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冷えピタの意外な効果【正しい場所や持続時間をご存知ですか?】

<監修医師 田中 恵文>
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暑い季節にはすぐに使えて便利な冷えピタです。使う感覚としては氷の代わりにといった感じです。でも冷えピタには意外な効果や使い方もあるようです。

 

冷えピタのことをもっとよく知って、効果的な使い方をするための知識をお伝えします

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冷えピタの効果

 

冷えピタが冷たく感じるのは、容器のなかの高含水性基剤に含まれる水分が蒸発するときに気化熱を奪うためです。

 

シートの含水率は85%にもなり冷却効果が高く、肌荒れ防止のため弱酸性なので、肌の弱い子供から大人まで幅広く使えます。

 

熱を下げる

冷えピタはイメージ的にはおでこに貼り付けて熱を下げる目的のように思われますが、熱を下げる解熱効果はあまりありません。

 

使うにしてもおでこでは解熱効果は出ないので、脇の下とか鼠径部(そけいぶ=脚の付け根)の太い動脈がある部分に貼ります

 

リラックス効果

発熱して体がだるく気分がすぐれない時、暑くてぐったりした時などに、冷えピタをおでこに貼るとひやっとして気持ちがいいものです。何だかほっとして気分も楽になりますね。

 

冷えピタは解熱というよりも、リラックス効果のほうが大きく期待できます

 

熱中症対策

夏の暑いときに戸外で活動するとき、熱中症・熱射病対策にも使えます。冷凍庫で凍らせる手間もいらないので手軽です。暑くてつらいとき、額やワキ、首筋に冷えピタを貼ると気分がシャキッとします。帽子の中にもいいですよ

 

もし熱中症になってしまったら、首、ワキ、太ももの付け根の拍動を感じる場所に冷えピタを張ります。あくまで応急処置です。自販機があればそっちの中身のほうが効きます。

 

暑さ対策

夏の暑い日中などに勉強や仕事に集中したい時、熱はなくても額に貼っておくと暑苦しさが軽減します。また持続時間が6~8時間あるので、熱帯夜の寝苦しさが改善され、睡眠不足を防げます

 

炎症、痛み対策

皮膚の表面に近い部分に炎症があるとき、たとえば乳腺炎、歯ぐきの腫れを伴う歯痛などの場合、冷えることで症状が楽になります。また偏頭痛の場合、おでこやこめかみに貼ると血管が収縮して痛みが緩和されます。

【関連記事】
こめかみが痛い頭痛の原因は?簡単な対処法とは!

 

冷えピタは湿布とは成分も目的も違うものです。打ち身、打撲、関節の痛み、虫刺されの腫れといった症状に、湿布代わりに使うのは避けてください。適切な処置が遅れて悪化するおそれもあります。

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冷えピタの持続時間

 

手軽で便利な冷えピタですが、使える時間はどれぐらいあるのでしょう。すぐ温かくなるのは困ります。暑い夜使う時に、途中で交換に起きるのは嫌ですしね。

 

持続時間は8時間

冷えピタの説明書を見ると、冷却効果の持続時間は8時間と書かれています。これくらい持てば、寝苦しい熱帯夜に使っても朝まで大丈夫ですが、本当に大丈夫でしょうか。

 

冷える仕組みはシートに含まれる水分が、蒸発するときに気化熱を奪うことによって冷たくなるので、含まれる水分量が持続時間の決め手でしょうね。気温が高いときはどんどん蒸発してしまうので、8時間よりも早く冷えなくなるでしょう。

 

また、気化熱を奪う作用はあっても、周囲の温度変化に対抗して一定温度に保つ力はありません。それで次第に本体が温まり、冷たく感じなくなってきます。体感的には8時間もたないかもしれません。

その他の患部を冷やす方法についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
やけど虫に刺された症状【この処置方法を試してみて!】

 

冷却効果の感じ方

気温が高い場合は冷えピタ自体の温度も高くなり、皮膚が冷たいと感じないことも考えられますね。また、貼っているうちに体温で本体の温度が上がります

 

例えば冷えピタが36度だったとすると、気化熱で33度になったとしても、さほど冷たいとは感じないでしょう。あとは成分のメントールの清涼感に頼ることになります。

 

冷蔵庫で冷やしておく

前もって冷蔵庫で冷やしておいてから使うと、すでに十分冷たいのでジェル自体が温まるまでの間は冷却効果が出ています。そして気化熱効果だけの時よりもはるかに冷たく感じるので、効果も充分です。

 

冷えピタの保管場所を冷蔵庫にしている人が多いようなので、この方法はすでに実行済みかもしれません。持続時間はかなり長くなることが期待できます

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より効果を高める冷えピタを貼る場所

 

昔から熱が出たときなどは濡れた手ぬぐいをおでこに乗せたり、氷嚢を額に当てたりしてきました。でも解熱ということだけを考えたら、おでこはあまり効果的な場所とはいえません。冷えピタを使うなら、効果のある太い動脈に近い場所に貼りましょう。

 

頸動脈(けいどうみゃく)

外部から冷やして解熱に効果がある場所の一つに頸動脈があります。酸素や糖分を多く消費する脳へ向かう動脈なので、太くて血流量も多い動脈です。耳の下、あごの骨の後ろあたりに脈を感じる場所があります。その部分に貼り付けます。

 

腋窩動脈(えきかどうみゃく)

脇の下付近を通っている、腕へ向かう動脈です。この部分は脈を感じにくいのではっきりわかりませんが、冷えピタはわきに挟む感じで貼るとよいでしょう

 

鼠径動脈(そけいどうみゃく)

股関節のあたり、太ももの内側の付け根の知覚に脈が触れる場所があります。立った状態では保持しにくいので、仰向けに寝た姿勢で貼り付けます

鼠径部分についてくわしい説明はこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
鼠径ヘルニアの症状(女性)!痛みを緩和する方法も紹介!

 

まとめ

しるし   

冷えピタは氷みたいに溶けてびしゃびしゃにならず、アイスノンみたいに冷凍しておかなくてもすぐ使えます。手軽で便利なものですが、いつでもどこでも何にでもというわけにはいかないようです。

 

冷えピタの冷える仕組みを理解したうえで使うようにすれば、便利で手軽な冷却材です。熱さましの能力を過大評価するのは場合によっては危険なので、基本的には暑さをしのぐための有用なグッズと心得ておきましょう。

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