平気で嘘をつく病気がある!【心理状態と対処法を解説】
<監修医師 WASHIO>
平気で嘘をつく人、周りにはいませんか?
「ウソをついてはいけない」おそらく世界中の誰もがこの言葉を聞いて育ってきたはずです。
けれど、逆に嘘をつくことが当たり前になってしまった人もいます。それはもう嘘をつく病気なのかもしれません。
一体どんな心理なのでしょうか?その心理とどうやって対処するかをご紹介します。
平気で嘘をつく人の特徴
自分はよく人から騙されてしまう…と、感じたことのある素直な人は、相手のちょっとしたことに気を付けるだけで、相手の嘘を見破ることができるかもしれません。自分と話す相手のこんなところを観察してみましょう。
性格・性質にあらわれる
✅ 自分以外の人を下に見下したような節がある。(自分の実績を過剰に自慢してきたり、自分のここがあの人よりすごいなど優れた人間であることを強調してきたりする。)
✅ 現実的でない話しを好んでしたがる。
✅ 他人の話しを自分のことのように話したり、知らないことを知っているように話す。
✅ 質問を繰り返したり、何度も聞き返したりする。
✅ 約束をすぐ破る。ドタキャンを繰り返す。
✅ 色んな人に優しくしようとする。
相手を下げて自分を優位に見せたがる嘘つきさんは、色んな人から認められたい、自分だけが優れた存在でありたいというタイプです。
自分に対する批判や悪口が嫌いで、「ウソだ」と否定されると逆ギレしやすいという特徴があります。
あまり深く付き合いたくないタイプですが、ただ、意外と努力家で、褒められることを喜びに感じる性格でもあるので会社などの仕事の評価は高い人も多いようです。
その反対で気遣い屋や優しいと言われる人でも、日常的に嘘をつく傾向があります。
「あの人を傷つけたくないから…」「本当は予定があるけど、断るのも悪いし…」など、相手の事を考えての行動ですが、これも立派な嘘の一つです。
仕草・態度であらわれる
1. 話していると急にそわそわとして落ち着かなくなる。
2. すぐはぐらかそうとしたり、誤魔化そうとする。
3. 話しかたが早口になる。話しをすぐ切り替えようとする。
4. 耳の後ろや鼻の頭を触る、手遊びをする、目をこすったりするなど妙に身体の部位を触る。
わかりやすい誤魔化しのサインです。心理学的にも机の上に手があるかどうかで相手が本当のことを話しているかどうかわかると言われています。
相手の話しぶりに慌てている様子や、落ち着きがない様子が見えたら気を付けましょう。
目・表情にあらわれる
1. まばたきが異様に多い。
2. 左上や下方など、視線が合わない。顔を合わせない。
3. 目が笑ってない、頬だけを上げる作り笑いが多い。
4. ニヤニヤとした性質の悪い笑みを浮かべる。
目は口程に物を言う、とも言います。もし恋人である彼氏や彼女、妻や旦那という夫婦の間に後ろ暗い嘘を見破りたいときはじっと目を見て話してみましょう。
急に相手のまばたきが増えたら、相手が緊張したり不安になったりしている証拠かもしれません。笑い方も人間性がよくわかる目安ですね。
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平気で嘘をつく3つの原因(病気)と心理状態
「なんでこんなに嘘をつきたがるんだろう?」嘘を日常的につく人は確かに自分にとって都合がいいように意識して嘘をつく場合と、その他にも本人でもどうしようもない脳の病気の一種の場合もあります。
表面的にはどちらも一緒に見えてしまうので、どんな原因が隠れているのかきちんと理解するのも対処の一つです。
パーソナリティ障害(人格障害)
相対する人間に対して独自の考え方をしたり、情緒が欠けて危険性がある性格や人格が原因で対人関係が困難になったりと、
問題を抱える精神状態のことをまとめてパーソナリティ障害(以前の人格障害のこと)と呼びます。嘘をつく病気と関係する障害の例をあげると以下の通りです。
<自己愛性パーソナリティ障害>
自分のことを特別だと思い込み、自分の容姿、技術・能力など、自分自身に過度な自信を持ちすぎる傾向がある障害。
相手の気持ちにはまるで無頓着で気持ちを考慮せず、理想の自分というものを追い求めるあまり実績の大きい大企業や、上司などの高い立場などに偽ることも多いです。
最近ではママ友同士の見栄の張り合いや、自分が一番幸せだと思い込みたい心理も問題になっています。
<反社会性パーソナリティ障害>
反社会性パーソナリティ障害の人は、アルコール依存、薬物依存などの犯罪行為を起こしやすい傾向のことを言う人格障害の一種。
自分の欲望や快楽に忠実で、満足感が得られれば嘘をついても良いと思い込みます。人に優しくしようとする愛情や思いやりという道徳心とモラルが極めて低いことも特徴です。
<虚偽性障害>
意識的に病気の症状などの虚偽を並べ立て捏造する虚言癖の一つ。いわゆる仮病と言われるものです。
日常生活上で誰もが使うことが多いだろうと思われる仮病ですが、ただその仮病で休むことじゃなく、病気のふりをして人から同情し優しさを得ようとする理由で慢性的に嘘をつく精神疾患がこの障害にあてはまります。
特に重症化したものをミュンヒハウゼン症候群と呼ばれ、わざと骨折などの外傷を負ったり重大な疾患のフリをしたり家族や医師などに大切にされたいという心理が根底にあるようです。
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平気で嘘をつく人への対処法
たとえどんな人格障害を抱えている人物でも、社会で生活をし、対人関係を築いています。
ただ、平気で嘘をつかれて困り振り回されるのは多くは周りの人物です。その周囲の一人とならないようどのような対応をすればいいのか、こちらを参考にしてみてください。
平気で嘘をつく人への接し方
嘘を平気でつく根底には、自分を良く見せたいという顕示欲と、自分を守りたいという保身の気持ちがあります。
そんな自意識が高い人と真正直にぶつかっても逆に悪者にされたり、白い眼で見られたりと良いことはありません。
✅ 人の悪口には乗らない、言わないようにする。
✅ 自分の過ちを認めて謝らない・責任転嫁する人とは距離を置く。
✅ 忍耐と広い心をもって笑顔で接する。
✅ プライドが高い人に刺激を与えないよう注意する。
✅ 嘘を見抜いても必要以上に否定しない。
以上のことに気を付けて、その人の理不尽な嘘に振り回されないよう自分をしっかり持ち、一定の距離を保って接しましょう。
ある意味ではわかりやすい性格ですが、嘘をつく人は、どのような形で敵になるかわからない存在でもあります。刺激を与えず気をつかって接するのが一番良い付き合い方です。
平気で嘘をつくのを治させる方法
たとえ距離を置きたくても、身近な人、例えば娘や息子の将来のことを考えれば、対人関係において嘘をつくというリスクの高さを認識して、改善してほしいと考えるのが当然ですよね。
子供の頃に気性が激しく暴力性や、鬱症状、不安が強く対人への拒否反応が激しいなど既に精神状態が不安定な場合は、専門の病院やカウンセリングに早めに相談するのも一つの方法です。
人格障害が一番ピークに酷くなるのは10代後半だといいます。成長過程の中で自分の精神をコントロールする術を身に着けることが重要です。
また、症状によっては抗うつ剤などの薬物療法や、一定期間の専門機関での入院治療が認められています。
ただ、先述したとおり、精神疾患以外にも脳の病気の影響もありますので、まずは周りでそういう症状があるということへの理解、そして本人への自覚を促して、専門医と一緒に相談しましょう。
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まとめ
嘘を平気でつく人に合わせる、というのもかなり難しいことだと思います。
しかし、現代社会では平気で嘘をつく病が世界中で蔓延しているのも事実です。
誰かの嘘が自分を傷つけないように、正直者だけが損をしないように、嘘をつく人とも上手に生きていく方法を知り、人間関係を維持できるよう相手への理解を深めていってください。
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