ボラギノールの6つの副作用!ブリザエースとの違いは?
<監修薬剤師 BlueP>
引用元 http://www.borraginol.com/products/
処方箋が必要なくドラッグストアで買える痔の薬ボラギノールは、処方箋がいらないくらいだから副作用もないのかと思われがちですが、体質や使い方次第では副作用が出る可能性がありますので、注意が必要です。
ボラギノールには種類があり、商品それぞれで有効成分が異なります。
成分が変われば注意点も変わります。今回はそんなボラギノールの副作用やブリザエースとの違いについてご紹介します。
気になる所から確認してみよう
ボラギノールの副作用
胸のむかつき、めまい
内服ボラギノールEPに使用されている生薬は、ボタンピ(牡丹皮)、セイヨウトチノキ種子、シコン(紫根)になります。
ボタンピは鎮痛作用や消炎作用、血行促進作用がありますが、稀に胸のむかつきやめまいを起こす場合があります。
また、大量に服用すると喘息の原因となることがあります。セイヨウトチノキ種子は月経過多の方や妊娠中の方、便が泥状の方は使用をお勧めできない成分です。
血行促進作用がありますが、場合によってはかゆみや吐き気が出たり、長期間使用で胃腸障害が出たりする可能性もあります。
免疫力の低下、皮膚の萎縮やかぶれ
ボラギノールAの有効成分であるプレドニゾロン酢酸はステロイド剤です。出血や腫れ、かゆみなどの症状を抑える効果があります。
ステロイドの副作用は免疫力の低下、皮膚の萎縮、かぶれなどがあります。さらに長期使用によって皮膚が薄くなるというものがあります。
プレドニゾロン酢酸はステロイドの中でも最も効果が弱いものですが、効果が弱いからと言って多量に使用したり長期間使用したりすると、副作用が現れる可能性があるので、注意が必要です。
ちなみに、ボラギノールAは、顔に塗るとシワが消えるという情報がネット記事などでありますが、いくらシワやたるみが軽減されるからといっても、長期間顔に塗り続けると副作用が出る可能性も高まりますので、お勧めできません。
シワにお悩みなら、危険性が低く効果が認定されているロスミンローヤルから始めてみることをお勧めします。
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むくみ、高血圧
ボラギノールMの有効成分のグリチルレチン酸は、生薬の甘草由来の成分です。炎症を和らげる作用があります。表皮に使用する場合、副作用の心配はないですが、内服ではむくみや高血圧の副作用が報告されています。
ボラギノールMは軟膏ですが、吸収力の高い肛門に使用するため、副作用のリスクが全くないとは言えません。
ちなみに、ボラギノールMはステロイドが含まれていないので、糖尿病の方や妊娠中の方でも安心して服用できます。
ボラギノールとプリザエースとの違いは?
ドラッグストアなどで市販されている痔の薬として人気のある医薬品がボラギノールとプリザエースです。
痔の薬を使おうと思っても、どちらの医薬品が自分に合っているのか分からなかったり、副作用に違いがあるのかなども気になりますよね。
ボラギノールとプリザエース、二つの医薬品の違いについてご説明します。まず二つの薬の成分についてご紹介します。
共通に含まれているものはリドカイン、アラントイン、トコフェロール酢酸エステルの3つです。
これらの成分はほとんどの痔の薬に含まれているものですが、配合量はボラギノールとプリザエースで違いはありません。
ボラギノールのみに含まれる成分として、プレドニゾロン酢酸エステルがありますが、プリザエースのみに含まれるヒドロコルチゾン酢酸エステルと成分の強さは同等でこれで優劣を付けることはできません。
その他にプリザエースのみに含まれる成分を紹介します。塩酸テトラヒドロゾリンは血管収縮剤で、患部の出血を止める効果があります。
クロルヘキシジン塩酸塩は痔の悪化の原因となる細菌感染を防ぎます。マレイン酸クロルフェニラミンはかゆみを抑える効果があります。さらにメントールも配合されています。
メントールは、直接痔を治療する効果はありませんが、スーとした感覚で痛みやかゆみの意識を逸らす効果があります。
配合成分を総合して考慮すると、プリザエースは止血効果のある成分が含まれているので、切れ痔の方にはお勧めでしょう。
ただしメントールなどの清涼感が苦手な方は、ボラギノールをお勧めします。
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ネットで口コミなど情報を調べても、ボラギノールは効果があってもプリザエースには効果が得られなかったという人や、どちらも効果が得られたという人もおり個人差があります。
一概にこちらの方が効果が高いとは言えません。ボラギノールとプリザエースは、それぞれ価格も少し異なりますので、どちらも使用してみて同等の効果ならば価格の安い方を選択するのも良いでしょう。
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えっ痛くない痔はあるの?血が出てて心配。。
ボラギノールもプリザエースも服用方法によって注入軟膏や坐剤、内服薬の3つのタイプがあります。自分の痔症状にあったタイプを選ぶことが重要です。
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