眉毛の骨が痛いのはなぜ?【ニキビや頭痛の原因も詳しく解説】
<監修医師 まっちゃん>
酔っ払ってどこかに顔面をしこたまぶつけたのなら、眉毛付近の骨が痛くても仕方がないとあきらめられるでしょう。
そんな覚えもないし見た目にもアザができたり目にも問題がなさそう、なのにどうも治らない・痛みが引かないということがあります。
「眉毛の骨が痛い」からといって病院に行くにも「何科を受診する?」と悩みますし、そもそも何と言って説明したらいいものか・・・
そんな「眉毛の骨が痛い」にまつわる原因や診療科などを解説します!
気になる所から確認してみよう
眉毛にも大切な役割がある
まつげなら「目にゴミが入ることを防ぐために生えている」と言える人も多いかもしれませんが、眉毛って何のために存在するのでしょうか?
人間は進化を遂げるうちに、全身もじゃもじゃも体から「必要な体毛」だけが現代人へと残されてきました。
そして問題の「額と目の間にある毛」が残された第一の理由は「汗」と「ゴミ」を避けることです。
頭から額につたい落ちる雨水が目に入らないように塞きとめる役割を持っています。
「雨水」という流動体を塞きとめるため、よく見ると毛流れは斜め上向きに一方向に生えていますね。
次の理由は「日よけ」です。これは「瞳の色」と関係するようですが、日本人の場合「瞳」も「眉毛」も黒に近いですね。
日光は黒いものに集中するので、「瞳」に集中する日光を「眉毛」で分散していると言われているようです。
野球選手などが目の下を黒く塗っているのに少し似ていますね。
眉毛がない自分の顔を想像してみてください。感情がわからないと思いませんか?
最後の役割は「感情表現」です。眉毛は表情とともに上がったり下がったり、それによって感情を「強調する」という役割を持っています。
ちなみに眉毛はほとんどの場合「直毛」で、髪の毛が天然パーマであっても眉毛に強いウェーブが出るということはほとんどないようです。
眉毛の骨に痛みを感じる6つの原因
眉毛の骨に痛みがある時に考えられる原因を見ていきます。
頭痛
風邪をひいていませんか?特にインフルエンザにかかった時などはひどい眉間周囲にも及ぶ頭痛が起こることがあります。
鼻水が詰まり気味だったり発熱していたり、頭痛があるときにも眉毛の骨や周辺のリンパ腺が炎症を起こすため痛くなることがあります。
眼精疲労
毎日パソコンやスマホを何時間ぐらい使っていますか?
1日中その画面を見続けたままうつむき加減で長時間なんてことはザラかもしれません。
眼精疲労は目の周りの筋肉を緊張させ、その周辺の神経を刺激しますので、眉毛や骨周辺の痛みになります。
蓄膿症
色のついた粘っこい鼻水が出たりしていませんか?
蓄膿症(副鼻腔炎)では炎症を起こす場所が近いため、眉毛の骨あたりが痛むことも。
目のトラブルや病気
コンタクトレンズでは「眼」自体に炎症を起こすことがあり、眉毛の骨が近いので痛むことがあります。
緑内障は眼圧が上がる病気ですが、その眼圧がその周辺の神経を刺激し、頭部に激しい痛みを伴うことがあります。
ニキビ
眉間や眉毛の近い位置にニキビができると周辺が痛みます。
むし歯
むし歯が炎症を起こすと、顔周辺の神経は頭までつながっていますので、そのことで眉毛の骨の周辺が痛むこともあります。
眉毛にできるニキビはストレスが関係していた
ニキビは様々な部位にできますが、眉間や眉毛の中にできてメイクをするのに痛い思いをしたことがあるかもしれません。
眉間や眉毛の中にできるニキビの原因はストレスと自律神経の乱れが関わっているようです。
過剰なストレスや睡眠不足などが引き金となり、自律神経が乱れてホルモンバランスが崩れる・・・ニキビ好発ループに陥ります。
しかし、そうは言っても根本的にはニキビの原因は皮脂分泌が過剰になっていることです。
頬やこめかみにニキビができる確率よりも、眉毛周辺はいわゆる「Tゾーン」と言われる皮脂分泌が多い部位です。
清潔と保湿を心がけながらストレス解消や睡眠不足を補いながら治しましょう。
くれぐれも「眉毛の骨が痛いから」と言って触ることのないように注意しましょう。
触ると細菌感染を起こしたりして、かえって悪化させてしまうリスクが高まるのです。
眉毛の痛みは目にトラブルを抱えているせいかも
目のトラブルによる眉毛の骨の痛みについてです。眼科疾患やそれ以外の要因など、目は様々なトラブル要因にさらされているのです。
近視矯正のためのめがねの度数が合っていないだけでも目の周辺の筋肉が疲労し、そこからから発生する痛みがあります。
またコンタクトレンズが目自体に合っていなかったり微細な傷ができたりすると炎症を起こして眉毛を押すと痛い、といった症状が起きたりします。
めがねやコンタクトレンズとの不適合による眉毛周辺の痛みを感じている人は案外多いのです。
他にもパソコンやスマホの画面を見過ぎても眼精疲労やドライアイが起こり、悪化すると眉毛の骨の痛みや頭痛につながります。
何を見ようとしても目が開けづらくなって、眩しさや目にしみるなどの症状も特徴です。
涙を出す器官が働かず、まばたきをしても水分や油分が補充されないので潤いがなくなり、眼球に傷がつくのです。
眼圧異常が引き起こす目の疾患「緑内障」でも急性のものでは突然の眼圧上昇で激しい偏頭痛や吐き気が発生します。
処置が遅れると失明の危険性がある疾患なので注意が必要です。
「一晩寝てもひどい痛みが治まらない」ということが度々起こっている場合には、市販薬に頼ってばかりでは慢性化する恐れもあります。
手遅れにならないうちに眼科医の診察を受けることをおすすめします。
眉毛の骨が痛い!眉間頭痛という病気がある
眉毛の骨が痛いと感じるのは「頭痛」が引き金ということもあります。
目を酷使することでも起こる「偏頭痛」は、脳の表面に近いところにある血管が拡張することで発生するものです。
脈打った痛みとともに眩しさなどに対する神経が過敏になることもありますし、嘔吐や吐き気を伴ったり下痢をすることもあります。
こめかみ周辺が痛むこともあり、眩しさを感じることから発症することもあるので「目の前がチカチカ」するような気がしたら注意信号です。
睡眠障害からくる寝不足やホルモンバランスの乱れ・急激に天候が変わったりすることで起こる気圧変化でも眉間頭痛が起こることがあります。
眉毛の痛みが激しい時は蓄膿症を疑って
「蓄膿症」とは「副鼻腔炎」とも呼ばれます。鼻の横・目の下あたりには「上顎洞」という空洞があり、そこで細菌感染から炎症が起こり「膿」がたまります。
こうして膿がたまると悪臭を伴う鼻水が出て、そこで蓄膿症に気づくこともあるのです。
蓄膿症は主に頭重感や圧迫痛・顔面痛が多いのですが、額に近い鼻柱の上の方に炎症が起こっていると眉間あたりに痛みが起こりやすくなります。
他に特徴的な痛み方に「顔を下に向けると頬のあたりや眉間が重く感じて痛む」というものがあります。
炎症がひどいと歩いても痛みますし、会話をしながらうなずいただけでもひどい痛みが起こります。
急性の場合は急激な激しい痛みが額から眉間・顔面にまで及びますが、慢性位あると少し症状が違うようです。
集中力の低下や倦怠感や眉間あたりがなんとなく痛むなど、「蓄膿症が原因だ」と断定できないような症状が続きます。
花粉症も鼻炎も「鼻づまり」を起こしますね。そこで呼吸が辛くなって口呼吸をしても、脳は酸素不足で頭がぼんやり・・・そこから頭痛が始まることもあります。
鼻づまりや頬などの顔面痛を伴った眉毛の痛みが数日続く場合には、慢性化する前に耳鼻咽喉科を受診しましょう。
「眉毛の骨が痛いなんて病院で説明できない!」とちょっと尻込みしそうですが・・・
そんなことを言っている場合ではない、というのが眉毛の骨やその周辺に発生する痛みとその原因です。
「痛い」が続くようならまずは病院に行って専門家に相談するのが先決です。
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