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目頭が痛い!危険な病気が隠れている【腫れや頭痛がある時は要注意】

<監修医師 まっちゃん>

目

今回は目頭やその周辺の痛みについてです。

ものもらいなど自然に症状が治まるものもあれば、眼精疲労、ドライアイ、群発頭痛といった日常生活に支障を来たし、適切な治療が必要な病気が隠れていることもあります。

目頭の痛みがサインとなる病気について説明します。

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目頭の正確な位置ってどこ?

 

まず、目頭を始めとした目の外観の名称について説明します。目は眼球視神経及び眼球付属器(まぶた、涙腺など)でできています。

 

眼球のうち、白目の部分を強膜、黒目の部分を角膜と呼びます。眼球の鼻側の方を目頭といい、耳側の方を目尻と言います。

 

眼球は、上まぶた(上眼瞼:じょうがんけん)と下まぶた(下眼瞼:かがんけん)に囲まれていて、まばたきをすることで角膜表面は涙で潤されています。

 

まぶたの縁にはまつげ(睫毛:しょうもう)があり、異物が侵入するのを防いでいます。上まぶたに生えている眉毛は、汗が目に侵入するのを防いでいます。

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目頭が痛い!3つの症状ありませんか

 

では目頭の痛みが出る場合に、どんな原因が考えられるのかについて説明します。

 

目の疲れ(眼疲労)と眼精疲労

長時間パソコンやスマートフォンなどの画面を見続けている人は、目の疲れによって目頭の痛み(重く、鈍い痛み)が生じることがあります。

 

睡眠や短時間の休憩を挟んでも症状が改善しないものを眼精(がんせい)疲労と呼びます。

 

眼精疲労になると目頭の痛みに加え、かすんで見える(またはぼやけて見える)、充血、まぶしい、涙が出るなどの目の症状を伴います。

 

さらに放置していると症状が全身に及んで、頭痛、吐き気、めまい、首こり、肩こりなども生じます。

 

目の周りは薄い筋肉がいくつもあり、収縮と弛緩を行い、物を見ることができます。目を酷使すると、これらの筋肉が緊張して筋肉内にある血管や神経が圧迫されます。

 

血管が圧迫されると血流が低下して血行不良となり、痛みの原因となります。この状態が目だけに留まらず、頭、首、肩の筋肉や血管などに広がっていく状態が眼精疲労です。

 

眼精疲労は度数の合っていない眼鏡やコンタクトレンズを使用していたり、目の病気がある人(ドライアイ、近視、乱視、老眼、斜視、緑内障など)、精神的ストレスがあると助長してしまいます。

 

1時間パソコンなどの作業をしたら、10分程度休憩を挟むようにしましょう。ビタミン入りの目薬を使ったり、ホットタオルなどで目を温めるのも効果的です。

 

花粉症

花粉症の目の三大症状は目のかゆみ、涙が出る、充血です。これ以外にも、目の痛み、違和感、目やに、まぶしい、物がかすんで見えるなど様々な症状が現れます。

 

こういった症状は、花粉などのアレルギー反応を起こす物質が結膜(※)に付着することによって、アレルギー性結膜炎を起こしているために生じます。

 

アレルギー性結膜炎は花粉の他にも、ダニやホコリなどで起こる場合があります。

 

特にかゆみが強いとつい何度もこすってしまいがちです。しかし、こすりすぎは、結膜炎を悪化させるだけでなく、黒目(角膜)も傷つけてしまい(角膜炎)、ひどい場合は視力低下を招く恐れがあります。

 

できるだけこすらず、目薬や飲み薬によって対処しましょう。

 

※結膜は強膜(白目)の表面部分を覆っている眼球結膜、まぶたの裏側部分を覆っている眼瞼結膜があります。

 

アレルギー性結膜炎とは、この結膜に原因物質(花粉など)が付着して炎症が起きた状態です。

 

急性副鼻腔(ふくびくう)炎

私たちの鼻、おでこ、頬の奥の部分には副鼻腔と呼ばれる空間があります。風邪を引いた後などに、細菌やウイルスが原因となって副鼻腔に炎症が起こることを急性副鼻腔(ふくびくう)炎と言います。

 

症状は頭痛・顔面痛の他に、鼻水、鼻づまり、頬の違和感・圧迫感、鼻水が喉の方に落ちる(落ちることによって咳や痰が出る)などです。

 

副鼻腔の位置を考えると、目頭の痛みとして現れることもあるでしょう。

 

特にアレルギー性鼻炎花粉症の持病がある人は、風邪に引き続いて急性副鼻腔炎を起こすことが多いとされます。耳鼻科で吸入や内服薬などによる治療を受けましょう。

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目頭が痛くて腫れてる!3つの病気の可能性がある

 

ものもらい(麦粒腫:ばくりゅうしゅ)

ものもらいは正確には麦粒腫と言い、まぶたの縁の一部に赤色(あるいは白)の小さなおできができます。

 

異物感があり、まばたきの度に目頭などに痛みが出ます。特に治療をしなくても自然に治癒するものです。

 

結膜炎

結膜炎とは、結膜という部分に炎症が起こるため、目の痛み・かゆみ・充血・腫れ・めやになどが生じます。

 

原因となる物質(細菌、ウイルス、アレルギー)によって細菌性結膜炎ウイルス性結膜炎(咽頭結膜炎(別名プール熱)、流行性角結膜炎(別名はやり目)など)、アレルギー性結膜炎などに分けられます。

 

結膜炎と言っても、感染する菌は何種類も存在します。中には人に感染するものもあるため、これらの症状が現れたら眼科を受診しましょう。

 

処方された点眼薬(抗菌作用や抗炎症作用のあるもの)を使用し、目を不用意に触らない(触れた場合は手を流水・石鹸でよく洗う)、治癒するまではタオルを共用にしないなどを徹底しましょう。

 

めいぼ(霰粒腫:さんりゅうしゅ)

「めいぼ」とも呼ばれる霰粒腫は、まぶたにしこりができます。痛みを伴わないこともあります。

 

目に油分を分泌するマイボーム腺と呼ばれるところが詰まり、分泌物が溜まってしまうためにしこりができます。

 

マイボーム腺が詰まる原因としては疲労、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが影響していると考えられています。眼科で処方された抗菌成分・ステロイド成分入りの点眼薬や軟膏で改善します。

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3人に1人はドライアイ?!

 

そもそも涙とは

涙は涙腺(るいせん)という組織で作られます。涙腺は目尻側の上まぶたにあります。

 

まばたきをすると涙が目の表面を潤し、ほとんどが目尻側にある涙点(るいてん)という穴から鼻涙管(びるいかん)へと排出されます。涙の一部は目の表面から蒸発していきます。

 

ドライアイとは

ドライアイは涙の分泌量が減少したり、または涙の質が低下することで目の表面が乾燥してしまい、様々な症状を来すものです。

 

ドライアイの症状は目の疲れ、乾燥感、違和感、まぶしい、痛み、充血、かゆみ、めやに、涙が出るなどです。

 

これらの症状のいくつかに該当し、さらに「10秒以上まばたきなしで目を開ける」ことができなければドライアイの可能性があります。患者数は1000万人から2200万人とも言われる身近な病気です。

 

涙の量や質が低下する原因としては、①加齢(年齢を重ねると涙の量・質ともに低下していきます)、②女性(男性よりも女性にドライアイ患者が多いとされています)、③コンタクトレンズ着用者(特にソフトコンタクトレンズ)、④パソコンやスマホなどを長時間操作する人(作業中はまばたき回数が減ります)、⑤喫煙者(涙の質が低下します)、⑥防腐剤入りの点眼薬の使用などがあります。

 

対策としては、ドライアイ専用の点眼薬を使用する、コンタクトレンズ使用時間を短縮する、パソコン作業をする際はこまめな休憩を設ける(1時間作業を行ったら10分休憩)、室内を乾燥させない(湿度50~60%程度)、アイメイクを見直す(目の縁までアイラインを引かない)などがあります。

 

改善しない場合は眼科を受診しましょう。

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頭痛も伴う目頭の痛みは危険な群発頭痛かも

 

群発頭痛とは、季節の変わり目などに突然発症する、頭の片側のみに起こる頭痛です。突然発症するために「群発」とされています。痛みは片側の目の奥とその周辺から始まり、徐々に上顎や頭の片側へと拡大します。

 

発症するとほぼ毎日のように頭痛(1回につき15分~3時間程度の痛みで、1日1~2回)が起き、たいてい1~2ヶ月間持続します。

 

一度鎮静化しても、半年から3年の間隔をおいて再び頭痛を繰り返します。頭痛は毎日ほぼ決まった時間(特に早朝が多い)に起こることが多く、激痛で目が覚めることも多いと言います。

 

「きりで刺されているような痛み」、「目の奥をえぐられるような痛み」などと表現され、痛くてじっとしていられない激痛です。(痛みのあまり、自殺頭痛と呼ばれることもあります。)

 

他に、鼻水・鼻づまり、目の充血・涙などの症状を伴うこともあります。群発頭痛は1000人に1人程度いるとされており、男性患者は女性の3~7倍に上り、特に20~40代に多い傾向にあります。

 

群発頭痛には頭部の血管の拡張が何らかの影響を及ぼしていると考えられていますが、発症のメカニズムはまだ解明されていません。

 

脳内に酸素や栄養を送っている内頚(ないけい)動脈という血管が拡張するため、その周辺にある自律神経が刺激されて痛み以外の症状(充血・鼻水など)も出ると考えられています。

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群発頭痛は薬で治療、セルフケアで対策をしよう

 

ここでは、見出し5に説明した群発頭痛の治療法やセルフケアについて述べます。

 

酸素吸入

酸素マスク(フェイスマスク)を装着して、毎分7リットル程度の酸素吸入を行うことで頭痛を緩和できることが多いです。特に痛みが出現してからできるだけ早い段階で吸入を行うことで、緩和できます。

 

一度の吸入時間は15分で、開始から5分程度で痛みが改善してきます。吸入は医療機関で行える他、酸素ボンベなどの必要な物品をレンタルすることもできます。

 

様々なタイプの鎮痛剤

1. 痛みを改善する薬剤

飲み薬は効果が出るまでに一定の時間がかかるため、あまり使われません。そのため、スマトリプタン皮下注射(イミグランなど)が処方されます。

 

皮下注射はインシュリン注射のように自己注射が認められています(2008年4月から)。この他、インダシン座薬や保険適用外ではあるもののスマトリプタン点鼻薬などがあります。

 

2. 痛みを予防する薬剤

睡眠中に痛みが出ると睡眠の質を低下させ、日常生活にも影響を及ぼすため、予防的にいくつかの薬剤を使用する場合があります。

 

例えば①血圧を下げる作用のあるカルシウム拮抗薬(アムロジン、ノルバスクなど)、②炎症などを抑える作用のある副腎皮質ステロイド剤(プレドニン、デカドロンなど)、③拡張した血管を収縮させる作用のあるエルゴタミン製剤(クリアミンなど)があります。

 

いずれの薬剤も患者さんの症状や副作用などを考慮して、適切なものを選択します。

 

禁酒・禁煙

アルコールやタバコは群発頭痛を誘発するとされているため、痛みのある2~3ヶ月間は原則禁酒・禁煙することが望ましいです。

 

様々なストレスを避ける

様々な身体的・精神的ストレスが群発頭痛の引き金になることがあるため、過労、空腹・ドカ食い、気圧の変化(飛行機・登山など)、睡眠不足などをできるだけ避けましょう

 

基本的なことですが、規則正しく3度の食事(腹8分目)を摂り、睡眠時間を確保することが大切です。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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