逆流性食道炎に効く7つの市販薬【これを参考にしてみて!】
<監修薬剤師 BlueP>
逆流性食道炎は胃酸の逆流によって食道の粘膜に炎症を起こし、喉の痛みや咳、胸やけなど逆流症状をきたす病気です。
食事の欧米化や高齢者の増加、妊娠による腹部圧迫などで増えています。そこで、今回は逆流性食道炎におすすめな市販薬を紹介していきます。
逆流性食道炎でオススメな市販薬
医薬品の成分を持つから一般の市販薬で逆流性食道炎の諸症状を改善する市販薬を紹介します。
ガスター10(ガスターテン)
(発売)第一三共ヘルスケア
(特徴)H2ブロッカーのファモチジンという成分で、胃酸の出過ぎを抑えます。
(効能)胃痛、むかつき、もたれ、胸やけ
(用法・容量)成人(15才以上80才未満)1回1錠、2回まで
サクロン
(発売)エーザイ
(特徴)成分は主に水酸化マグネシウムで胃粘膜の保護と胃部の諸症状を改善します。
(効能)胃痛、胸やけ、飲みすぎ、胃酸過多、胃もたれ、胃部不快感、胃部膨満感、胃重、胸つかえ、はき気等
(用法・容量)成人(15才以上)1回3包、1日3回、8才以上15才未満1/2包 食間および就寝前の空腹時に水又はぬるま湯で服用 8才未満服用しない
キャベジンα
(発売)興和
(特徴)胃潰瘍などに効果があるキャベジンを含有し、胃の運動を促進する生薬ソヨウを含んでいます。
(効能)胃部不快感、胃弱、胃痛、もたれ等
(用法・容量)成人(15才以上)1回2錠、1日3回、8才以上15才未満1錠、3回 毎食後水又はぬるま湯で服用 8才未満服用しない
パンシロンAZ
(発売)ロート製薬
(特徴)胃潰瘍などに効果があるアズレン、Lグルタミン等を含有し胃粘膜に付着し胃粘膜を保護することで効果を発揮します。
(効能)胃痛、胃部不快感、胸やけ、胃もたれ、胃酸過多、胃部膨満感、胸つかえ、はき気等
(用法・容量)成人(15才以上)1日3回、食間又は食間の空腹時水又はお湯で服用 15才以上1包、11才以上15未満2/3包、11才未満服用しない
ガストール
(発売)エスエス製薬
(特徴)ピレンゼピンを含み胃粘膜の病変に効果があり、マグネシウムが酸を中和し胃を保護します。
(効能)胃痛、胸やけ、胃酸過多、胸つかえ、ゲップ、胃もたれ、胃重、胃部不快感、胃部膨満感、はき気、食べ過ぎによる消化不良など
(用法・容量)成人(15才以上)1回3錠、1日3回、毎食後に水又はぬるま湯で服用
スクラート
(発売)ライオン
(特徴)スクラルファートを含有し、胃粘膜の荒れた部分を保護します。
(効能)胃痛、胃もたれ、胸やけ、胃酸過多、ゲップ、胃重、胃部膨満感、胸つかえ、食べ過ぎ、消化不良、飲みすぎ等
用法・容量)成人(15才以上)1回3錠、1日3回、食間、就寝前、又は食後服用
ギャクリア
(発売)小林製薬
(特徴)漢方薬の六君子湯を含み胃腸が弱っている時や食欲がない時に効果があります。
(効能)体力中程度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすい等の方で、胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐等
(用法・容量)成人(15才以上)1回1包、1日2回食前又は食間に水又はお湯で服用
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逆流性食道炎の治療用医薬品
市販薬ではなく、医師の処方が必要な医療用医薬品で、逆流性食道炎の効能のある医薬品は次の通りです。
(PPI プロトンポンプインヒビター)胃内の胃酸を止める効能をもつ強力な薬です。
タケプロン、パリエット、オメプラール(オメプラゾン)、ネキシウムカプセル等
また、パリエットやタケプロンにはジェネリック医薬品があり、ラベプラゾール、ランソプラゾールと名前が違いますが同じ作用、効き目を持っています。
(H2ブロッカー)胃酸の出方をおさえて胃内の炎症を抑える薬剤です。
ガスター、アルタット、アシノン、タガメット、ザンタックがありそれぞれのジェネリック品もあります。
他に、胃潰瘍や逆流性食道炎における自覚症状の改善などの適応症を有する薬剤の種類は多くあり、ムコスタ(レバミピド)やアルロイドG(アルギン酸ナトリウム)、ガスモチン(モサプリドクエン酸)などの消化性潰瘍用剤も有効です。
逆流性食道炎にオススメな漢方薬
漢方にも逆流性食道炎の諸症状に効果がある薬があります。
六君子湯(りっくんしとう)
食物がのどや食道を通過しますと胃の上部が弛緩(しかん ゆるむこと)して食べ物を胃にためる事が出来るようになりますが、六君子湯は胃を緩める作用により、食物を胃にためたり胃から出したりすることで胃もたれや食欲不振を改善します。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
この漢方は神経を鎮めて心身の状態を良くする効果が認められています。不安感や緊張感、イライラ等を抑え神経性の胃炎を改善します。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
胃腸の働きを良くし食欲不振、胃もたれ、はきけ、嘔吐などをおさえます。
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逆流性食道炎で薬が効かない時の対処法
ある程度の期間、市販薬で自覚症状の改善を図りますが、服用期間が長くなり治らない場合は医師に相談して下さい。
食事等の見直し
過食や胸やけを引き起こす高脂肪食、アルコールを控えます。また、強い香辛料、さつまいも、チョコレート、ケーキ、甘味和菓子、柑橘類、炭酸飲料、コーヒーなどの食品も控えます。
生活習慣の見直し
腹圧をあげるような運動(強い前傾姿勢)をさけ、就寝時には胃酸が逆流しないように頭部を高くして左側を下にして寝るなど日常生活の習慣の見直しを図ります。
食べてすぐに横にならない事、また喫煙は控えめにしストレスをためない事です。
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外科的治療
薬物治療で良くならない状態ですと、外科的手術を考慮する事が必要です。具体的には胃カメラなどで緩くなった食道と胃の境目を閉めるようにして縫い合わせる方法でニッセン法と呼ばれて広く行われています。
病院は何科を受診すべきかと迷いがちですが、一般的には、内科を受診し胃腸科などを標榜している専門病院が良いでしょう。
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