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人に会いたくないし無気力な心理状態【これって病気のせい?】

<監修医師 春田 萌>
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「人に会いたくない」と考えたことはありませんか?

仕事で大失敗したり恋愛で落ち込むようなことがあった場合など明確な理由があるときもあれば、とにかく「なんとなく」としか言えないときもあります。もしかしたらそれは、病気のせいかもしれません。

 

今回は「人に会いたくないし無気力」になってしまった心理状態の原因と病気の可能性について解説します。

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人に会いたくないし無気力。コレって病気?

 

まずは「人に会いたくないし無気力」という心理状態に陥った場合、どのようなケースが想定されるか解説します。

 

自分に自信がない

人に会うことが億劫と感じる心理の裏には、「自分に自信がない」という気持ちが隠れていることがほとんどです。

優柔不断だったり日頃から消極的で、他者に判断の基準を委ねている人によく見られ、「他人に批判されたらどうしよう」というおそれから無気力や人に会う意欲の低下を招きます。

 

ストレスや鬱

人は誰しも日々様々なストレスを受けているものです。それを様々な方法で発散させているわけですが、ストレス発散が出来る人と出来ない人がいます。

そしてうまく日々のストレスを解消できないとノイローゼや鬱を発症してしまうのです。

 

気圧や環境の変化

雨が降る前など低気圧を敏感に感じ取り、頭痛や体調不良、やる気の喪失を感じたことはありませんか?これは気圧の変化により副交感神経が影響を受けたためです。

 

また気圧だけではなく、環境の変化によってもこれらの不調は現れることがあります。血圧の上下によって気分が変わるのも、同じ原因だと考えられます。

 

無気力症候群

無気力症候群(アパシー・シンドローム)とはアパシー症候群とも呼ばれる心理状態を指します。俗に「五月病」とも呼ばれ、社会人のみならず学生にも見られ「スチューデント・アパシー」とも呼ばれています。

 

転職や進学といった身の回りの環境が激しい時期に多く見られる症状です。

 

性別で言うと男性が、そして年齢で言えば10代後半から20代後半の比較的若い人が発症する可能性が高い症状です。

 

仕事や勉強など、本来やるべきことに関しては無気力になるのに対し、遊びや趣味や異性との交際などには熱心に取り組むため、仲間や親兄弟や同僚にも本人にも「遊ぶときだけ熱心で肝心なことはしない」「不真面目」と認識されがちで、疾患に気付けないことが多いです。

 

無気力症候群(アパシー・シンドローム)の症状

 

具体的には無気力症候群にはどのような症状が見られるのか解説します。

 

感情が動かない

何を見ても感情が動かなかったり、物事に対して冷め気味な感想を覚えるなど感情の起伏が平坦になってしまいます。

普段なら涙がこぼれていたような感動的なシチュエーションでも全く動じなくなったら、それは無感動になってしまった証かも知れません。

 

意欲喪失

大学進学後など、「大学に合格する」という大きな目標が消えたために、モチベーションを見失いあらゆる意欲を喪失していまいます。

 

無関心

他人の言動に対し無関心になります。それは友達に対しても同じ事で、なんとなく理由もなく「会いたくない」と人と会うことを避けてしまいます。

また打ち込んでいた趣味に対して気が向くこともなくなり、何も手につかなくなることもあります。

 

面倒になる

アパシー・シンドロームを発症すると無気力な状態に陥ります。作業はもちろん、今までは気にすることなくこなしていたことの全てが非常に億劫になります。

 

ただ対象があり、一部の対象に対しては非常に面倒だと感じるのに、対象外の物事に対してはいつも通り取り組めます。そのためなかなか病気が原因とは気付かれにくく、ただ単に「不真面目」と周囲に判断されてしまうことがあります。

 

本人はさほど困っていない

通常、無気力な状態が続けば「どうして自分はやる気が起きないのだろう」「このままでいいのか」といった不安や焦りが発生します。

しかしアパシー・シンドロームは本人に自覚症状が稀で、それ故に「困った状態になった」と感じることはあまりありません

 

うつ病とアパシー・シンドロームの違い

ここまでアパシー・シンドロームの症状を見てきて、「うつ病と何が違うの?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。心理学の世界では、うつ病とアパシー・シンドロームは明確に分離した症状として解釈されます。

 

アパシー・シンドロームとは無気力・無関心の症状のみを見せる患者を指す言葉です。うつ病のように、不眠や自分を責めたりすることはアパシー・シンドロームには見られない症状です。

「なんとなく無気力だけど、食事はしっかり摂るし趣味や遊びには意欲が見られる」というのがアパシー・シンドロームの特徴です。

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こんな人がアパシー・シンドロームに陥りやすい

 

アパシー・シンドロームに陥りやすいのは、10代後半から20代後半の若年男性と言われています。その原因や傾向を知れば、なぜ若年男性にアパシー・シンドロームが起こりやすいのかが分かります。

 

以下に解説する項目に当てはまる部分が多ければ多いほど、アパシー・シンドロームに陥りやすい人と言えますのでチェックしてみましょう。

 

勝ち負けに敏感

10代後半から20代後半の男性は、勝ち負けにこだわる傾向があります。また社会的に見ても、ささいなことで優劣をつけたがります。

勉強や営業成績、遊び、身長などの身体的特徴など、その内容は多岐にわたります。

 

あまりにもこだわりすぎると自己嫌悪や劣等感から強いストレスを感じ、その反動で何もかもに無気力になってしまうのです。

また「やる気が出なかっただけで、本当の実力を出せていたら自分は負けていなかった」という「逃げ道」を残すことで、プライドを保とうとするのです。

 

完璧主義者

完璧主義者は他人にも自分にも厳しくなりがちです。しかし現実では自分の理想通りに事が運ばなかったり、思い描いたとおりの自分の理想の姿に追いつかないことがあります。

 

すると完璧ではない自分や周囲の状況に強いフラストレーションが溜まり、無気力に襲われてしまいます。特に頑張り屋の人ほど理想と現実の狭間で悩み、無気力に陥りがちです。

 

几帳面

「○○でなければならない」という特定の思考にこだわってしまう几帳面な人ほど、思考と現実のギャップに耐えきれなくなり「どんなに努力しても無駄である」という思考にはまり、何事に関しても無気力になってしまいます

 

落ち込みやすい

精神的な基盤が弱い人は、些細なきっかけで落ち込んだり、さらには精神的な問題を抱えていると不眠や食欲不振を招きやすくなります。

 

もし「自分は落ち込みやすい」と自覚しているようであれば、それは精神的な衝撃を受けやすい人と言えるでしょう。

 

学業や仕事に本気を出せない

「本来やるべき事」である学業や仕事に本気を出せない場合、それは問題から逃避している状態です。目の前のやるべき事から逃げているだけでは問題は解決できず、むしろ悪化していきます。

 

主体性がない

自分で定めた目標に向かって頑張った場合、多くの人は「達成感」を感じた後に「次の目標」を定め頑張ります。また挫折を味わうことで、その上で目標に向かう道筋を軌道修正し再び頑張るものです。

 

しかし「親に言われたから」「先生にすすめられたから」「上司が言うから」と他人に言われたことを自分の目標として定めた場合、元々のモチベーションが低いために問題が起きると乗り越えられないことがほとんどです。

他人の意見におもねる傾向がある人ほど、アパシー・シンドロームに陥りやすくなります。

 

特に周囲の人間から「優等生」と扱われる人間ほど、他人の思惑通りに「優等生である自分」の演技や嘘に振り回され、主体性を失ってしまうこともあります。

責任感の強い人間ほど周囲に気を遣いすぎ、やがて無気力に陥ってしまいます。

 

ホルモンバランスの崩れ

アパシー・シンドロームは若い男性にだけ見られるものではなく、女性にも見られます。女性の場合、多くが無気力に陥るのは「ホルモンバランスの崩れ」が原因だと考えられています。

 

女性は生理期間や妊娠、出産、閉経後と、ホルモンバランスが著しく変化するケースが多くあります。とくに生理前後にホルモンバランスが崩れるのは「生理前症候群」(PMS)と呼ばれ、様々な影響を女性の身体に起こします。

 

排卵日以前には十分分泌されていたエストロゲンが分泌低下し身体の不調を覚え、排卵日以降はプロゲステロンがさかんに分泌され神経伝達物質に影響を及ぼしなんとなくだるさを感じるようになります。

 

さらに脳科学的に見ても、神経伝達物質であるエンドルフィンやセルトニンの分泌が低下してしまい、「人に会いたくない」という心理に陥るとみられています。

 

アパシー・シンドロームは対処できる?

 

「何もかもに無気力なら、治しようがないのではないか」と思うかもしれません。しかしアパシー・シンドロームは対処方法があります。

いくつか方法がありますので、ひとつひとつ試してみて自分にあったものを探してみましょう。

 

睡眠や栄養をきちんと摂る

生活習慣の乱れは自律神経を乱す上、精神的な安定も喪失する原因となります。

 

まずはしっかりと睡眠時間をとり、三度の食事を決められた時間に栄養バランスに配慮して摂取しましょう。睡眠時間が十分に足りていると思考力は蘇り、栄養バランスのとれた食事は脳の信号物質を安定させます。

その結果、無気力状態から脱出することが出来るのです。

 

「何もやる気が起きない」という自覚症状に気がついたら、まずは生活習慣を見直しましょう

 

ネガティブな情報はシャットアウトする

無気力な状態でネガティブな情報をキャッチすると、ますます思考は閉塞し未来へのビジョンを見失ってしまいます。

また最近ではインターネットの発達により、非常に多くの情報に日夜晒され無意識のうちにストレスに晒されているのです。天気予報など生活に必要最低限の情報以外は、シャットアウトしてしまいましょう。

 

電話も取らないようにして、自分の内面を見つめる時間に充てましょう。悪い知らせに対してあれこれと悪い予想ばかり重ねていく負のスパイラルから脱出することが出来ます。

 

自分に自信を持つ

「自分は何をしてもうまくいかない、全部無駄だ」と思いこむことで無気力に陥ります。

まずは単純作業を繰り返して、「自分もやれば出来る」と自分で自分を肯定してあげましょう自信を復活させることが、アパシー・シンドロームからの脱却には重要です。

 

理想と異なる自分を容認する

自分自身の理想の姿を思い浮かべることは悪いことではありません。目標があるからこそがんばれるケースの方が多いでしょう。

しかし「理想と違う自分」を受け容れられないせいで精神の安定さを失ってしまえば本末転倒です。まずは「理想の自分と現実の自分は違う」という現実を受け容れる必要があります。

 

心療内科を受診する

アパシー・シンドロームは自覚症状が少なく、また一人で抱え込みやすいために周囲の人間にSOSを発信しにくく、カウンセリングも受けたがらないケースが目立ちます。

 

しかし自力で脱出できずいつまでも同じ状態が続くようであれば、やはり心療内科でカウンセリングやレクリエーション療法を受けた方が膠着した事態を打破できます

 

とはいえ自分自身ではなかなか心療内科を受診しようとしないため、周囲の人間が本人の変化に日頃から留意することが重要です。

 

人に会わない

人に会いたくないときはいっそのこと誰とも接触しないのも対処法の一つです。「誰とも会いたくない」と感じる場合、もしかしたら人間関係がストレスの原因となっているかも知れません。

 

繊細な性格の人は、他社との会話で常にストレスを感じていると言っても過言ではないでしょう。その場合は、原因となる人間関係から遠ざかることで無気力状態から回復できます

 

ただし誰とも会わないと決めて部屋に閉じこもるよりは、気分転換と充電を兼ねて部屋を飛び出すことをオススメします。旅行や趣味のイベントなど、自分の興味を優先させて気分を入れ替えましょう。

思いっきり楽しむことで、ストレス発散にもなります。

 

今回は人に会いたくないし無気力な心理状態が、どのような原因を持つ状態なのか解説しました。

以前であれば「ただ怠けているだけ」と見られていた事象も、科学と心理学の発達により脳内でどのような変化が起きているのかある程度予測できるようになりました。また、対処方法も確立されるようになりました。

 

ある程度は予防できますので、今回ご紹介した「アパシー・シンドロームを発症しやすい傾向」を持つ人は、ストレスマネジメントや自己肯定感を日頃から育てるようにしましょう。

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