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歯磨きが吐き気の原因?【特に妊娠中は要注意!原因別対策も解説】

<監修医師 豊田早苗>

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歯は言うまでもなく食べ物を食べる時に重要な部分です。

 

そんな歯は毎日ケアしなければ虫歯や歯周病などの病気にかかり、痛い思いや歯医者での治療を受けなければなりません。

 

そんなことにならないように毎日している事といえば歯磨きですが、この歯磨きで吐き気を催すことがあります。

 

どんな人が吐き気を催しやすいのかまたその対策についても解説してゆきます。また歯磨きと妊娠の関係についても解説します。

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歯磨きの正しいやり方を知ってますか?

 

歯磨きのコツ、特に歯の歯垢を取り除くことに重点をおいた歯磨き方法をプラークコントロールと呼びます。

 

歯垢は溜まると口臭や虫歯、歯槽膿漏になる原因物資です。正しいプラークコントロールを実践するにはまず歯ブラシの持ち方からです。

 

歯磨きの際には余計な力を入れないことが大事です。その為には歯ブラシの持ち方が重要になってきます。

 

歯ブラシはペンを持つように持ちましょう。こうすることで余計な力が入りにくくなります。

 

しっかりと口腔全体の歯垢を取るためには歯ブラシを小刻みに動かして歯を一本づつ磨くことが大切です。

 

特に重点的に磨くのは歯垢の溜まりやすい歯と歯の間や歯と歯茎の境目です。

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歯磨きで吐き気を起こすのは嘔吐反射のせい

 

歯磨きでえずく事を絞扼反射(こうやくはんしゃ)と呼びます。嘔吐反射と絞扼反射の違いは嘔吐物があるのが嘔吐反射、ないのが絞扼反射です。

 

また絞扼反射の方が嘔吐反射に比べて口の開きが小さいことも特徴です。

 

このようなえずきや吐き気が起こる体の仕組みとして、嘔吐中枢が関わっています。嘔吐中枢は嘔吐に関わる脳の領域の一つです。

 

私達の体のそれぞれには嘔吐に関わる受容器が存在します。嘔吐中枢は体のそれぞれの受容器からの刺激の伝達を受けて嘔吐を引き起こします。

 

体の嘔吐にかかわる受容器は咽頭の機械受容器、胃と十二指腸の張力と化学受容器、脳幹の化学受容器引き金帯、内耳の半規管があります。

 

歯ブラシを口に入れることで嘔吐反射を引き起こすのは咽頭の機械受容器です。

 

歯磨きでえずきやすい人はこの咽頭の機械受容器を始めとする神経が過敏になっていると考えられています。

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嘔吐反射には3つの原因が考えられる

 

歯磨き粉のフレーバーが原因

歯磨き粉にはさまざまなフレーバーがあります。主としてミント系のものや、シトラスなどの柑橘類、子供用であればいちごやぶどうの様な甘い物もあります。

 

これらのフレーバーには香料が使用されています。口腔内と臭いを感じる鼻腔は繋がっているので人によっては歯磨き粉の香料が合わずに嘔吐反射の原因ともなってしまうのです。

 

肝臓や胃が悪い

嘔吐反射が起こる原因には肝臓や胃などの臓器の異常が関わっている場合もあります。

 

肝炎は肝臓が炎症を起こしている状態です。ウィルス等の種類によってA型肝炎B型肝炎などのタイプに分かれます。

 

肝炎では体がだるかったり、食欲不振と共に吐き気が起こることもあります。それに合わせて歯磨きによる嘔吐反射が過敏になりえずく事もあります。

 

肝炎は血液検査で診断することができます。ウィルス性の肝炎は現在は医学の進歩で抗ウィルス薬で治療することが可能です。

 

逆流性食道炎は胃酸が喉の方まで上がってくる病気です。胃酸はとても酸っぱい為、歯磨き時に胃酸が上がってくると余計に気持ち悪くなり、えずく事があります。

 

逆流性食道炎の原因は仕事や家事などによるストレスです。逆流性食道炎は過剰な胃酸を抑える薬を飲むことで治療します。

 

タバコが原因

タバコには様々な化学物質が含まれています。ニコチンはタバコに含まれる有害物質の一つです。

 

ニコチンには催吐作用があり、タバコを吸っている人は、吐き気を引き起こしやすいとされています。

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嘔吐反射で歯治療できない時はこんな対策を試みて

 

漢方薬を使う

漢方薬の中にこのような嘔吐反射に使用できるものがあります。それが半夏厚朴湯です。

 

半夏厚朴湯の効能は気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感などです。

 

半夏厚朴湯は5つの生薬を組み合わせた漢方薬になります。

 

半夏(はんげ)は鎮吐作用、去痰作用があります。

 

茯苓(ぶくりょう)は利尿作用、鎮静作用があります。

 

厚朴(こうぼく)は収斂作用、利尿作用、去痰作用、筋弛緩作用があります。

 

蘇葉(そよう)には精神安定の作用があります。

 

生姜(しょうきょう)には発汗作用、健胃作用、鎮吐作用があります。

 

半夏厚朴湯は1日2回服用する薬です。効果を出やすくする為、食前での服用がおすすめです。

 

麻酔をかけてもらう

嘔吐反射は神経の反応によるものですので、神経を鎮静させる麻酔を使います。

 

喉の奥や舌の表面に麻酔をかけます。この表面麻酔によく使われるのがキシロカインスプレーです。

 

つぼ押しをしてみる

嘔吐反射を抑えられるツボが存在します。それが「天突(てんとつ)」です。天突は左右の鎖骨の間の喉の下にあります。

 

薬を投与してもらう

嘔吐反射を抑えながら治療する方法に静脈内鎮静法があります。静脈内鎮静法は鎮静剤を投与することによって恐怖心を取り除く方法です。

 

嘔吐反射は精神的なものからきている為、この方法が効果的な事もあります。麻酔医の管理が必要となってくるので大きな大学病院などでないと受けることが難しいです。

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つわりが原因で歯磨きできない妊婦さんは結構多い

 

マタニティライフで特に辛いのがつわりによって歯磨きができないことだといわれています。

 

歯磨きができないと歯垢や食べかすが溜まり虫歯になりやすくなります。虫歯の原因となる虫歯菌は女性ホルモンを栄養として増殖します。

 

また唾液に粘り気が出るので虫歯菌の活動が活発になり、より虫歯になりやすくなります。

 

妊娠中でも3つの対策で歯を清潔に

 

歯ブラシを変えてみる

歯磨きによる嘔吐反射の原因には歯ブラシが舌に当たることで起こることがあります。

 

歯ブラシのヘッドとは毛束が生えている部分のことです。この歯ブラシのヘッドを小さめにすることで舌にあたりにくい為、嘔吐反射が起こりにくくなります。

 

歯磨き粉を使わない

歯磨き粉の香料が原因で嘔吐反射が起こるのであれば、いっその事歯磨き粉を使わないというのも方法の一つです。

 

歯磨き粉を使わなければ虫歯とかになるのでは?と考える人もいるかと思います。しかし、重要なのはいかに正しくブラッシングを行えているかなのです。

 

正しいブラッシングを行うことによって、しっかりと食べかすなどを取り除き、歯垢もとれれば問題はありません。

 

歯ブラシ以外のデンタルケアを行う

口の中に歯ブラシの様な異物をいれると嘔吐反射が起こってしまう人には口に含んで出すだけのデンタルリンスがおすすめです。

 

妊婦さんの場合はアルコールの入っていない低刺激のものがよいでしょう。

 

また歯ブラシ以外でもデンタルフロス、歯間ブラシといった面積の小さいものであれば嘔吐反射が起こりにくいかもしれません。

 

歯磨きと吐き気について解説しました。

 

体質や精神的な原因や妊娠中などの理由からどうしても吐き気が出てしまう方もいるかと思います。

 

しかし、しっかりと歯磨きをしなければ虫歯や歯槽膿漏の痛みに苦しむことになります。本稿で紹介した方法を試して歯のトラブルに悩まされない生活を送れるように心がけてゆきましょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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