ループ利尿薬の副作用に注意!血中カリウムを下げる理由も解説!
<監修薬剤師 フラン>
「ループ利尿薬を処方されたけど、副作用はないの?」
「処方されたループ利尿薬、カリウムについての説明も受けたけれどどんな関係があるの?」
そんな疑問をお持ちの方の悩みを解決します。
今回はループ利尿薬の副作用とカリウムの関係についてご紹介します。
ループ利尿薬の作用について
ループ利尿薬の効果とは何か
利尿薬(りにょうやく)はその名の通り、尿の量を増加させる薬です。
同様な仕組みで利尿を促すかや、その作用部位は薬ごとに異なります。
その中のループ利尿薬は、ナトリウムの再吸収を阻害することで尿量を増加させるはたらきがあります。
ナトリウムと水分はセット身体に再吸収される性質がありますので、ナトリウムが再吸収されないと水分も身体に再吸収されません。
利尿薬の中でもループ利尿薬の利尿作用が最も強力だと言われています。
なぜ利尿効果を促す必要があるの?
なぜわざわざ尿の増加を促そうとするのでしょうか。
それは、利尿作用が体内の循環血液量を減少させるという特性を活用するためです。
体内の循環血液量が減少すると、血圧が下降するという効果が望めます。
そのため高血圧に苦しむ人によく処方される薬です。
ループ利尿薬はどうして血中カリウムを下げるの?
効果が絶大なループ利尿薬ですが、いくつか気を付けるべきポイントがあります。
最大の注意点が「カリウム不足」です
ループ利尿薬の摂取に伴う体内のカリウム減少は「低カリウム血症」と呼ばれ、体内のバランスを崩してしまう可能性があります。
なぜカリウム不足が引き起こされてしまうのでしょうか。
それはループ利尿薬がナトリウムとともにカリウムの再吸収も抑制してしまうからです。
定期的に血液検査を受けて、血中のカリウム量を確認するようにしましょう。
ループ利尿薬にはこんな副作用があります
ループ利尿薬には、必要以上に体内のカリウムを減少させてしまう「低カリウム血症」の他にも副作用が起こる可能性があります。
どんな副作用が起きるのか、ご紹介しておきます。
高尿酸血症
高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)とは、血液中の尿酸濃度が基準値よりも高くなる症状を指します。
血中の尿酸値が高くなると、痛風や尿酸結石などの合併症を引き起こす可能性が上がります。
体調などを考慮しながら、お医者さまの指導のもと服用すれば副作用をこじらせることはまずありません。
ただし服用方法を自己判断で変えてしまうと危険です。
ループ利尿薬は利尿作用が高い反面、低カリウム血症を引き起こしやすいという欠点もあります。
正しい服用方法を守りましょう。
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