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ブヨに刺されたら起こる症状【跡にはこの薬を試してみて!】

<監修医師  WASHIO>
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ブヨとは、正式にはブユ、関西ではブトといい、ブヨは関東訛りになります。ハエや蚊の仲間で、小バエみたいな虫です。

きれいな水でないと繁殖できないので野山に多く、住宅地ではあまり見かけません。キャンプ地のような野山でよく被害を受けます。

 

実はこのブヨ、刺されると非常に厄介なことになります。蚊みたいに虫刺されの薬を塗って終わりではなく、皮膚科へ行くハメにもなりかねません。跡が残ったりもします。

 

今回はブヨに刺されたら起こる症状、対処法についお伝えします。跡につける薬も紹介します。

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ブヨに刺されたら起こる症状

 

刺された直後の症状

蚊に刺されるのとは違って、正しくは咬まれます。このため皮膚が破れ、出血点が残って血がにじんでいます

体液と血が混じって流れることもあります。咬むとき麻酔成分を残すのですぐには痛みは感じません。

 

数時間後の症状

数時間たって痛みとともに猛烈なかゆみが起こります。ブヨは咬んだとき麻酔成分とともに、強いアレルゲン物質を含む酵素毒も残してゆきます。ひどいかゆみや腫れはこのために起こります。

傷跡は最初少し斑点状に腫れる程度ですが、症状が強い場合は数時間後に2~3倍に腫れあがり、体液が滲みだして水ぶくれになることもあります。

この状態にまでなると、頭痛、発熱を伴うようになります。遅延型反応と呼ばれる症状です。

ブヨは集団で襲ってくることが多く、一度に何か所も咬まれます。傷痕に残された酵素毒が多い場合、生命の危険も考えられます。

傷がたくさん(20とか30か所)あれば、皮膚科か救急病院を受診したほうがいいでしょう。

 

ブヨ以外の虫刺されについてはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
虫刺されの腫れが大きい!熱をもつ時の3つの対処法!

 

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ブヨに刺されたときの対処法

 

毒を絞り出す

咬まれた直後に気がついたら、悪化を防ぐためにすぐに毒を絞り出します。傷痕を爪で強くはさむようにして酵素毒を絞ってください。このとき役立つのがポイズンリムーバーという道具です。

注射器のような形で毒を絞りだすのが楽に素早くできます。爪だと痛いので子供には不向きですが、これなら苦痛もなく確実に毒を出せます。ドラッグストア、薬局、通販で買えます。

 

消毒して温める

毒を絞ったら傷痕をきれいに拭いて消毒します。咬み傷なので細菌感染で化膿するおそれがあります。

その次の処置は温めることになります。ブヨの毒は熱に弱いので、咬まれた直後に患部を温めると、成分が変性してそのあと症状が悪化するのを防げます。

温度は43度以上が必要です。シャワーのお湯をかけ続けるといいでしょう。あれば使い捨てカイロもいいです。野外だと暖かい缶飲料なども使えます。

 

熱すぎたり長く当てると低温ヤケドが起こります。時間は30分までにしてください。

この段階までは冷やさないでください。かゆみを強めるおそれがあります。

咬まれた直後の対策はここまでです。これだけをきっちりやっておけば、数時間後に起こる強烈なかゆみと痛みを抑えられる可能性が高くなります。

 

掻かないで冷やす

咬まれた直後、前述のような処置ができないまま数時間がたったとき、また処置はしたけれどかゆみや痛みが出てきたときは、とにかく冷やします。

すでに炎症がおきかけているので、進行を抑えるため保冷材とか氷を使ってしっかり冷やします。

 

温めることは炎症をひどくするので厳禁です。また患部を掻かないでください。掻くほどヒスタミンが放出されてかゆくなります。

子供の場合はどうしても掻いてしまうので、大きめのバンドエイドとか伸縮包帯で患部を覆います。

 

薬を使ってみる

冷やしたら、とりあえず薬を使ってみましょう。ブヨに咬まれたら酵素毒が体に入ります。これは蚊の唾液などとは違う成分なので、普通の虫刺され用の薬ではあまり効果が見られないことがあります。

 

効果が期待できるのはステロイド系外用薬の中でも、抗ヒスタミン作用があるものが、ブヨの強いかゆみに効果的です。

ブヨが咬んだ跡に残された酵素毒は、傷跡にヒスタミンを放出させて強いかゆみを起こします。抗ヒスタミン剤がこれを抑えてくれます。

市販薬の中ではムヒアルファEXなどがこれにあたります。

【関連記事】
ムヒアルファEXのステロイドは強い?【副作用と効果を分かりやすく解説】

 

病院へ行く

薬で数時間様子を見て、改善しなかったりひどくなるようなら病院へ行きましょう。何科がいいかと迷うことなく皮膚科へ行きましょう。

病院では咬まれた状況を詳しく話して下さい。ブヨの酵素毒による症状は、ブユ刺咬症(しこうしょう)、ブヨ刺症(ししょう)などと呼ばれます。ただの虫刺されとは対処が違います。

 

放っておくと病気の原因になるかも

ブヨに咬まれても症状が大したことがなく、いったんは収まることがあります。でもそのままにしていると、いろいろな病気を発症する原因になることがあります。

 

ブヨに咬まれたらしいと思ったら、念のため受診しておくと安心です。

発症する可能性がある病気には、結節性しっしん、蚊・ブヨアレルギー、リンパ管炎、リンパ節炎などがあり、いずれも治りにくい厄介な病気です。

 

刺されないための対策

ブヨやダニといった虫に咬まれたり刺されたりすると、意外に被害は大きいものです。ブヨだと難治性の結節性しっしんとか、マダニでは重症熱性血小板減少症候群など、怖い病気を発症することがあります。

対策は虫によって違いますが、共通する点はむやみに草むらに入らない、肌を露出しないことがあげられます。ブヨの場合は、次のような対策があります。

 

✅ 明るい色が嫌いなので、白、赤、黄色などの色の服装だとあまり寄ってきません。

✅ ミントが嫌いです。ハッカ油20滴、エタノール10ml、水90mlを混ぜた手製スプレーがブヨよけに効きます。市販の虫よけスプレーはブヨには効きません。

筋肉痛用の「タイガーバーム」なども効きます。

✅ 汗に反応するのでこまめに汗を拭きます。

✅ 殺虫スプレーは効きます。ブヨは群れているので、襲われたときはたいへん有効です。

✅ 普通の蚊取り線香はブヨには効きません。「パワー森林香」なら大丈夫です。少し高いですが、他の虫にもよく効きます。

血小板の減少に関してくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
血小板が少ない原因一覧【4つの病気の可能性アリ!】

 

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跡にはこの薬を試してみて!

 

虫に刺されたことが刺激になり、皮膚のメラノサイトがメラニンを作りだし、それが沈着して跡になって長く残ります。

掻いてこわしてしまった皮膚は傷跡になり、しこりのようになった内部組織にはシミ状の跡が残ります。この状態を解消する方法のいろいろです。

 

美白化粧水

虫刺されの跡はなかなか消えません。刺されたあとを放置したり掻きすぎてメラニンの働きが活発になってしまい、結果として色素が沈着してしまって跡が残ります。

これを消すには、美白化粧水のチロシナーゼという酵素の働きを抑える作用を利用します

 

この作用でメラニンが作られなくなるので、シミのようになって残った虫刺されの跡を目立たなくしてくれます。

 

バイオイル

なかなか消えない虫刺されの跡ですが、バイオイルというものがあります。ブヨに咬まれた後の傷が治って、跡が残った状態になったらバイオイルを塗ります。それだけで跡が目立たずきれいに治ります。

 

医療の現場でケガ、手術、やけどの跡の処置にも使われる便利なものです。シミや黒ずみなどの色素沈着には効果がありません。傷跡の修復だけに使うものです。

スイス製のロングセラー品ですが、よく似た海賊版が出回っています。

 

アットノン

ヘパリン類似物質が有効成分で、保湿、血行促進、抗炎症作用によって皮膚の再生を助けます。傷跡、掻き壊した跡の他色素沈着にも有効です。毎日塗ると一か月ほどで効果が見えてきます。

 

リペアオイル

ホホバオイルなどのリペアオイルは、ビタミンEによる肌の再生効果と脂肪酸による保湿効果で皮膚の代謝(ターンオーバー)が促され、傷跡、虫刺されの跡、日焼け跡、色素沈着に効果的です。

虫刺されには即効性があり、特に効果を示します。

リペアオイルには、マカデミアナッツオイル、ローズヒップオイル、ヒマワリ種子油、、スイートアーモンドオイルなどがあります。

 

美肌ケアの応用

ターンオーバーと呼ばれる皮膚の新陳代謝を活発にすることが、虫刺されの跡を目立たなくする効果につながります。

この目的に沿うこととして、普段から女性が行っている角質の除去ケアとか、ビタミンC誘導体を使った美白ケア化粧品などが有効です。

美肌に関しては食べ物に関しても注意をはらいたいものです。こちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
美肌に良い食べ物!【即効性を求めるならコレがおすすめ!】

 

まとめ

しるし   

ブヨという虫、少し見直しましたね。いや、悪い意味でです。たかが虫刺されと軽く見ると、ひどいことになるかもしれません。でも、適切な対処ができたら大した被害にはなりません。

もしブヨに咬まれたらしい傷ができたら、この記事を思い出して、手遅れにならないよう対処してくださいね。

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