化膿性扁桃腺炎の5つの原因!【治療期間はどの位?】
<監修医師 吉野 聖奈>
喉が痛く高熱が出て食事もままならず、しかも腫れて白い膿を伴う化膿性扁桃腺炎の原因はどのようなものがあり、治療期間はどの位で、どんな治療法があるのか、その疑問について解説をします。
扁桃腺炎の5つの種類
扁桃腺炎の種類には次の5つがありますが、私達の身体にいつも存在している菌によって炎症がおきる病気です。
以下、その疾患ごとに説明します。
急性扁桃炎
自覚症状として喉が赤くはれ、食べ物を飲み込めない、飲み込むときに痛みや違和感があり、38~40度の高熱が出ます。
全身症状として悪寒・倦怠感・関節痛・寒気等があらわれます。
慢性扁桃炎
急性扁桃炎が慢性化した症状を慢性扁桃炎と呼び、年に何回か扁桃炎を繰り返し高熱がでることがあり、また、扁桃に菌がたまり微熱が出て倦怠感、喉の痛みや関節痛も伴います。
習慣性扁桃炎
扁桃腺炎が繰り返すことで免疫反応が過剰になり発症します。
主に免疫機能が不十分な子供に多く、年に数回発症を繰り返します。
慢性単純性扁桃炎
主に大人に発症し、タバコや飲酒などが原因です。
急性扁桃腺炎から移行する様で、微熱、喉の痛み、違和感などが見られます。
扁桃病巣感染症
扁桃が原因ですが扁桃腺炎などの症状を示さず腎臓や皮膚、関節などに疾患を発症する感染症です。
主な疾患としてはIgA腎症(アイジーエイじんしょう 血尿を繰り返す腎炎)、関節リウマチ、掌蹠膿胞症(しょうせきのうほうしょう 手のひら・足の裏に水泡などができる難治性の病気)、胸肋鎖骨過形成症(きょうろくさこつかけいせいしょう 肋骨など胸の骨に異常がでる病気)があります。
他にもアレルギー性紫斑病(アレルギーせいしはんびょう アレルギーによる皮膚の疾患)、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)もあります。
化膿性扁桃腺炎の5つの原因
では化膿性扁桃腺炎の原因としては何があるのか説明します。
ウィルス以外も要因があり様々に絡み合っている場合もあります。
ウイルスが原因
アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、EBウイルス(イービーウイルス エプスタイン・バーウイルス)、エンテロウイルスなどのウイルス類が原因で発症します。
良く似た症状でヘルペスで発症する手足口病がありますので注意が必要です。
くわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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細菌が原因
日和見感染と言って皮膚や粘膜に常に存在する細菌が身体の免疫力の低下に伴い病気を引き起こすことがあります。
日和見感染を起す細菌には溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)、肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などがあります。
妊娠やクラミジアなどが原因の性病などに感染しても喉の痛みなど扁桃腺炎と同じ症状を発症しますので注意が必要です。
免疫力低下が原因
うつ病や不眠症などや自己免疫疾患(バセドウ病など)で免疫力が低下し、身体に常時存在する菌で日和見感染をおこし発症します。
睡眠時無呼吸症候群が原因
睡眠中に気道がふさがり、喉の異常な振動により扁桃腺に刺激が伝わり炎症を起こすことがわかっています。
蓄膿症や歯周病などが原因
蓄膿症などでたまった膿が喉に流れて扁桃を刺激した結果、扁桃に炎症が発症し扁桃腺炎が発症します。
また、歯周病による菌によって扁桃腺が炎症を起こし膿栓(のうせん 扁桃腺に膿がたまる)がにおって、口臭の原因になることもあります。
化膿性扁桃腺炎の症状
次に化膿性扁桃腺炎の症状について解説します。
喉を中心に全身症状を呈することがあり、年齢によってはリスクの高い症状もありますので注意が必要です。
初期症状
扁桃腺炎の初期症状としては喉が赤くはれ、食べ物を飲み込む時に喉の痛みがあり38度以上の高熱が出てさらに夜の発熱が多く、当初は鼻水が出て風邪のような症状です。
さらに脱水、悪寒・悪心・嘔吐(おかん・おしん・おうと 寒気がし気分が悪くなりはきけがすること)、全身の倦怠感、喉の乾燥などがあります。
症状が進行した時
頭痛や倦怠感、関節痛など節々の痛み、首のリンパ節の腫れ等があり、痛みが耳などに広がり関節痛などもあります。
また、扁桃の表面に黄白色の膿の様なものができ扁桃全体に広がり痛みが増します。
化膿性扁桃腺炎の治療と期間
基本的に自分で治せる病気ではありませんが2~3日すると自然治癒する場合があります。
治療は基本的には薬によりますが、ウィルスなどが原因ですと感染の危険性もありますので、病院にかかり治療を受けましょう。
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細菌が原因の場合の治療と治療期間
主に急性扁桃腺炎への対処になりますが、喉から菌をとり培養して菌の同定(菌の種類を調べ確定すること)を行い原因菌にあわせて抗生物質を投与します。
ほとんどの場合細菌退治は2日程又は3日程で完了しますが完治まで1週間から10日ほどかかり、再発もありますので安静にする等注意が必要です。
溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん 溶連菌)の場合は感染の危険性もありますので、ペニシリン系抗生剤を10日間程度、セフェム系抗生剤を5日間程度使用しますが、最近ではアジスロマイシンを1日1回2日間の処方が多いです。
アジスロマイシンについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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ウイルスが原因の場合の治療と治療期間
ウイルスの場合は抗生物質が効かないですし、単純ヘルペス以外は薬としては効きませんので対処法として点滴、解熱鎮痛消炎剤、シップ剤などで治療します。
市販薬による治療
市販薬で熱さましやトローチ、うがい薬、イソジンなどの消毒薬を使って症状の初期の場合対応しますが、そのまま放置せずすぐに医療機関にかかりましょう。
その他使用薬剤としては、初期に葛根湯(かっこんとう)、症状が進行した時は小柴胡湯(しょうさいことう)、大柴胡湯(だいさいことう)等の漢方薬も有効です。
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手術が必要な場合
扁桃腺炎の炎症を年何回も繰り返し悪化するようでしたら、扁桃摘出手術を検討することになります。
子供の時期に扁桃とアデノイド(のどの奥にある部分)を一緒に切除することが多いですが、成人になってからの手術もあります。
年齢、症状に依りますが入院期間は3~7日程度、入院費は治療内容や入院日数で異なりますが、目安で3割負担の被扶養者で6万円~12万円少しです。実際に手術・入院する際に医療機関に問い合わせてください。
化膿性扁桃腺炎の予防法
扁桃腺炎の予防には次の4点に注意した生活を送り、扁桃腺炎を引き起こさせないことが大事です。
風邪をひかないようにする
最初は鼻水が出て風邪のような症状から、扁桃腺炎になるパターンが多いことから、風邪をひかないように普段の生活において注意しましょう。
良く睡眠をとり、疲れを残さないようにしましょう。
免疫力を高めておく
扁桃には免疫細胞が多く、鼻や口から入る細菌やウィルスを防ぐ防御機能を持っています。
身体の免疫力を高めて扁桃が感染しないようにしておかなければなりません。
免疫力を高めるには休養をとり身体を休めて疲れを残さないようにすること、さらに食事をきちんととり、栄養をしっかり摂る事が必要です。
特にはちみつなどは高栄養価の食べ物ですのでしっかり摂取するようにします。
喉の乾燥を予防する
喉の乾燥は扁桃が感染しやすくなる原因のひとつです。
のど飴を口にする、マスクをする、部屋を乾燥しないように加湿器を使う、うがいの励行等を行い喉の乾燥を防ぎます。
疲れやストレスを受けないようにする
仕事などでの疲労やストレスを受けますと体力が低下し扁桃も感染しやすくなりますので、疲れを残さないように規則正しい生活を送り、出来る限りストレスを溜めないように運動などで気分転換を図る事が大事です。
化膿性扁桃腺炎にかかりますと、痛い思いからさらに悪化し重大な病気も引き起こしてしまいます。
悪化するとこちらのような事態に陥ることもありえます。
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普段から風邪などをひかないようにし、身体の免疫力を高め健康的でいる事が一番の予防となります。
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