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小児の血管性紫斑病とは?【4つの治療法やうつるのか徹底解説!】

<監修医師 Dr.masa>
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小児に比較的多く見られる「血管性紫斑病」についてご存じですか?

足の膝下や衣服の圧迫部に症状が出やすいために、ふつうの湿疹や風邪に間違われやすい症状が出ますが、腎機能障害を伴う病気のため適切な治療が必要です。

 

そこで今回は小児の血管性紫斑病とはいったどのような病気なのか、その治療法やうつるのか徹底解説します。

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血管性紫斑病とは?

 

まずは血管性紫斑病がどのような病気なのかを解説します。

 

血管性紫斑病の主な症状

血管性紫斑病とは別名「アナフィラクトイド紫斑病」「アレルギー性紫斑病」「ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」とも呼ばれる全身性の小血管炎です。

 

皮膚の下で起きる出血(皮下出血)が原因で肌に紫色の斑点が浮かび上がるように見えるために「紫斑病」と呼ばれています。患部は盛り上がり、両側性対称性に発生するのが特徴です。

 

紫斑の大きさは2~5mmのものを指しますが、それ以上に大きくなる場合もあります。主に小児、特に3~10歳に多く発症します。さらに女児に比べ男児の発症率は約2倍です。

しかしその正確な原因は未だ不明です。

 

またいくつかの先行感染により病状の発見が遅れ、腎障害が発生するなど悪化してしまうこともあります。先行感染とは、病気を発症する前に罹患していた感染症や病気が原因となりべつの病気を発症することです。

 

紫斑が現れる以外の症状は以下の通りです。

✅ むくみ(浮腫)

→赤みを伴わないむくみが生じます。

✅ 腹痛

→激しい痛みで、時に嘔吐や血便を伴います。

また腹部だけではなく、陰嚢や精巣にも痛みや痒みが生じたり、酷い場合は出血が起きます。

✅ 関節痛

→特に足と手の関節が痛みます。

✅ 急性腎炎・ネフローゼ症候群

→血管性紫斑病患者の約半数に現れます。

発症してから3ヶ月~1年間とやや間をおいて発症します。蛋白尿や血尿が出ないか、血管性紫斑病を発症した場合はこまめに検尿を行い経過を観察する必要があります。

 

慢性化はしないことが多いですが、1割ほどの確率で腎不全に発展する場合もあります。

 

血管性紫斑病の検査方法

まず紫斑と湿疹の違いですが、蕁麻疹のような発疹を指でつまみ、赤みが消えたら湿疹、消えなければ紫斑と呼ばれる出血斑であることで判断できます。

 

病院で詳細に検査する場合は、いくつかの方法があります。

まずは触診問診による判断です。次に、皮膚組織を採取したり血液検査によりIgA1優位の免疫沈着が起きていないかどうかを確認します。

また血管性紫斑病は腎機能の障害を伴うことが多いため、疑わしい症状が多い場合は尿検査を実施します。

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子供が血管性紫斑病にかかる原因

 

なぜ血管性紫斑病は子供に発症しやすいのでしょうか。根本的な原因はまだ不明ですが、いくつかの仮説がありますので解説します。

 

先行感染の存在

別の感染症が原因となり、血管性紫斑病を引き起こすケースです。主に発症例が見られるのがA群溶連菌・マイコプラズマ・ブドウ球菌のほか、水痘・風疹・肝炎といったウイルスによる感染症です。

 

多くが扁桃炎などの上気道炎症状が先行するため、「風邪」と見落とされるケースが多いのもこの病気の特徴です。また副鼻腔炎と併発するケースも多いです。

 

免疫反応の異常

治療において免疫抑制剤を用いると効果を発揮した症例があります。そのためIgAと呼ばれる免疫機能の一部を担う抗体のはたらきに異常が出たため血管性紫斑病を発症するものと考えられています。

 

ただし重症化した場合にのみ免疫抑制剤は使用され、軽度の症状の場合は別の手段の治療が行われます。免疫反応の異常が起きる原因としては、感染症や食べ物や薬剤によるアレルギーが考えられます。

 

食物アレルギー

食べ物によってはアレルギー反応を引き起こす人もいますが、これらのアレルギー症状の一種として血管性紫斑病が発症することがあります。主に牛乳・魚肉・鶏卵・チョコレートなどの食べ物による発症報告があります。

 

薬剤

他の病気の治療に用いられた抗生物質などの使用による副作用として血管性紫斑病が発症することがあります。また予防接種によっても発症することがあります。

 

虫刺され

昆虫に刺された場合に血管性紫斑病を発症する場合があります。

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血管性紫斑病はうつるのか?

 

まず血管性紫斑病はうつらない病気です。一見すると皮膚に出血斑が浮かび上がるため、感染性の皮膚炎だと思ってしまう人もいるようですが、原因は免疫機能の異常であることがほとんどで、感染症ではありません。

 

ただし紫斑がなかなか浮かび上がらないケースもあり、その場合は診断が難しくなかなか病名が分からない場合も少なくありません。

 

なかなか病気が判明しない中、出血斑が現れたら「感染する病気かも」と心配になるかも知れませんが、皮膚科で血液検査あるいは尿検査を受けることで病名を特定できます。

不安だとは思いますが、まずは医療機関で診断を受けましょう。

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血管性紫斑病の治療法

 

血管性紫斑病は一度発症すると数ヶ月は症状をくり返し、その都度対症療法をとることになります。予後の完治率の高い病気ではありますが、症状が長く続いたり、まれに腎不全など深刻な腎機能障害を引き起こすので油断は禁物です。

 

定期的に皮膚科で診断を受けるべきです。治療方法には何があるかを解説します。

 

安静を守る

病状の進行が早い急性期は、絶対安静が必要です。出血斑(紫斑)は活動することで増えてしまうので、安静にして増加することを防ぎます。

自宅での安静がほとんどですが、血便や激しい腹痛など痛みが激しい場合は入院する必要があります。

 

薬物療法

先行感染を治療するために、薬物療法を併用します。

関節痛には鎮痛剤やステロイド薬を用います。

また出血傾向を阻止するために、ステロイド投与や血小板輸血、血漿交換などを行う場合もあります。
どのような先行感染を引き起こしているかにより、使用する薬物は変わります。

注射や点滴による治療を行うこともあります。

 

腎炎の治療

血管性紫斑病の中でも特に、紫斑病腎炎を発症すると難病指定になります。医療費の助成を受けられますが、治療のために長い時間がかかります。

 

また子供の場合はまだ治療に効果が見込めますが、成人が紫斑病腎炎を引き起こすと完治は難しくなります。

 

食事制限

血管性紫斑病のうち腹痛が激しい場合は絶食ないしは食事制限がかかります。絶食する場合は点滴などにより補液の投与が必要です。

 

血管性紫斑病について解説しました。先行感染が風邪や湿疹といったよく子供がかかりやすい症状のため認識間違いが起きやすい病気ですが、放置していると腎機能に支障が出る病気です。

 

時間はかかりますがいつかは完治する病気なので、経過に注意しながらじっくりと病気と向き合いましょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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