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昏迷状態とはどういう意味?【3つの治療方法を徹底解説!】

<監修医師 田中 恵文>
朝 

「昏迷状態」という言葉を聞いたことはありますか?

「昏睡状態」のほうだったら聞いたことがあるのではないでしょうか。

これらは意識障害の状態を表す言葉。意識障害を引き起こす原因は多岐にわたり、すぐに治療を開始しなくては命に関わるものも多くあります。

今日は、昏迷状態はどういう意味なのか、そして、どのような対処が必要とされるのか解説していきたいと思います。

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昏迷状態とはどういう意味?

 

意識障害の種類

昏迷状態と昏睡状態は、似ているようで全く違う状態です。

まずは昏迷状態

これは、外部からの刺激に反応しない、また、自分の意思表示をすることもなく横たわっている状態のこと。一見意識がないように見えますが、意識はある状態。周りで何が起こっているのかも把握していると認識されています。

また、大声で呼びかけたり、つねったり叩いたりと強い刺激を与えれば、一時的に目を覚まして反応を示します。手を払ったり、首を振ったりと、不快な症状を回避しようと行動を起こすことも。

対して昏睡状態とは、意識が全くない状態。どんなに激しい刺激を与えても反応を示すことがなく、痛みや不快感を回避しようとすることもしません。外部からの刺激で目を覚まさせることは出来ず、眠ったままの状態です。

 

意識障害というと、これらのように重度のイメージがあるかもしれませんが、ぼんやりする程度から、いわゆる「居眠り」と言われる傾眠状態など、軽度のものも存在します。

ただし、意識障害とは本人に自覚がないものに限られます。

「なんだか最近ぼんやりする」「寝不足かな、眠気が取れない」などと、本人に意識がぼんやりすることへの自覚がある場合には、意識障害とは呼びません。

 

意識障害が起こるメカニズム

意識障害が起こる時には、脳幹と大脳皮質に何らかのダメージが加わっていると考えられています。

様々な感覚刺激を認知する脳幹に影響が出ることで、刺激を与えられても覚醒しなくなったり、大脳皮質へのダメージの度合いで、意識障害の重症度が決められるのだと言われています。

未だに研究が続けられていますが、詳しいメカニズムに関しては解明されていないそう。意識障害が出る原因には、頭部の外傷や脳の異常、感染症、その他の病気、栄養障害や脱水症状での血流悪化などが挙げられます。

つまり、原因は多岐にわたるということ。意識障害が起こったら、まずは生命維持を行うとともに、原因を特定することが求められます。

昏迷状態になっている時は、何らかの疾患を発症していることが考えられますが、それ以外にも、緊張型の統合失調症やうつ病などの精神疾患の患者でも起こることが多くなっています。

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昏迷状態に陥る原因

 

病気

昏迷状態を始めとした意識障害を起こす可能性のある病気は様々です。

 

まずは「脳」の病気

脳への血流が阻害されることで起こる脳卒中には、血栓により血管が詰まる「脳梗塞」、動脈瘤の破裂による「脳出血」「くも膜下出血」などがあります。

これらの病気は、治療が遅れると心停止や呼吸停止を起こして死亡するケースも多く、助かっても後遺症が残ることも多くなっています。

後遺症は、脳へのダメージにより、意識障害や言語障害、運動障害など様々な可能性が考えられます。意識障害と共に、麻痺症状や激しい頭痛、嘔吐が見られる場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。

細菌やウイルスの感染による「髄膜炎」「脳炎」でも、高熱や激しい頭痛、嘔吐と共に意識障害が見られます。髄膜炎や脳炎は、はしかやインフルエンザなどの合併症としても発症しやすいため、注意が必要です。

 

「心臓」の病気では、「心筋梗塞」からの「心不全」が考えられます。心臓の血管内に血栓ができて詰まることにより、心筋への血流がストップしてしまう状態が心筋梗塞です。

心筋梗塞になると、心臓の筋肉が壊死してしまい、心臓が動かなくなります。これが心不全です。

激しい胸痛のほか、顔面蒼白、吐き気や冷や汗といった症状が特徴です。

 

「腎臓」の病気では、「腎不全」から「尿毒症」を起こすケースが考えられます。

血液を濾過して尿を作る腎臓が正常に働かなくなると、本来は尿と一緒に排出されるはずの有毒物質や電解質などが血液中に溶け込んでしまいます。

それらが血流にのって全身へと回ってしまうと、各臓器や脳にダメージを与えてしまうのです。吐き気や嘔吐、下痢、むくみ、頭痛、痙攣などが見られます。

 

「肝臓」では「慢性肝炎」「肝硬変」が考えられます。肝臓が炎症を起こし硬くなってしまうと、最終的には「肝不全」となります。

初期症状が倦怠感や微熱、食欲不振など、わかりにくいのが厄介なところ。進行すると、むくみや黄疸が見られます。

 

また、「糖尿病」でも意識障害が現れることがあります。血糖値が800mg/dlと非常に高い状態になると、場合によっては昏睡状態にまでなることが。

また逆に、血糖値が50mg/dlと低血糖状態になると、発汗や震えといった症状が見られ、頭がぼーっとする状態から、昏睡状態へと移行する可能性もあります。

 

ほかには、てんかん発作や熱性けいれん、頭部の外傷でも、意識障害はよく見られます。

肺炎や、肺炎が原因の敗血症などでは、放置すると急性呼吸不全を起こしてしまうことも考えられるため、呼吸の回数が多かったり、動悸がする場合には、一度診察を受けてください。

 

ほかには脳腫瘍という可能性も。脳のガンというと不治の病というイメージかもしれませんが、適切な治療を受ければ完治も望めます。

 

中毒症状

中毒症状で多いのは「薬物中毒」です。

精神神経系で処方される、向精神薬や抗うつ薬、睡眠導入剤などの過剰服用は、脳細胞を鈍らせ、時には傷つけてしまうこともあるため絶対にしてはいけないこと。

また、向精神薬には副作用の一つに、悪性症候群というものが挙げられています。これは意識障害とともに、筋肉の硬直や発熱、高血圧などが見られるもの。

ほかに薬物中毒では、モルヒネなどのオピオイド系薬物、コカインなどの使用に注意が必要とされています。

他には「アルコール中毒」「一酸化炭素中毒」など。アルコールの過剰摂取は脳を麻痺させます。お酒は程々にしましょう。

一酸化炭素を発生させる木炭の使用や、ガス湯沸かし器、ストーブの不完全燃焼には細心の注意を払いましょう。

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昏迷状態の治療方法

 

意識障害が現れたら緊急事態!

意識レベルが低くなるということは、どんな原因であるにしろ緊急の処置が必要となります。大切なのは、家族だったり友人だったり、周りにいる人が迅速に行動を起こすこと。まずは救急車の手配をしましょう。

病院でも、家族や友人の証言が大事になってきます。

「どのような状況だったのか」「ほかに症状は出ていたのか」「なにか薬物は飲んでいたのか」など、本人に意識がない以上、周りが出来るだけ詳しく説明する必要があります。

もし薬を飲んでいたという場合には、現物であったり、薬の容器やシートなどがあると、さらに原因を特定しやすくなるので持っていきましょう。

 

病院での診察・治療

医師の診察では、まず以下のような身体診察を行います。

✅ 気道

✅ 瞳孔

✅ 呼吸

✅ 血圧・脈拍

✅ 血糖値

✅ 体温

体温が高い場合には、感染症や熱中症による脱水、薬物の使用などが考えられます。逆に低体温の場合は、甲状腺機能低下症や鎮静剤の過剰服用、アルコール中毒などが考えられます。

また、傷の有無やアレルギー症状が出ていないかといった外観上の確認も同時に行います。

意識レベルの評価には「JCS(ジャパン・コーマ・スケール)」「GCS(グラスゴー・コーマ・スケール)」という2種類の方法が採用されています。意識レベルを様々な角度から確認し、点数によってそのレベルを現します。

これらの確認の後、緊急性の高いものがあれば、それに対する処置から行っていきます。

もし原因に低血糖が含まれる場合は、ブドウ糖の投与から。

この際、栄養不足、特にビタミンB1が不足しているとウェルニッケ脳症という疾患を併発してしまう恐れがあるため、チアミン(ビタミンB1)を一緒に投与することが多くなっています。

 

ICU(集中治療室)での観察

意識はあるとされる昏迷状態でも、深刻な場合にはICU(集中治療室)に入れられることもあります。状態に変化がないかどうか、看護師が常にバイタルなどの確認を行い、急な状態悪化に備えます。

状態の変化に応じて、酸素投与薬物投与などを行うこともあります。

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