顔の脂が臭い!【3つの原因や抑える方法を知っておこう】
<監修医師 Dr.masa>
顔の脂が多く、臭いやべたつきが気になる人が多いようです。早く何とかしたいと思っている人のために、顔の脂が臭い原因や、抑える方法をお知らせします。
役立つことがあると思いますので、知識として知っておきましょう。
気になる所から確認してみよう
顔の脂が臭くなりやすい3つのタイプ
男性ホルモン過剰
顔の脂が臭くなりやすい人は、男性ホルモンの分泌が多い人です。妊娠でも男性ホルモンが増えます。
男性ホルモンが皮脂腺を刺激して皮脂がたくさん分泌され、それが酸化して臭いにおいがします。これに汗が加わると雑菌が繁殖して、さらににおいが強くなります。
脂性肌
男性に多く、もともと皮脂の分泌が多い体質で顔が臭くなります。
特長としては肌が脂っぽく光って見える、余分な脂が毛穴につまって角質層が厚くなり、赤いにきびが出るといったものがあります。油っぽい食べ物が多いと皮脂の分泌をいっそう促します。
額の生え際,眉や鼻の回りが脂っぽく、脂性肌に似た状態になる脂漏性(しろうせい)皮膚炎という病気があります。かゆみがあって皮膚がはがれる特徴があるので脂性肌と区別がつきます。抜け毛の原因になるので、皮膚科で治療します。
混合肌
部分的に乾燥肌と脂性肌が混在している人です。
額や鼻の周りは脂っぽくテカリがあって、臭いにおいがします。毛穴の黒ずみや、脂の多いTゾーンににきびが出たりします。一方で目や口のまわりは水分が減って、カサついたりシワになったりします。
これら3つのタイプの人は、皮脂の分泌が多くなっているところに汗をかくと、雑菌が繁殖して新たにいやな臭いが発生します。また化粧によって毛穴がふさがれ、中に詰まった皮脂が酸化すると臭いが強くなります。
顔の脂の臭いの3つの原因
加齢臭(かれいしゅう)
皮脂腺から分泌される脂質の成分は年齢とともに変化します。
歳をとるにつれパルミトオレイン酸と過酸化脂質が増え、これらが分解、酸化されて発生するノネナールが加齢臭の原因です。
男性のものと思われがちですが、女性にも発生しています。発生場所は主に背中ですが、汗腺、皮脂腺が多い顔からもたくさん発生しています。
油っこい食事、ストレスによる活性酸素の発生などが臭いの原料の過酸化脂質を増やします。
皮脂の過剰分泌
皮膚の表面にある皮脂腺から脂質が過剰に分泌されると、それ自体の脂くさい臭いがします。
臭いが強くなる過剰分泌は男性ホルモンや食事、ストレス、睡眠不足などの生活習慣がかかわります。また、遺伝的に皮脂腺が多い人、皮脂分泌能力の高い人もいます。
また、脂を落とすために洗顔料で洗いすぎると、乾燥して逆に皮脂の分泌が増えてしまいます。
脂質異常症についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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毛穴のつまり
女性は化粧品を使うために毛穴をふさぎがちになります。
また、毛穴にはアクネ菌が繁殖、皮脂を分解して脂肪酸に変えます。この刺激で角栓ができ、毛穴が詰まります。そして毛穴の炎症がおこるとにきびになります。
一方で洗顔料の界面活性剤によっても皮膚が角質化して、毛穴が詰まります。
このような原因で閉塞した毛穴に皮脂が溜まり、酸化して古い油のような悪臭が発生します。そして酸化した脂質が好きな黄色ブドウ球菌などの細菌やかびが繁殖して、一段と強いにおいを発散する脂肪酸ができます。
顔の脂の臭いを解消する6つの方法
脂の臭いを解消するには、過剰分泌を防ぐこと、そして分泌された皮脂を洗い流すことになります。また、自分の肌状態の把握によって、適切な解消方法をとることができます。
ストレス発散
思春期でもないのに吹出物やにきびができるのは、ストレスが関係した皮脂の過剰分泌かもしれません。
ストレスは余分な発汗や皮膚の自浄作用の低下などに関係し、体臭が強くなる原因にもなります。上手にストレス発散する方法を考えましょう。
食事の見直し
脂肪の多い食品を摂れば皮脂の分泌も多くなります。
動物性脂肪食品を控えるのはもちろんですが、糖質も吸収されると脂肪に変わります。摂りすぎないように注意しましょう。
加えて脂肪の代謝を促すビタミンB群、皮脂の酸化を防ぐ抗酸化物質を多く含む野菜類を、積極的に摂るようにします。
また、黒ウーロン茶を日常的に飲むと、皮脂分泌が少なくなるといわれます。コーヒーは含まれるポリフェノールに抗酸化作用があります。
コーヒーの作用についてくわしくはこちらを参考にして下さい。
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洗顔
分泌されてしまった皮脂を取り除くのには、最も大切な方法です。エステでも男性の皮脂を取るコースがあるようです。
まずは洗いすぎに注意します。
朝はぬるま湯でさっと洗い、夜は洗顔料で汚れや雑菌を流す程度にしましょう。熱いお湯は逆効果です。洗いすぎると角質をとってしまい、皮膚のターンオーバーと呼ばれる新陳代謝が早すぎて、保湿効果を失って乾燥肌になります。
夜、洗顔料を使う場合の洗い方は、まずぬるま湯で軽く洗ったあと、Tゾーン→頬→目元・口元の順に、泡をのせるようになじませます。泡立ネットを使うと楽に泡立ちます。そしてぬるま湯で洗い流したあと抑えるように水分を取ります。こすらないよう注意します。
水洗顔といって、お湯や洗顔料を使わない洗顔方法もありますが、適不適、好き嫌い、個人差がありますのでここでは触れないでおきます。
皮膚の乾燥防止
洗顔したあとは、化粧水や乳液、セラミドなどの保湿成分と水分の入ったクリームなどで保湿してください。
乾燥させると、皮膚は外部の刺激、感染からの防護能力を維持しようとして皮脂を過剰に分泌します。洗顔後は皮膚を乾燥させないように配慮してください。
乾燥対策についてはこちらを参考にして下さい。
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生活習慣の改善
動物性脂肪や糖質の摂りすぎに注意して、ビタミンやミネラルを含む野菜類を多めに摂ってください。
食事に気を配ったり適度な運動によって汗をかき、体調を整えることで皮脂の過剰分泌や酸化、皮膚の常在菌のバランス悪化を抑えることができます。
汗
汗も臭いの原因になります。
汗には老廃物や皮脂がふくまれています。そのままにしておくと皮膚や毛穴が不潔になりやすいので、こまめに汗をふき取るようにしてください。
ケアの方法にも気をつけて対策しよう!
ケアのつもりでせっせと洗顔しても、方法がまちがっていると逆効果です。
顔の角質層は摩擦には弱いので、洗顔時のこすりすぎは禁物です。バリア機能が損なわれます。また、刺激の強いせっけんも皮膚にダメージを与えます。乾燥肌には特によくありません。
自己流のケア
にきび跡を消そうとして皮膚をけずる自宅ピーリングや、毛穴パック、爪で角栓や角質をとるなどのケアは角質層を弱らせて、防御反応として皮脂の過剰分泌を促してしまいます。
にきび対策などであれば早めに皮膚科を受診して、正しいケアを受けるようにします。
ニキビの正しいケアについてくわしくはこちらを参考にして下さい。
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油取り紙など
油取り紙は皮脂の吸収がよく便利です。
時々使うのはいいのですが、皮膚をこすっているので角質層を傷めます。またティッシュは皮脂の吸収があまりよくないので、油取り紙の代わりにはなりません。こすって傷つけるだけなので、メリットはありません。
アルコールの入ったウエットティッシュは皮脂を取りすぎます。それにこするのでやはりよくありません。またメイク落としも使えますが、毎日やると皮膚を傷め、コストもかかります。
タバコの巻紙が油取りに使えます。一本そのまま額や鼻にあててコロコロすると皮脂が取れます。レジ袋でも脂がとれます。小さく切って引っ張り伸ばしたもので、鼻や額を抑えると脂が付いてきます。またレシートの印字面も脂が取れます。
まとめ
顔が臭いのはほとんどが皮脂のせいでした。男女を問わず脂の分泌を抑えるのに悩んでいるようです。でも適切な対応をすれば改善が可能です。記事を参考にしながら自分の皮膚の状態をよく見直して、対応を考えてください。
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