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卵巣嚢腫の症状チェック【手術方法も分かりやすく解説】

<監修医師 吉野 聖奈>
腹痛 

女性には子どもを産む為の大切な臓器が備わっています。その一つに卵子を作る為の「卵巣」がありますが、実は卵巣は腫瘍が出来やすい臓器でもあります。

 

卵巣に腫瘍が出来る病気を「卵巣嚢腫」と言い、女性には妊娠に関わる病気なので、とても気になる病気ですよね。今回は卵巣嚢腫の症状や手術方法について解説していきます!

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卵巣嚢腫とは?

 

卵巣嚢腫には腫瘍が「固い物」と「柔らかい物」があります。基本的に9割ぐらいは柔らかい物であり、これは良性の腫瘍になります。柔らかい腫瘍の事をまとめて「卵巣嚢腫」と呼びます

 

逆に腫瘍が固い物は悪性の腫瘍であり、つまりガンの事です。卵巣嚢腫を見分ける方法の一つとしては触って腫瘍が「固い」か「柔らかいか」によります。固い場合で腹水が溜まっている場合には卵巣がんの可能性もあるので注意が必要です。

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卵巣嚢腫の種類について

 

卵巣嚢腫は良性の腫瘍の総称である事はお話ししましたが、主に4つのタイプに分かれます。

 

①粘液性のう腫

ゼリー状ねばねばした粘液が卵巣に溜まる腫瘍で、閉経後の女性に多い腫瘍で、腫瘍の大きさがかなり大きくなる事が特徴です。

 

②漿液性(しょうえきせい)のう腫

卵巣の上皮から分泌される漿液(しょうえき)という液体が、卵巣の中に溜まって起こる腫瘍で、年齢問わず若い人から発症し、大人まで卵巣嚢腫の中でも発症率の高いのう腫になります。

 

③チョコレート嚢胞

子宮内膜症が原因で起こるもので、子宮内膜症は子宮以外のところに剥がれた子宮内膜が移動する事で剥離、増殖を繰り返す病気で、それが月経のような形で現れる事を言いますが、それが卵巣内で起こる事で排出されない血液や細胞が溜まってしまう事がチョコレート嚢胞と言います。

 

名前の由来としては溜まってしまった血液や細胞が茶色に変色して、チョコレートの様に見える事でチョコレート嚢胞と言うようになりました。

 

④皮様性のう腫

成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)とも呼びます。人間の起源となる臓器が卵巣なのですが、その起源となる細胞が勝手に増えた結果、ドロドロした液体として溜まり、腫瘍になる事があります。

 

人間の起源となる細胞なので、びっくりするかもしれませんが、腫瘍の中に髪の毛や歯が入っている事があります。

成長できなかった赤ちゃんと勘違いする人が居ますが、そうではありません。20代から30代の方に多い嚢腫と言われています。

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卵巣嚢腫の症状や痛みについて

 

嚢腫の種類をご説明しましたが、症状や痛みについてもお話しします。

 

症状はどのようなものがあるのか

症状は腫瘍が小さい場合には特に目立った症状は出ない事の方が多く、腫瘍が大きくなった際に症状がいくつか出てきます。

 

腫瘍が大きくなった場合に見られる症状

✅ 腰痛

✅ 下腹部の膨満感

✅ 頻尿

✅ 下痢

✅ 便秘

✅ 性器出血

が見られます。

スカートやパンツのウエストが太っていないのにきつくなったり、下腹部痛が見られる場合には注意が必要です。

 

痛みの程度

初期段階ではほとんど痛みがなく、腫瘍がこぶし大ぐらいまで大きくなった際に左右どちらかの下腹部にチクチクと痛みを感じる事が多いです。痛みの場所としては下腹部に起こるのが特徴的です。

 

この為発見が遅れることもあり、見つかった時には腫瘍がかなり大きくなっている事もしばしばです。

 

また、まれに腫瘍が破裂してしまったり、腫瘍がねじれてしまう事で卵巣の血管が押しつぶされることで血液が流れなくなり、卵巣と腫瘍が両方壊死してしまう事で激痛を伴う事もあります。

 

これを卵巣腫瘍茎捻転(らんそうしゅようけいねんてん)と呼びます。ねじれてしまった場合の腫瘍は5㎝から7㎝大になっている事が多く、この場合、緊急手術が必要になる事もあります。

 

太っていないのにウエスト回りがきつくなり、下腹部の痛みが続く場合には、自覚症状がない場合でもなるべく早めに病院を受診するようにしましょう。

 

卵巣嚢腫になる原因

 

卵巣嚢腫は良性の腫瘍ではありますが、出来れば避けたい病気です。卵巣嚢腫になる原因は一体何なのでしょうか。

 

卵巣嚢腫の原因とは

卵巣嚢腫にもいろいろな種類がありますが、実は原因が分からないものも多くあります。

チョコレート嚢胞に関しては、子宮内膜症が原因になる事が多く、皮様性のう腫に関しては卵子の成長の過程で出来る腫瘍だという事が分かっていますが、その他に関しては未知の部分も多く存在します。

 

ストレスが原因になる事もあるって本当なのか

卵巣嚢胞の原因は分からない事もほとんどですが、中にはストレスや交感神経の過度な緊張が原因とも考えられています。

予防策としては適度な運動、ウォーキングや軽めのジョギングなどをする事が良いと言われていますが、確立されている説ではない事は事実です。

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卵巣嚢腫の手術方法や手術費用

 

実際に卵巣嚢腫になってしまった場合、緊急な場合以外には手術が必要なのでしょうか。また手術が必要になった場合にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

 

卵巣嚢腫の手術が必要な場合とは

腫瘍が小さい場合には手術しないで、腫瘍の大きさを経過観察する事がほとんどです。腫瘍の大きさが大きい場合には腹腔鏡手術で腫瘍を取る手術を行います。

 

大きさが10㎝以内であれば、腹腔鏡下での手術が可能ですが、腫瘍の大きさが10㎝以上大きい場合には開腹手術にて手術を行う事もあります。

 

手術時間は

腹腔鏡手術で約2、3時間程度、開腹手術で約3時間程度のようで、腫瘍の状態によっても個人差があります

 

入院期間は

腹腔鏡手術は傷も手術後の傷も小さく済むので、回復も早く入院期間も約5日~1週間程度になります。

開腹手術の場合には約10日~2週間程度になります。

 

手術費用は

手術内容(腹腔鏡か開腹かなど)、また手術をする病院によっても異なりますが、3割負担で5日間の入院で約15万円程度、10日間で約30万円程度のようです。

 

手術前にも超音波検査、CTやMRI、血液検査などの手術に必要な検査等を受ける必要がありますので、入院費用の他に検査費用が必要になります。

 

近年では高額医療費制度というものがあり、各家庭の所得等に応じてある一定の限度額を超えると加入している健康保険組合が限度額を超えた分を支払ってくれるという制度があります。

 

入院前の外来に関しても適用されますので、入院前に自分の加入している健康保険組合に事前に問い合わせておくようにしましょう。

 

手術後に再発する事はあるのか

せっかく手術しても再発する事はあるのでしょうか。

実は卵巣を全部摘出しない場合以外で、どちらか片方の卵巣が残っている場合などに再発する可能性はあります。

 

卵巣嚢腫の再発の確率としては、嚢腫の種類にもよりますがチョコレート嚢胞は約30%、その他の嚢腫に関しては約10%程度の再発率と言われています。チョコレート嚢胞の再発率が高い要因としては、子宮内膜症が原因になっている事が挙げられます。

 

子宮内膜症はエストロゲンという女性ホルモンが関係して起こる病気と言われています。このエストロゲンは閉経するまで分泌されるものですので、子宮内膜症は完治が難しいといわれています。

 

その為、子宮内膜症が悪化すれば再発する可能性は大いにある為、他の嚢胞よりも再発の可能性が高いと言われているのです。

 

卵巣嚢腫は妊娠に影響するのか

 

女性としては妊娠に関係する卵巣に腫瘍が出来る事は、実際に妊娠に影響するのかはとても気になるところでしょう。

卵巣嚢腫と妊娠についてもお話ししましょう。

 

卵巣嚢腫になっても妊娠は可能か

卵巣嚢腫になってもきちんと排卵がされていれば、妊娠する可能性はあります

また卵巣嚢腫で手術したとしても、排卵に必要な箇所が残っていれば妊娠する可能性は十分にあります。

 

妊娠確率自体が、卵巣嚢腫のない人でも奇跡のような確率とも言われていますので、卵巣嚢腫が見つかった場合の妊娠に関してはかかりつけ医とよく相談するようにしましょう。

 

妊娠中の卵巣嚢腫

妊娠中のエコー検査などで不意に卵巣嚢腫が見つかる場合もあります。妊娠中は黄体ホルモンが活発に分泌されるため、小さな嚢胞が出来る事があるのです。

 

大きくなる場合には問題ですが、小さい場合には特に問題なく経過観察になり、基本的には手術は行いません。

 

ただし、腫瘍が大きい場合には妊娠中期に開腹手術で手術を行う場合があります。妊娠初期は胎児の成長に影響を及ぼす可能性があるのと、妊娠後期には子宮と胎児が大きくなることで腫瘍が見えにくくなる為、手術はこの時期には行いません。

 

妊娠初期に発見されたものであれば、経過観察していると妊娠15週くらいに自然治癒、または腫瘍が小さくなっている事もあります。

嚢腫が小さい物に関しては、そのまま出産まで様子を見る事もあります。

 

不妊の検査をしたりした際にも見つかる可能性があるのが卵巣嚢腫です。卵巣嚢腫になったからといって妊娠出来なくなるわけではないのですが、不妊の原因になる事もある場合や悪性のガンの場合もあります。

 

ガンの場合には一刻も早い治療が必要になります。

 

病気の早期発見や症状の定期観察などの意味も兼ねて、定期的な婦人科検診は受ける事をおすすめします

卵巣嚢腫は初期段階では気が付かない事も多く、症状が出た時には腫瘍が大きくなっている事もあります。

 

痛みが出たりした場合には手遅れの事もありますので、定期的な婦人科検診は、女性の身体を守る事、そして卵巣嚢腫が見つかった場合の再発防止にも繋がります。

 

自分の身体を守るためにも婦人科の定期健診を受けるようにしましょう。

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