汗疱(異汗性湿疹)の原因はストレスか!水虫とは関係ないの?
<監修医師 Dr.masa>
手や足に出来る小さな水疱、とっても気になりますよね。
もしかしたら水虫かもしれないと思うと、恥ずかしくってなかなか人にも相談できません。
もしかしたらその症状は、汗疱(異汗性湿疹)かもしれません。治療のためには原因を知ることが第一歩です。
汗疱(異汗性湿疹)がどんな症状を指すのか、原因やストレスとの関係についてご紹介します。
気になる所から確認してみよう
汗疱(異汗性湿疹)とは?
こんな症状が出たら汗疱の可能性
汗疱は手や足にたくさんの小さな水疱(2㎜以下)が出来ます。
手のひらや足の裏などにも出来ますが、特に指の側面に多く現れ、かゆみはあまり感じません。
水疱ははじめは小さなものがぷつぷつと出来ますが、やがて小さなもの同士が繋がり大豆くらいの大きさにまで膨らむことがあります。
基本的に放置していても2~3週間ほどで丸い欠片となり(鱗屑と呼びます)自然と剥がれ落ちていき、水疱は消えます。
ただし再発性がありますので、治ったと思っても再び似たような症状が起きる場合も多いです。
また汗疱で出来る水ぶくれはほとんどかゆみを伴いませんが、この水ぶくれが破れると「異汗性湿疹」(いかんせいしっしん)と呼ばれる湿疹ができます。
汗疱よりも白っぽかったり赤みを帯びています。またこの湿疹は痛みやかゆみを伴います。
気になる汗疱は悪化する前に病院で診断を受けた方がいいでしょう。
汗疱と水虫は違うの?
さて、手はともかく、足に出来た水疱はとっさに「まさか水虫なの?」という疑惑が生まれますよね。
水を含んだ湿疹ができるところといい、治ったと思ってもまた再発するところといい、水虫の症状と汗疱の症状は非常によく似ています。
ただし症状はよく似ていても、汗疱と水虫は原因が全く違います。
水虫は白癬菌というカビが皮膚で繁殖して起きる症状ですが、汗疱は自分自身がかいた汗が原因です。
ですから、皮膚科で診察を受ける際は、まずは水虫か汗疱かをハッキリさせる検査を行います。
原因を特定してから治療を開始した方が、治りが早くなるからです。
「これって水虫?それとも汗疱?」と悩んだら、皮膚科を受診すると良いでしょう。
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汗疱が発症するのはなぜ?
汗が原因で発症すると考えられる汗疱ですが、汗はいつでも誰でもかくものです。
それなのになぜ、湿疹を引き起こしてしまうのでしょうか。
まず、汗がどのようにして分泌されるのかというと、表皮よりも身体の内側にある汗腺(かんせん)で汗は作られます。
その後、管を通り、表皮に排出されます。
この際、何らかの理由で管が詰まり、体外に汗を排出できない状態に陥ったとします。
この外に出られなくなった汗のせいで汗疱を引き起こすのです。
汗疱(異汗性湿疹)の原因にはストレスが関係!?
ではなぜ、汗が体外に排出されないという事態が引き起こされるのでしょうか。
実ははっきりとした「コレが原因だ!」という説はまだありません。
ただし夏場になると、よく汗をかく人が患者になるケースが増えることから、「汗に関する疾患ではないか」という仮説が今のところ有力視されています。
また肌はストレスに敏感です。ストレスのせいでにきびなどの吹き出物が出来てしまった経験はありませんか?
汗疱も同じようにストレスにより汗が正常に体外に排出できなくなると考えられます。
そしてストレスはホルモンバランスを狂わせます。ホルモンバランスの崩れは汗腺にも影響を与えます。
汗疱は再発性のある病気ですから、症状だけを治そうとしても中々完治には至りません。
症状が出る場合、一体自分の身体に何が起きているのか見つめなおす必要があります。
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汗疱(異汗性湿疹)の原因には食べ物も影響
原因がハッキリしない汗疱ですが、まれに「食べ物」や「喫煙」に関するアレルギー反応の一つとして発症することもあると考えられています。
またビオチン欠乏症といって皮膚の形成に必要なビオチンというビタミンが欠乏すると、腸内の悪玉菌増加。
その結果、代謝が悪くなり、皮膚に異常が起こりやすくなるのです。
ビオチンは、魚類、牛・豚の肝臓、種実類に多く 含まれているビタミンです。しっかり摂取しておきましょう。
食べ物のアレルギーに関しては、汗疱以外にも身体に悪影響を与える可能性があります。
汗疱の症状に悩む人は、皮膚科で原因について調べた方が良いでしょう。
歯に使われている金属でアレルギーを起こすこともあります。詳しくはこちらの記事を参考にしてみて下さい。
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まとめ
汗疱はうまく体外に汗が排出されないことで引き起こされる、手足の水疱症状です。
水虫に似ていますが、原因が全く違います。
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放置していると悪化してしまう場合もありますし、もしも原因がアレルギーであるならば原因に応じた治療を行う必要があります。
もしも「これは汗疱だ」と思い当たる節がある場合は、皮膚科を受診しましょう。
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