眼精疲労の症状チェック!こうやって解消してみて!
デスクワークでのパソコンの長時間の使用、スマートフォンの利用により私達の目は日頃酷使されています。
目が痛い、目の疲れ、目のかすみ、まぶしさ、充血等の目の症状は眼精疲労の症状として現れますが、眼精疲労を放置する事で全身にも悪影響を及ぼす事もあるのです。
そしてこれは大人に限った話ではなく、子供にも起こりうる症状です。
そこで今回は眼精疲労の症状や解消法を詳しくご説明させて頂きたいと思いますので、チェックしてみてください。
眼精疲労の症状チェック
眼精疲労は一時的な目の疲れではなく、睡眠や休息を取ってもなかなか解消する事は難しいです。
また老眼とは異なり、原因は加齢ではないため子供でも発症します。
眼精疲労の特徴としては、目だけでなく全身の症状も現れてしまうのです。
原因となる仕事や生活環境が変わらない限りは自然にはなかなか治りません。
症状の持続、悪化が慢性的に繰り返されてしまいます。
では気になる眼精疲労の症状を詳しく解説していきます。
目の疲れが激しい・視力低下
一時的な目の疲れとは違い、眼精疲労の場合は症状が重いです。
一番多い原因としては、やはりパソコンやスマートフォンで目を長時間酷使してしまう事による目の疲れです。
そしてパソコンやスマートフォンを使用している時は姿勢も悪くなりがちです。
仕事中だけでなく、電車の移動中や家に帰ってからもずっと目を酷使していると、目の疲れが蓄積し、眼精疲労がどんどん悪化してしまいます。
そして視力の低下まで招いてしまうのです。目を酷使する事により、夕方にかけて視力低下が起きる場合もあります。
目の痛み・目の奥の痛み
痛みはとても辛い症状ですよね。眼精疲労の目の痛み・目の奥の痛みは頭に響くような重い痛みです。
目を酷使した後に症状が現れます。
疲労感とともにじわじわと痛みが増してきます。
また目の痛み・目の奥の痛みにはドライアイとも関係が深いです。
ドライアイ
ドライアイの症状に関してはこちらで詳しく解説していますので、参考にしてみて下さい。
【参考記事】
目が乾く病気!症状や6つの対策をチェック!
パソコンやスマートフォンの使用により、画面をずっと見続けているとまばたきの回数が少なくなってしまいます。
通常は1分間に15回程度のまばたきをしますが、画面を見続けている場合にはまばたきの回数が3分の1にまで減ってしまうのです。
まばたきの回数が減る事により、目を保護する涙が不足したり、涙の質が悪くなります。
そして目の表面が乾いてしまうドライアイを引き起こします。
ドライアイも軽く見てはいけません。涙が足りない事により、目の表面が乾いて傷つきやすい状態になります。
そしてドライアイの症状が重くなると目の表面にたくさんの傷がついてしまうのです。
その傷から菌が入り込んで角膜炎を引き起こす可能性もあり、ひどい場合には角膜移植が必要になる場合もあります。
またドライアイを引き起こす原因の一つであるエストロゲンの減少は、更年期の女性に多く見られる現象です。
そのため更年期に入ると、眼精疲労を起こしやすくなります。
目の充血
パソコンやスマートフォン等で目を長時間酷使すると目が疲れます。
その目の疲れを回復させようと酸素や栄養を運ぼうとします。
その為、目の血液量が増え、白目の部分の血管が膨張する事により、充血を起こします。
また目の充血はドライアイにも関係があります。
ドライアイにより、目の表面が乾いてしまう為、酸素や栄養分が角膜に十分に行き渡らなくなってしまうのです。
その為、酸素を取り入れようとして、白目の部分の血管が膨らみ、充血を起こします。
目の痙攣(まぶたの痙攣)
目を長時間酷使する事により、目の周りの筋肉のまぶたがピクピクと痙攣する症状が現れます。
またドライアイもまぶたの痙攣との関係があります。
とにかく目をゆっくり休ませる事が重要になります。
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目のかすみ
パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続ける事により、目の水晶体や毛様体の筋肉の緊張状態が続きます。
その為、ピントを調節する機能が低下し、目のかすみの症状が現れます。
また網膜には光に反応して脳にそれを伝達する視細胞があります。この視細胞の中にロドプシンという物質があります。
ロドプシンは光を感じて脳に伝える働きをしています。
目を酷使する事により、ロドプシンの再合成能力が衰えます。
このロドプシンの影響からも、目のかすみの症状が現れ、眼精疲労も進行します。
具体的な目のかすみの症状としては、物が見えにくい、二重に見える(複視)、ピントが合わない、ぼやけて見えるという見え方になります。
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片目の異常
以上ご紹介した目の症状が、片目だけに集中して現れる人もいます。
片目だけに痛みや異常が発生するととっさには原因が眼精疲労とは気がつかず、別の病気を疑ってしまいがちです。
しかし人間は利き手があるように、効き目もあります。
酷使する側の目にまず異常が現れることもあるので。この場合は、片目だけに異常を感じてもやがてもう片方にも異常を感じるようになり、両眼とも痛むようになります。
いつまでも片目が痛む場合は、「斜視」の可能性があります。
肩こり・頭痛・めまい・体の冷え
眼精疲労により、肩こり・頭痛・めまい・体の冷えの症状が現れます。
一見関係のないようにも感じますが、眼精疲労を改善しなければ全身症状も改善しません。
パソコンやスマートフォンを長時間同じ姿勢で見続ける事により、目や肩だけでなく、足先の末梢の血液の循環が低下します。
その事により、眼精疲労や肩こり、体の冷えにもつながります。
また、脳には大量の血液が必要である為、首には左右で4本の動脈が通っています。
肩こりがひどくなる事によって、首の動脈を圧迫するようになり、血流が悪化します。
そして脳に十分な血液が届かなくなったり、静脈に血がたまるうっ血を引き起こします。
その結果酸素不足となり、めまいの症状を引き起こすのです。
眼精疲労・肩こり・頭痛・めまい・体の冷えは全て別々ではなく、関連した症状です。
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眠気
寝ても寝ても寝足りないと感じる場合、もしかしたら原因は眼精疲労かもしれません。
吐き気・食欲不振
眼精疲労から吐き気や食欲不振という症状も引き起こします。
この吐き気・食欲不振の主な原因としてはストレスです。
ストレスによって血液の循環が悪くなり、自律神経のバランスが乱れます。
自律神経のバランスが乱れる事により、吐き気や食欲不振の症状が現れます。
さらに悪化する事により、抑うつ感やイライラ、不安感等、自律神経失調の症状へ進行してしまいますので、早めに治療していく事が大事になります。
自律神経失調症に陥ると、眼精疲労だけではなく身体全身の不具合が生じます。
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自律神経失調症の症状チェック!5つの原因も解説!
ストレスをなるべく溜めない事が大事ですが、なかなか難しい事と思います。
まずは規則正しい生活を送る事を心掛けてください。生活のリズムを守る事は心身を守る事に繋がるのです。
副鼻腔炎
厳密には眼精疲労のせいで副鼻腔炎を発症するのではなく、副鼻腔炎の患者さんの中には、自分の症状を「眼精疲労」だと考えている人も少なからずいるということになります。
鼻の奥と目の奥は非常に近い位置にあるため、痛む場所を誤認してしまいがちです。
目の奥がとりわけ痛む場合は、目以外にも原因がある可能性があります。
その他の目の病気
緑内障や白内障など、初期症状として眼精疲労が現れる目の病気があります。
緑内障は視神経にダメージを受け視界が狭くなる病気、白内障は眼球の水晶体が濁る病気です。
いずれも初期症状は眼精疲労を感じる程度ですが、やがて進行していくとメガネなどでは補正できない視力の低下を招きます。
眼精疲労を感じるようになったら放置は避け、解消するようにしましょう。
また乱視の人は眼精疲労を起こしやすいです。
乱視は眼球の水晶体が歪んでいるために引き起こされ、焦点をあわせるのが困難なために通常よりも目の神経を酷使しやすくなります。
乱視かどうかは視力検査で測ることが出来ますので、心配な方は一度、眼科で測定することをおすすめします。
乱視はメガネである程度調整することが出来ます。
眼精疲労を解消する5つの方法
ここまで眼精疲労の症状についてご説明させて頂きましたが、眼精疲労は本当にたくさんの目の症状や身体への症状が現れます。
そして疲れ目とは違い、一時的な休息ではなかなか治らないのが眼精疲労です。
とにかく目を休ませる事が一番大事ですが、ひどい場合には眼科を受診しましょう。
最後に自分で出来る眼精疲労の解消法についてお話させて頂きます。
目をしっかり休ませる
まず一番大事なのは日頃目を酷使していますので、目をしっかりと休ませる事が大事です。
パソコンやスマートフォンを見ている方は、長時間見続けないように、時間を決めて目を休ませるようにしましょう。
またお仕事中にもちょっと目を画面からそらして、遠くを見たり、目を動かして、目の緊張状態を和らげる事を意識してください。
また、まばたきの回数が少なくなってしまっている方がとても多いですので、意識的にまばたきをするようにしましょう。
またコンタクトレンズは涙の分泌を低下させるので、パソコンなど液晶モニターを操作する場合はコンタクトレンズを外しておいた方がいいでしょう。
メガネを使用する人も、普段使いのメガネよりも度数を落としたメガネをパソコン閲覧用に用意した方が、眼球への負担を減らせます。
目を温める
目の周りの血流を良くする事で目の疲れを解消しやすくなります。
今は寝る時につける目を温めるアイマスクや、お仕事の休憩中につけてすっきりするアイマスク等も販売されていますので、そういった商品をお使いになる事をお勧めします。
また蒸しタオル等を使って目を温める事も効果的ですので、お試しください。
ツボ押し・マッサージ
作業の合間等につぼ押しやマッサージを行い、目の周りの筋肉の緊張をほぐしましょう。
目の疲れを取るツボ
1.太陽(たいよう)・・・眉尻と目尻を結んだ真ん中の少し外側にあります。
2.承泣(しょうぎゅう)・・・目の中心から少し下りた眼窩(がんか)の縁にあります。
3.球後(きゅうご)・・・承泣(しょうぎゅう)のすぐ外側にあります。
4.陽白(ようはく)・・・眉の中央から指1本分くらい上のあたりにあります。
5.魚腰(ぎょよう)・・・眉の真ん中にあります。
6.攅竹(さんちく)・・・眉のつけ根の際の部分にあります。
7.晴明(せいめい)・・・目頭の少し内側にあります。骨のくぼみのあたりです。
8.風池(ふうち)・・・後頭部の首のところの髪の生え際のくぼんだ部分にあります。
これらのツボを指の腹で1か所につき、5~6回程度押しましょう。この際、眼球は押さないように気を付けてください。
またこめかみのあたりを頭頂部に向かって押す方法も簡単でお勧めです。
目の周りの筋肉をほぐす事が出来ます。
眼球体操
眼球の周りの筋肉を動かす事により、目の周りの血行を良くします。
血行が良くなる事により、緊張状態の毛様体筋を柔らかくする事が出来ます。
✅まず目を固く閉じる
✅次に目をぱっと開く
✅視線を左右に動かす
✅視線を上下に動かす
これらの方法を5分間程度続けると目の疲労回復に効果があります。
食生活の改善
目の疲労回復に効果的な栄養素として代表的なのはビタミンです。ビタミンAにはドライアイを防ぐ効果があります。
目の粘膜を保護し、網膜の状態を良好に保ちます。
ブロッコリー・かぼちゃ・うなぎ・レバー・しそ・小松菜・ほうれん草・春菊・にんじん・パセリ・チーズ等にビタミンAは多く含まれます。
またビタミンB群もとても大事な栄養素で、目薬にもよく使用されています。
ビタミンB1・ビタミンB12は、視神経の働きを高めて、視力低下を防ぎます。
ビタミンB2は、目の充血を解消したり、視力の回復に効果があります。
ビタミンB群を多く含む食材は、豆腐・ライ麦・のり・うなぎ・レバー・さんま・いわし・牛乳・卵・納豆・そば・しじみ・アボガト・さば等です。
目の調節機能をつかさどっている水晶体・毛様体筋の主成分はたんぱく質です。たんぱく質を吸収する為にはビタミンB6が必要になります。
大豆・牛乳・鮭等にはビタミンB6が多く含まれています。
ビタミンCは目の水晶体の老化に効果があります。目の疲れや充血を防ぐ効果があります。
コラーゲンの合成を助けたり、目の毛細血管の健康を保ちます。
ビタミンCを多く含む食材は、いちご・じゃがいも・さつまいも・ブロッコリー・カリフラワー・ほうれん草・キウイ・ピーマン・きゃべつ等です。
DHAはドライアイの予防・視力改善・疲れ目の予防に効果があります。
DHAが減る事で、目の働きに悪影響を引き起こします。
まぐろ・かつお・さんま・ぶり・あじ等、青魚に多く含まれています。
ルテインはパソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトという、青色の光を黄色で吸収する働きがあります。
目を守るフィルターの役割を行ってくれるのです。
ほうれん草・ケール・きゃべつ・レタス・ブロッコリーに多く含まれています。
アスタキサンチンは重度の眼精疲労や目の奥の痛み等で悩んでいる方にお勧めです。
さけ・いくら・かにに多く含まれます。
アントシアニンは目の神経伝達を良好にする効果があります。
ロドプシンの再合成を促す働きがあります。
ブルーベリー・ぶどう・紫芋・ナス・しそ・赤キャベツ・黒豆に多く含まれます。
このように目の疲労回復に効果的な栄養素はたくさんあります。どれかに偏るのではなく、まんべんなく食事に取り入れてみましょう。
ダイエット中に眼精疲労を起こしやすいのは、栄養バランスが極端に偏ってしまうせいです。
食生活からの改善で、眼精疲労を改善・予防していきましょう。
全身症状を悪化させない為にも常日頃から目をいたわるようにしましょう。