ポンタールカプセル250mgの副作用【生理痛は楽になる?】
<監修薬剤師 日髙宗明>
痛み止めとして使われるポンタールですが、副作用はあるのでしょうか。ポンタールカプセル250mgの効果や副作用についてご紹介します。
気になる所から確認してみよう
ポンタールとは
炎症を鎮め、痛みや腫れを抑え、解熱効果もあります。非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)のアントラニル酸系の薬で、炎症・発熱の原因であるプロスタグランジンの生合成を抑制します。
また、メフェナム酸製剤なので、解熱作用がアスピリンの4倍あり、鎮痛作用も強いのが特徴です。
形状は、錠剤、カプセル、粉、シロップなど様々あり、症状、患者の体調、年齢に合わせて使い分けることができます。
非ステロイド性抗炎症薬とは
NSAIDs(エヌセイズ)と言われるもので、ステロイド系よりもやや作用は弱いのですが、その分副作用が少なく、鎮痛、解熱、抗炎症作用に優れた薬の総称です。
炎症が起こっている部位ではプロスタグランジン、ヒスタミン、ブラジキニンなどが放出されています。これらは発熱させたり、痛みを増大させますが、その作用を阻止して症状が治まります。
ヒスタミンのはたらきについてはこちらを参考にして下さい。
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NSAIDsにはシクロオキシゲナーゼ(COX:プロスタグランジンを合成する酵素)の活性化を阻害する働きがあり、そのため鎮痛、抗炎症効果があるのです。
ポンタールカプセル250mgの作用
ポンタールカプセル250mgは第一三共が製造販売している薬です。同類の薬品でポンタール錠250mgもあります。250mgとはカプセルや錠剤に含まれるメフェナム酸の量です。
効果としては3つあります。
✅ 鎮痛
✅ 抗炎症
✅ 解熱
急性気管支炎、急性上気道炎の鎮痛・解熱、症候性神経痛、頭痛、副鼻腔炎、歯痛、生理痛、分娩後の痛みを抑え、さらにこれらの疾患時の消炎・解熱作用があります。
また、術後、外傷後の炎症・腫張(しゅちょう:炎症が原因で血流量が増し、腫れること)の軽減、変形性関節症などの炎症に抑えます。
ポンタールカプセルを飲んでから2時間後に血中濃度が最高になりますので、2時間前後が一番効果が強い時間となります。
服用後は、肝臓で代謝(分解)されますし、服用して48時間までに75%ほどが尿の中に排出されます。
生理痛は楽になる?効果効能はコレ!
炎症や発熱の原因となるプロスタグランジンは子宮を収縮させる働きがあります。それにより生理の経血を体外へ排出させるのですが、プロスタグランジンの分泌が多すぎると収縮が強くなり、痛みが発生します。
また、血管を収縮させる働きもあるので重だるく感じたり、腰が痛くなったりします。
服用は痛む前に
前述のNSAIDsがプロスタグランジンの生成を阻害することから生理痛にも効きます。
ポンタールカプセルの服用は、痛みが出始めてすぐに飲むのが効果的です。
プロスタグランジンは生成されると血液に乗って全身に広がりますので、生成され終わった後では鎮痛効果が出ないのです。
そのため、プロスタグランジンの生成が始まって痛みを感じ始めた頃に飲むのが適していると言えるでしょう。
ですから生理痛になる経過を観察して早めに服用するようにしましょう。
生理痛に伴う症状も緩和できる
腹痛以外にも発熱やほてり、腰痛などが起きることがありますが、ポンタールは解熱、炎症作用があるため、これらの症状にも効果があります。
生理痛を緩和する方法についてはこちらも参考にして下さい。
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ポンタールカプセル250mgを正しく服用しよう
症状によって服用方法が少し異なります。
術後、外傷性炎症や腫れ、関節症、頭痛、副鼻腔炎、歯痛、月経痛の鎮痛、解熱
成人の場合、1回2カプセル(500mg)を経口投与、その後は6時間毎に1回250mg服用します。空腹時の服用は避けましょう。
急性気管支炎、急性上気道炎の鎮痛、解熱
症状が激しい時など必要に応じて服用します。成人の場合1回2カプセル(500mg)、原則1日2回までの服用とします。
空腹時の服用はさけ、1日に6カプセル(1500mg)の服用を限度にしてください。
気管支炎についてはこちらを参考にして下さい。
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ポンタールカプセル250mgの副作用
NSAIDsは比較的副作用が少ないものの、全くないわけではありません。(症例では6.59%認められています。)
主な症状としては消化器(胃腸)障害、悪心、下痢、軟便、過敏症(発疹)などです。
また、頻度ははっきりしていませんが重大な副作用として挙げられるのが次の通りです。下記のような症状が出た場合は直ちに服用を中止し、早急に医師の診察を受けてください。
アナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックです。呼吸困難、四肢のしびれ、低血圧、ヒア汗、浮腫等の症状が現れます。
溶血性貧血・無顆粒球症
赤血球や白血球の減少による症状です。
特に高齢者が長期服用した場合、自己免疫性溶血性貧血の症状が現れることがあります。
服用中は血液検査などを行い、経過を観察する必要があります。
腎障害
急性腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群などの腎障害が現れることがあります。尿の排出が少なくなったり、尿たんぱく、血中クレアチニンの上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症などの症状に注意が必要です。
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その他、骨髄形成不全、潰瘍、大腸炎、肝障害(劇症肝炎、黄疸など)の症状が現れることがありますので長期服用の際には定期的な検査を行うようにしてください。
鎮痛剤としてのポンタールはボルタレンやロキソニンなどから比べると強さはそれほどではありませんが、抗炎症、解熱の効果も比較的高く、バランスが取れた薬です。
ただ、胃腸が荒れやすいので胃潰瘍がある人には使えませんので、ご注意くださいね。
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