救心の5つの効果に驚き!【この副作用に要注意!】
<監修薬剤師 BlueP>
「きゅーしん、きゅうーしん」このフレーズで始まるCMはご存知の方も多いと思います。「救心」のCMですね。
ところで、この「救心」はなんのお薬なのか知っていますか?若い方は名前は知っていても何に効くお薬なのかご存知ない方もいると思います。
救心は古くからある、循環器や呼吸器の働きの低下、自律神経の乱れなどを抑制するお薬なのです。つまり「どうき、息切れ」と言った方がわかり易いですね。
今回は、この救心の5の効果や注意すべき副作用について解説します。
気になる所から確認してみよう
100年の歴史を持つ救心。起源はさらに古い
では、この救心がいつ頃から作られてきたのでしょうか?救心の起源を探ってみると大変古い事がわかりました。天平勝宝4年(752年)まで遡るのでした。これは「てんぴょうしょうほう」と読みます。奈良時代の中頃にあたります。
この頃、奈良にある東大寺において行われる「修二会」の行法が行われる期間(2週間)に突然の病気になっても医者に見てもらう事が許可されなかったのです。その中でだた一つだけ「修二会御薬」という生薬が含まれるお薬の服用だけが許されていたのです。
この「修二会御薬」と呼ばれるものこそが今の「救心」の元になったのではないかといわれています。
武士も持参?
時代はもっと、現代にちかくなり江戸時代末期のお話しです。この時代の武士が旅の際に持参していたものがあります。
TVでも見たことがあると思います。「印籠」(いんろう)と言います。いまで言うピルケースに当たります。当時はこの印籠に2種類のお薬を入れていたのが一般的なようです。
1つは銀箔の蟾酥(せんそ)が含まれているもの。もう一つには金箔で感應丸(牛黄等を含む)(かんのうがん)に似てる成分が含まれていたそうです。
旅の途中で腹痛等の病になった際はこの2種の薬で対処していたそうです。救心にはこの2薬に使われた生薬が配合されているのです。
牛黄のこうのうについてはこちらを見て参考にして下さい。
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「家伝薬」から始まった
さて、時代は大正2年(1913年)まで進みます。この頃に、富山から「堀 正由」氏(救心製薬の創業者)が上京した際に持ってきたのが家伝薬「一粒ぐすり」でした。
当時、浅草区(現在は台東区浅草)に《堀博愛薬房》を開きました。その時、この「一粒ぐすり」を「ホリ六神丸」(動植物生薬配合)として発売したのです。
その後、「ホリ六神丸」を利用する方々から「心臓に効く」という声を沢山頂戴したそうです。そして、「ホリ六神丸」は改良を重ねて「救心」という印象に残りやすいネーミングに改めたのです。
そして創業から103年たった今でも多くの方に利用されるロングセラーとなっているのです。
救心には様々な成分が入っている
先ほどから、「生薬」とか「動植物生薬」等の単語が出てきておりますが、そもそも生薬とは?なんでしょうか。
✅生薬とは・・・(しょうやく)
→ 天然にある、薬効のある植物のの葉・根・果実、動物の分泌液・角・臓器等を加工(乾燥等)させたもの。
では、救心にはどのような生薬が配合されているのでしょうか?
「鹿茸末」(ろくじょうまつ)
雄鹿の幼角をいいます。強壮作用により動悸・息切れの改善
「蟾酥(せんそ)」
ヒキガエルの耳腺分泌液。強心作用。冠血管の拡張。古来よりガマの油でも有名ですね。1匹からわずか2mg程しか採取できないそうです。貴重ですね。
「牛黄」(ごおう)
牛の胆嚢に稀にみられる「結石」。強心作用・鎮痛作用により動悸の改善効果がある。
「羚羊角末」(れいようかくまつ)
サイガレイヨウの角の粉末。鎮痛作用・解熱作用・抗痙攣作用・降血圧作用
「人参」(にんじん)
御種人参(おたねにんじん)の根部を乾燥させたもの。強壮作用・疲労回復
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「沈香」(じんこう)
常緑高木ジンコウの樹脂。鎮静作用により神経の緊張をほぐします。
「真珠」(しんじゅ)
アコヤガイ等からとれます。一般的にはアクセサリー等のイメージが強いですが生薬としても用いられています。鎮静作用により神経の緊張をほぐします。
「龍脳」(りゅうのう)
龍脳樹の幹の割れた所から採取される結晶。気力の回復・意識をはっきりさせる。
「動物胆」(どうぶつたん)
今では主に豚の胆汁を乾燥させたもの。消化器系の働きを改善。又、他の成分の吸収を助ける役割もあります。
救心の5つの効果
生薬がたっぷり含まれる救心ですが、どのような効果があるのか解説いたします。救心は9つの生薬が含まれているお薬です。次のような症状がある時に効果を発揮します。
「動悸」「息切れ」「めまい」
✅ 出先で階段を上ったり、坂道をあるいたりすると、胸がドキドキする
✅ 満員電車などにのっていると眩暈や立ちくらみの症状がある ✅ 楽しい、ゴルフのラウンド中に息切れがある ✅ 長時間の電車や飛行機での移動の際に、足がむくんだり、胸がドキドキする |
まだ他にも普段の生活の中で「動悸やめまい・息切れ」を感じる事があると思います。そんな時に「救心」の効果がでるのです。
動悸やめまいが原因となる身体の症状についてはこちらを見て参考にして下さい。
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救心はどんな症状を改善するの?
✅ 全身の血液の循環を促す
→ 動悸・息切れを改善
✅ 呼吸興奮作用により呼吸が楽になります
→ 息切れが改善
✅ 自立神経の乱れを戻し、バランスを調整(交感神経の興奮を鎮める)
→ 動悸・息切れの改善
✅ 脳を含めた全身への血液循環が良くなり体全体に酸素が行きわたる
→ 気つけ
✅ 体内にある余分な水分を出してしまう事で心臓の負担を軽くする
→ 動悸・息切れの改善
このように、救心には5つの効果があります。色々な場面で遭遇する循環器・呼吸器系の症状に効果が発揮できるお薬なのです
救心の副作用!正しく服用して副作用を防ごう!
最後になりましたが、救心の副作用について解説しましょう。
次の症状が現れたら服薬を中止しましょう
✅ 皮膚に現れる症状 → 発疹・発赤・かゆみ
✅ 消化器系に現れる症状 → 吐き気・嘔吐
このような症状が現れた場合、副作用かもしれません。すぐに服用を中止し、救心に添付されている説明書を持って医師・薬剤師または登録販売員に相談しましょう。
また、救心の説明書にも記載がありますが、救心を服用している間は他の強心薬の服用は止めましょう。副作用が発症しやすくなります。
用法・用量
ここで、救心の服用について簡単にご案内します。
*飲むタイミング
朝夕及び寝る前にお水がおさ湯で飲みます。
*用量
15歳以上 1日3回 1回2粒
※15歳未満は服用出来ません
※服用の際に口中や舌下に残したり、かみ砕いたりはしないで下さい。生薬の成分性質上、舌や口腔内にしびれ感が残ってしまいます。
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