左脇腹の痛みの9つ原因!このチクチクは病気かもしれない!
<監修医師 吉野 聖奈>
左脇腹の痛み、急に痛くなったり、痛みが続いていたり、とても不快な症状ですよね。
実はその左脇腹の痛みには原因がいくつかあります。
そのまま放置してしまうと病状がさらに悪化してしまうものもあります。
重い病気が隠れている可能性もあるのです。
今回は左脇腹の痛みの症状が現れる病気について詳しくお伝えしていきます。
左脇腹の痛みの原因で考えられる病気
左脇腹の痛みが現れる病気には内臓の病気によって痛みが現れている場合があります。
左脇腹には人間の身体で大事な臓器がありますので、注意が必要です。
きちんと自分の痛みの原因を把握しましょう。
筋肉疲労
筋肉疲労の場合には内臓の病気ではありませんが、姿勢等の見直しが必要です。
普段から身体のバランスが左側に傾いている事により、左脇腹に負担がかかり、痛みが現れているのかもしれません。
猫背の方、足を組む癖のある方、デスクワークにより同じ姿勢を取っている方等は左脇腹の筋肉が疲労により傷んでしまっている可能性があります。
短期間で湿布を貼ったりすれば治る場合もありますが、長引く場合には整骨院等で姿勢を正す施術をしなければなりません。
そうならないように普段から意識的に姿勢を正し、片側だけに負担を掛けないようにしましょう。
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胃潰瘍
少し左脇腹からは位置がずれてはいますが、胃潰瘍により、左脇腹の痛みが現れている場合があります。
胃潰瘍の主な原因としてはピロリ菌やストレスによって胃に潰瘍が出来ます。
そして悪化すると胃に穴があいてしまいます。
また痛み以外にも胸やけ・みぞおちの痛み・吐き気・ゲップ・血便等の症状がある場合には胃潰瘍の可能性があります。
さらに痛みが食事中や食後に現れる場合には胃潰瘍の可能性が高いです。
病院に行って医師の診断を受けてください。
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十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍によって左脇腹の痛みが現れている場合があります。
十二指腸潰瘍の原因はほとんどがピロリ菌です。
症状としては胃潰瘍ととてもよく似ているのですが、痛みの症状が現れるタイミングが違います。
十二指腸潰瘍の場合には空腹時に痛みが現れる事が多いです。
医師に伝える際にはどのタイミングで痛みが現れるのか伝えられるようにしておきましょう。
急性膵炎(きゅうせいすいえん)
お腹の左側には膵臓(すいぞう)があります。
この膵臓が急に炎症を起こす病気を急性膵炎といいます。
原因として最も多いのは飲酒です。
お酒を毎日たくさん飲む方は急性膵炎になる確率がとても高くなります。
左脇腹の痛み以外の症状としては、上腹部の痛み・背中の痛み・吐き気・発熱・食欲不振・下痢等があります。
お酒の量を減らしたり、お酒を飲まない日を意識的に作る事が未然に防ぐ方法です。
すでに症状が現れていて、お酒をたくさん飲む方はこの病気の可能性がありますので、医師の診断を受けてください。
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膵臓がん(すいぞうがん)
左脇腹の痛みの原因である病気の中で1番怖いのが、この膵臓がんです。
先程も述べましたが、膵臓はお腹の左側にあります。
膵臓がんはとても進行の早い病気で、異変に気付いた時には手遅れというケースがとても多い怖い病気です。
症状がはっきりしない事によっても発見が遅れてしまいます。
膵臓がんの初期症状として左脇腹の痛み・みぞおちの辺りの痛み・背中の痛みが現れます。
ですが、はっきりとした痛みは少なく、何とも言えないような嫌な感じと表現される方がとても多いのです。
痛み以外の症状には膵臓がんによる影響により、胃もたれ・食欲不振等が現れますが、なかなか膵臓がんだとは診断されにくい症状です。
膵臓がんの場合にはとにかく早期発見・早期治療が大事になります。
少しでも異常を感じた場合には必ず医師の診断を受けてください。
尿路結石
尿路結石の前兆、もしくは尿路結石の症状で痛みが現れている場合があります。
尿路結石は激しい痛み・血尿・吐き気等の症状が現れます。
痛みは左脇腹だけでなく、下腹部・背中・腰等にも現れ、非常に強い痛みが現れます。
水分を多く摂る事が予防法です。
痛みが現れた場合にはすぐに病院に行きましょう。
婦人科系の病気
婦人科系の病気により、左脇腹に痛みが現れている場合があります。
婦人科系の病気と言っても、様々な病気があります。
特に多いのは子宮や卵巣の病気が原因となっている痛みです。
子宮や卵巣の病気は左脇腹からやや下にかけての痛みが現れます。
月経の異常等の症状がある方は要注意です。
少しでも異常を感じた場合には病院に行きましょう。
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肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)
肋間神経痛は胸の前辺りから肋骨にかけて激しい痛みが現れます。
病気の原因はまだはっきりとはしていませんが、ストレスや様々な病気により、神経が過敏になり痛みが現れている場合が多いです。
この痛みの症状も、突っ張る感じ、冷えた感じ、熱い感じがする等、人によって感じ方が様々です。
内臓の病気から痛みが現れている可能性もありますので、医師に相談してください。
肋間神経痛についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみて下さい。
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帯状疱疹
帯状疱疹は左脇腹にだけ症状が起きる訳ではありませんが、左脇腹に起きる事も多いので注意が必要です。
帯状疱疹の場合には最初の4~5日は神経痛のような痛み、その後発疹が現れます。
痛みには個人差があり、長く続いてしまう人もいます。
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痛みの症状に続いて発疹の症状が現れた方は帯状疱疹の可能性がありますので、医師の診断を受けてください。
左脇腹の痛みは便秘が関係しているかも
ここまで左脇腹の痛みが現れる病気についてご説明させて頂きました。
実は他にももしかしたら便秘が原因で左脇腹の痛みが現れている事もあるのです。
左脇腹付近には大腸の終わりとなる部分があり、便秘の方の場合この部分で便が固まってしまいます。
そうすると左脇腹に張りを感じたり、痛みを感じるようになります。
また溜まっている便からは腐敗ガスが発生し、腸内圧が上がる為、ガスの溜まっている場所で痛みが現れます。
なかなかこの便秘の場合にはとても固い便となってしまうので、
便秘を解消するのは大変になってしまいますが、そのままにすると腸閉塞等の重大な病気にもなりかねません。
水分を多く摂る事、運動をする事、お腹を温める事、食生活の改善等をして、便秘を解消・予防しましょう。
自分で出すのが辛い時には、病院で飲み薬の下剤等も処方してもらう事が出来ますので、医師の診察を受けましょう。
市販薬などで改善をしていく場合はコーラックなどが良く使われています。下記の記事を見てみて下さい。
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何科を受診すれば良いのか
色々と原因となりうる病気を述べさせて頂きましたが、なかなか自己判断が難しい事と思います。
帯状疱疹のように、痛みの他に発疹が現れている場合には皮膚科に行きましょう。
また婦人科系の病気の可能性が高い場合には婦人科を受診された方が良いでしょう。
その他の病気に関しては内科、消化器科になります。
ですが、何の病気かなかなか自己判断は難しいと思いますので、まずは内科での受診をお勧めします。
そこから適した診療科へ紹介して頂けますので、まずは内科に行ってください。
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左脇腹の痛みには膵臓がん等の怖い病気も隠れている可能性がありますので、少しでも異常を感じたらすぐに病院に行きましょう。
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