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血友病の症状チェック【治療法から遺伝可能性まで詳しく解説】

<監修医師 田中 恵文>
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「血友病」(けつゆうびょう)という病をご存知でしょうか?名前だけは聞いた事があるけど、なかなか耳慣れない病名ですよね。

今回はこの「血友病」の症状や治療法、そして遺伝の可能性について解説致します。

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血友病とはどんな病気?

 

出血が止まりにくい

正確には、「止血するのに時間を要する体質」なのですが世間では「血が止まらない」と解釈している方が多いようです。

 

この「出血が止まりにくい」というのは「先天性止血異常」といわれています。以下の因子障害の総称を「血友病」と呼んでいます。

 

✅ 先天性血液凝固第Ⅷ因子障害(血友病A)

✅ 先天性血液凝固第Ⅸ因子障害(血友病B)

 

また、血友病は一般的に男性1万人に1人の割合で発症があると言われ女性よりも多く見られます。

 

生まれながらの病気なの?

これに関しては後の項で詳しく解説いたしますが現在は次のように考えられます。

 

✅ 遺伝による(先天性)

✅ 突然変異(後天性)

 

発症の約半分は遺伝により発症しますが突然変異による発症は30~40%であると言われます。

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血友病の8つの症状を見てみよう

 

血友病の症状については、年齢や各々の重症度(軽症型・中等症型・重症型)により変わってきます。

 

乳幼児期(生後6カ月以降)

新生児の頃よりも運動量が増え始め、目を離すとあちこちに動く頃です。周りの大人が気がつかないうちに、頭や腕などをぶつけたり、転んだりと明確な原因がない事もあります。

✅頭蓋内出血・・・頭蓋骨の内部での出血

 

✅鼻出血・・・鼻腔からの出血

 

✅口腔内出血・・・口の中で出血。転んで口を打ったり、噛んだりした場合。歯肉からの出血

 

✅皮下出血(腕、肘、横腹、膝)・・・青あざの症状がある。主に打撲・圧迫によるものが多い

 

✅外傷的出血(すりきず、切り傷)・・・怪我などにより出血

 

✅関節内出血(肘、膝、足首)・・・関節に溜まる鉄分が原因となり関節軟骨に障害をうけ関節が傷みます

 

✅血便・・・黒や黒茶の便が出た場合は胃や腸からの出血を疑います

 

上記にあげた中でも関節内出血が乳幼児の場合他の部位での出血より多くみられます。

 

学齢期以降(6歳~成人)

学齢期(6歳~18歳)の頃には一番スポーツ等で体を動かしたり、活動が活発になる頃です。乳幼児期にプラスするのが以下の項目になります。

※学童期になると鼻血・歯肉からの出血が目立ちます。

 

✅ 深部筋肉内出血

→ 打撲・運動・重い荷物等を持った際に無理な姿勢を取った場合に現れます。激しい痛みが長く続きます。筋肉内に出血した血液が残ると後遺症の原因となる為、早めの治療が必要です。

 

その他にあげられる出血を発症やすい部位

✅首・のど・・・酷い咳こみなどで喉や首に出血がみられる事があります。症状が悪化すると気管などを圧迫し呼吸困難をおこしたり、食事が喉を通りにくくなります。

 

✅消化器官・・・胃・十二指腸などの粘膜の損傷により出血がみられます。

 

✅腎 臓・・・血尿がみられます。また、腹痛や腰痛も発症することもあります。

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慢性的な血友病による3つの障害

 

血友病性関節症

関節内にて出血が繰り返し起こり関節の動きを助ける滑膜(かつまく)が炎症を起こして関節が変形します。その事により関節を動かすと痛みを生じ、骨がもろくなります。

 

関節拘縮(こうしゅく)

上記の「関節症」の痛みがあるために関節を動かさずにいると関節の周りの筋肉が弱くなり次第に動かしにくくなります。拘縮になると、関節を動かすたびに痛みが伴います。

 

拘縮(こうしゅく)…筋肉が何らかの原因により固まって、関節が動かなくなること

 

血友病性偽腫瘍(ぎしゅよう)・血友病性嚢腫(のうしゅ)

筋肉内において慢性的に出血が伴う場合、血腫(血が袋状に溜まりはれている状態)をつくり神経や骨その他の臓器にも悪影響を与えます。

 

偽腫瘍(ぎしゅよう)…本来の腫瘍ではないが、他の病気が原因で腫瘍状のように見えるものをいいます。

嚢 腫(のうしゅ)…体内にできる膜に包まれた袋状の物で中には固形物(この場合血液の塊)がはいっているものをいいます。液体が入っている場合は嚢胞(のうほう)と呼びます。

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血友病の治療法のいろいろ

 

では、この血友病の治療にはどのような方法があるのでしょうか。

 

補充療法

不足する血液凝固因子を製剤を使う事によって補充します。

 

出血時補充療法

出血した部位やレベルに応じて凝固因子の量を調整し補充します。

 

予備的補充療法

事前に(行事等の当日)血液凝固因子を投与し出血するのを防ぎます

 

定期的な投与

出血の症状を事前に防止。定期的に投与する事により関節出血を未然に防ぎます

 

補助的な治療

次にあげるのは、自分でもできるケアの方法になります。これを行うことにより再出血の防止、症状の軽減につながります。

 

✅ RICE ・・・ 側にいる方や自身でもできる基本的なケアになります。

R→Rest 安静にする。体を動かさず休ませます。

I→Ice 冷やす(冷却)。出血した患部を冷やします。

C→Compression 圧迫する。出血患部を圧迫します。

E→Elevation  挙上する。出血患部を心臓より高い位置に上げる。

 

✅ 抗線溶剤 ・・・ 止血の働きの中に「線溶」という工程があります。しかしこの血栓(血の塊)は剝がれやすいので抗線溶剤を投与し止血を助けます。

 

線溶…血栓により閉鎖された血管が再度開通し、月経血が凝固性を失くし出血する現象をいいます。

 

遺伝による発症の可能性

 

血友病は遺伝によるものがあるといわれますが、その発症の可能性について説明いたします。

 

染色体の組み合わせ

まず、人は23組46本の染色体があります。この染色体に「遺伝子」が含まれています。そのうち22組の染色体が常染色体。1組が性染色体と呼ばれこの性染色体の組み合わせにより男女が分かれるのです。

 

「XX」の組み合わせで「女性」

「XY」の組み合わせで「男性」になります。

23組46本の染色体半数は父親より残りの半数が母親由来となります。つまり、父親から「X染色体」を受け継げば女の子「Y染色体」を受け継げば男の子が誕生します。

 

遺伝形式

このように「X・Y」の組み合わせで遺伝子は受け継がれているのですがその中には血友病の原因となる血液凝固第Ⅷ因子・第Ⅸ因子も遺伝されます。この遺伝子は第Ⅷ因子・第Ⅸ因子ともに「X染色体」に乗っています。

 

したがって、母親の2つあるX染色体上(どちらか1つ)にある第Ⅷ因子・第Ⅸ因子遺伝子になんらかの異常がみられた場合それが子供へ受け継がれると男の子の場合「血友病」になるのです。

 

また、女の子の場合ですが、母親からの染色体に異常がみられても父親からのX染色体が正常であれば正常なX染色体が補ってくれるため血友病になる可能性が低くなります。

 

【重要】血友病は遺伝子の異常が原因となって起こりますが、親から異常を遺伝したわけではありません。親の正常な遺伝子がなんらかの原因で(突然変異等)でうまく伝わる事が出来ず子供に症状があらわれたものです。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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