視界がぼやける5つの病気【頭痛や吐き気がしたら注意して!】
<監修視能訓練士 kenkensanta>
近年、パソコンや電子機器の普及により目を酷使する生活が強いられています。この生活が当たり前になっているため、それほど気に留めませんが、私たちの目にはかなりの負荷がかかっています。
その疲れ目から視界のぼやけやかすみが起きていることもありますが、危険な病気の前触れである可能性も秘めています。その中でも特に起こりやすい5つの疾患の解説を含めて以下にご説明します。
5つのかすみ目チェック
目は水晶体が厚くなったり薄くなったりすることでピントを合わせています。水晶体の厚さを調節しているのが、毛様体筋と呼ばれる筋肉です。
しかし目を酷使して毛様体筋の働きが弱まるとピント調節機能がうまくいかず、物がかすんで見えます。
かすみ目の状態を以下に挙げます。
✅ 近くのものが見えづらい
✅ ものにピントが合わせにくい
✅ 視野全体がぼやける、かすむ
✅ 視界の一部がぼやける、かすむ、欠ける
✅ 視界に白いフィルターがかかったように見える
一つでも当てはまれば目を休め、症状が続くようであれば早めに眼科を受診しましょう。
目がしょぼしょぼする場合の判断は、こちらを見て参考にして下さい。
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かすみ目で疑う4つの病気
白内障
加齢により水晶体が濁り視界全体が白っぽく、モヤやフィルターがかかったように見えます。主に老化が原因といわれています。
他にも先天性や外傷性、アトピー、糖尿病など代謝性の病気、薬剤や放射線によっても起こります。
緑内障
眼圧が上がることで目の神経が圧迫され、徐々に視野が狭くなっていく病気です。
普段両眼を使っているため、片眼に見えない部分があっても、もう一方の視野がカバーしているので、視野の異常に気づかないことが多いです。
長時間かけてゆっくりと視野が欠けていくため気づきにくく、異常に気づいたときにはかなり進行していることも考えられます。
また緑内障は無呼吸症候群の合併症としても見られます。そのまま放置していると失明の恐れもあります。
一度失われた部分の視野は元に戻すことはできないため、定期的に健康診断などで眼圧をチェックしておくことが大切です。
ドライアイ
目を保護している涙の量が少なくなったり、涙の成分量のバランスが崩れると、目が乾燥し角膜(目の表面)が傷つくため、目の乾き、異物感、痛み、ゴロゴロするなどが症状として現れます。
パソコンやスマートフォンの見過ぎ、空気の乾燥、レーシック治療の術後、コンタクトレンズの使用などが原因といわれています。
最近では、おしゃれの一環としてカラーコンタクトを使用する方が増えていますが、長時間の装用を避け専用の目薬を併用しながら装用するなど目の保護にも気を配ることが大切です。
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糖尿病網膜症
糖尿病が原因で目の奥にある網膜が傷んでしまうことで起こります。
網膜の血管は細いので、高血糖(血液中のブドウ糖が過剰な状態)が続くと損傷を受け、徐々に血管の詰まりや変形、出血を起こすようになります。
糖尿病自体が自覚症状の少ない病気のため、知らず知らずのうちに症状が進行している場合があります。自覚症状を感じたときには、かなり進行していることがほとんどです。
ある程度網膜症が進むと、視野の中に煙の煤のようなものや、蚊のような小さな虫が飛んでいるように見える「飛蚊症」が現れます。
また、網膜で出血が起こると、視野に黒いカーテンがかかったような症状が現れます。
飛蚊症についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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頭痛・吐き気を伴うかすみ目の5つの病気
緑内障
慢性的な緑内障であれば、徐々に悪化するため際立った自覚症状は現れにくいですが、急性緑内障では急激に眼圧が上昇するため、頭痛や吐き気、眼痛、充血などの症状が見られます。
眼精疲労
眼精疲労とは目になんらかの障害・負荷がかかり、この持続的な負荷により目に蓄積されたダメージが回復しにくく慢性化している状態を指します。
長時間のパソコン作業による目の疲れによるかすみ目だけでなく、ストレスによる自律神経の乱れにより、肩こりや不眠、吐き気が催されます。
その他にも目の痛みや、充血、めまい、倦怠感など症状は多岐にわたります。
原因ははっきりと解明されてはいませんが、目を酷使した状態というのは無意識に力が入った状態であり、それらも負荷となり自律神経の乱れを促しているのではないかと考えられています。
また眼精疲労に影響する病気として、逆まつ毛や結膜炎、角膜炎、ドライアイ、白内障、眼瞼下垂、斜視などがあります。
眼精疲労に関してくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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片頭痛
脈打つごとに頭の片側、あるいは両側がズキンと痛む頭痛で、血管がなんらかの原因で拡張することにより起こります。
この際に目のかすみも起きることがあり、特に痛みがひどいと吐き気、嘔吐を伴います。片頭痛の原因は様々ですが、ストレスや睡眠不足、天候なども影響していると考えられています。
脳梗塞
かすみ目や、片目が一時的に見えなくなる、眼球運動障害、ろれつが回りにくい、麻痺、意識障害、急な冷や汗や動悸など発症部位により起こる症状は様々です。
めまいや吐き気を伴うこともあります。2−30分で症状が軽快する一過性脳虚血発作であっても、その後脳梗塞を起こす可能性が高いため早期の医療機関受診が必須です。
脳腫瘍
脳腫瘍の原因についてははっきりとは解明されていませんが、生活上の要因として喫煙や極度のストレス、脂肪分の多い食事などが状態の悪化につながると考えられています。
症状としては頭痛や吐き気が慢性的に続き、腫瘍が肥大化し視神経まで圧迫すると目が見えにくくなります。
視界がぼやけたら気をつけること
視界がぼやける原因として、疲れやコンタクトの過剰使用、老眼や上記に挙げたような病気があります。
視界のぼやけを感じたら目を休ませたり、目薬を使ってケアしたりする必要があります。
また病気の可能性が疑われる場合は、失明の恐れもあるため早めに専門医に相談し必要であれば薬を処方してもらいましょう。
目薬を過信しすぎるのも問題です。くわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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また他にも熱中症では目がチカチカする、目の奥が痛むなどの初期症状が現れる場合があり、その後めまいや立ちくらみが起こります。
この時点で涼しい場所や日陰に移動して水分補給を行うことが大切です。さらに症状が重くなると目が見えなくなった後に意識消失が起こったり、昏睡状態になったりする場合があります。
こまめな水分補給を心がけることと、目がドライアイなどで弱っているとダメージを受けやすいため普段から目の健康状態に気を使うことが大切です。
病気だけでなく、ダイエットによる栄養バランスの乱れからきちんと目に栄養が行き届かず、かすみ目を起こす場合もあります。
また脳貧血により、目の前がチカチカすることもあるようです。これは心因性のめまいによるもので、過度のストレスやそれによる自律神経の乱れが原因といえます。
生活リズムを整え、十分な睡眠を取ることが大切です。
かすみ目はその症状だけでは大したことはないと放っておきがちですが、病気自体の自覚症状がないことが多く、気づいたときには予想以上に悪化している可能性があります。
重大な疾患の一部症状であることを念頭に置き、いずれにしても自己判断せず早期の受診を心がけましょう。
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