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足の湿疹にかゆみがある!【原因を知って対処しよう】

<監修医師 田中 恵文>
足

湿疹とは皮膚表面に出来る炎症のこと、つまりは皮膚炎のことです。

この湿疹に含まれる病気は、皮膚科で見られる症状の内3分の1を占めると言われます。

 

手だけでなく足にも湿疹ができることは多く、時には両方に湿疹が表れることがあります。

 

足に出来た湿疹にかゆみがあると、両手が届きやすいので、ついつい掻いてしまって症状を悪化させがちです。

今回は足に湿疹ができる原因と、その対処法について紹介していきます。

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足に湿疹ができる原因

 

汗疱(かんぽう)

汗疱は手足、特に手のひらや足の裏に現れる湿疹で、極めて小さな1~2mmの水ぶくれが生じます。

手のひらや足の裏に汗をかきやすい人に現れる傾向があり、汗が全て皮膚から出ずに一部が中に溜まってしまうことから生じます。

汗の量が増える夏ごろになると最も多く表れる症状です。

 

通常は痒くないので、気づかないこともあります。

しかし、水ぶくれ表面の皮膚が破れて湿疹化した「汗疱状湿疹」になると、痛みや痒みといった症状が伴う場合があります。

 

水虫と間違われやすいのですが、水虫が白癬菌というカビの一種によって生じるのに対し、汗疱は自分の汗が原因です。

 

足白癬(あしはくせん)

白癬とは水虫のことで、白癬菌と呼ばれるカビ(真菌)が、皮膚の表面に入り込んで繁殖することで生じる病気です。

水虫はどこにでも感染しますが、足は靴を履いていて高温多湿になるため、カビが特に繁殖しやすい状況になるため、水虫の約9割はくるぶしから下の足に生じます。

 

水虫の症状は「趾間(しかん)型」、「小水疱(しょうすいほう)型」、「角質増殖型」に分けられます。このうち湿疹を伴うのは趾間型と小水疱型です。

 

趾間型は水虫の中でも最も多く、足の指の間の皮膚が剥がれたり、赤く腫れたりして、非常に強いかゆみが伴います。

 

小水疱型は足の裏や側面など、毛が生えない皮膚が厚い部分に生じます。

たくさんの小さな水ぶくれが生じてかゆみが生じ、水ぶくれの周りの皮膚が赤くなったり、水ぶくれが集まって塊になり、痒みが強くなったりすることもあります。

 

皮脂欠乏性皮膚炎

皮脂欠乏性皮膚炎とは、肌の表面から分泌される(皮脂)の量が減ることで生じる皮膚炎です。

 

皮脂は皮膚の表面をコーティングして水分を保ち、様々な物質・細菌が浸透してくることを防ぐ役割があります。

皮脂が失われて乾燥すると、皮膚表面にある角質が剥がれ、がさがさしたり白い粉をふいたような状態になったりして、痛み、痒みが生じます。

 

見た目には10円硬貨程度の大きさの湿疹がいくつも現れて、強いかゆみが生じる「貨幣状皮膚炎(かへいじょうひふえん)」の症状を呈します。

この皮膚炎は膝下、特に皮膚が薄いすねの部分に良く生じ、放置すると次第に腕や胴体にも表れて広がることがあります。

 

また、衣服が振れる程度の刺激でかゆみが生じたり、日ごろ触っている物質にかぶれたりする症状も出ます。

 

空気の乾燥が原因になることが多く、冬に多く生じます。

また、皮脂を失わせる薬剤・洗浄剤を日ごろから使ったり、紙などの皮膚に刺激を与えて皮脂を吸い取る物質に良く接触したりすることも主要な原因です。

 

このほか、アレルギー体質であったり、加齢や食生活の問題などで皮脂の分泌量が減ったりすることが原因になるときもあります。

 

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はアレルギーに関連する皮膚炎の一種で、繰り返し現れれてなかなか治りにくい点が特徴です。

症状としては皮膚が乾燥してふけのような物が落ちる、赤くなって小さなぼつぼつが出来る、皮膚の浅い部分が剥がれてじくじくとただれるなどです。

 

アトピー性皮膚炎は非常にかゆく、掻きむしってかさぶたが出来て治りにくくなったり、掻きむしる→治るの繰り返しで、皮膚が厚くごわごわした状態になったりするようにもなります。

 

アトピーの原因や発生メカニズムははっきりとはわかっていないのですが、皮膚の皮脂によるバリア機能の異常による乾燥、アレルギー反応、外部からの刺激、体調や食生活、ストレスなどの要因が複雑に関係していることは確かであるとされています。

 

体質的・遺伝的な素因があると、アトピーが生じやすくなるようです。

 

アトピーの症状は左右対称に現れることが多く、年齢によって発生しやすい場所が変化します。

乳児は主に頬や額で、ひどくなると胸や背中、手足に広がります。

 

もう少し大きい子供は、首の周りやひじ・ひざの内側にできやすくなります。

成人は顔、首、胸、背中など、繰り返し引っかいてしまう手が届きやすい部分に生じる傾向があります。

 

接触皮膚炎

接触性皮膚炎は、外側からの何らかの刺激が原因で生じる皮膚炎で、「かぶれ」とも呼ばれます。

赤いぶつぶつ、皮膚の盛り上がり、水ぶくれなど様々な症状があり、痒みや痛みを伴うこともあります。

原因となるものと接触して炎症が生じた部分と、接触しなかった部分との境目がはっきりしているのが特徴です。

 

接触性皮膚炎は刺激性皮膚炎と、アレルギー性皮膚炎に分類することが出来ます。

接触性皮膚炎は、毒のある植物(イラクサなど)や毒虫(チャドクガなどの毛虫)、強力なせっけんや洗剤などが原因になります。

 

アレルギー性皮膚炎は何らかのアレルギー性の物質に触れることが原因で、植物、金属、化粧品、ゴム、シャンプーなど、人によって異なります。

ウルシによるかぶれは、多くの人で生じるアレルギー性皮膚炎です。

 

アトピー性皮膚炎と間違えやすいのですが、アトピーの原因やメカニズムが複雑であるのに対し、アレルギー性皮膚炎ではアレルギーの元のなる物に触れたことが原因であることがはっきりしているという違いがあります。

 

鬱血性皮膚炎(うっけつせいひふえん)

鬱血性皮膚炎は血が溜まる(鬱血)によって生じる症状で、ふくらはぎやすねに、内出血した時のような赤い小さな斑点が多数生じます。

 

初期症状として膝下にむくみが生じ、2~3日と続くうちに皮膚にテカりが出て斑点が生じます。

放置しておくと赤い点の部分が湿疹になってジュクジュクし始め、症状が進むと肌全体が赤黒くなって爛れてきます。

 

女性に生じやすく、特に病気や加齢、妊娠で血行不良に陥っている方や、立ち仕事が多くて足がむくみやすい方に見られます。

 

初期段階であれば足の血行を良くすることで対処でき、皮膚に異常が起きたときは皮膚科を診察すれば薬を処方してもらえます。

 

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹は湿疹の一種で、皮膚の中に急に出現するむくみ(浮腫)です。

細胞からヒスタミンという化学物質が放出されることで、皮膚の血管が開いて赤く見え、血液の血漿成分が血管の外に漏れ出でてむくみが生じます。

 

このむくみを「膨疹(ぼうしん)」といい、赤みや痒みがあるのみならず、場合によっては熱さや痛さを感じることもあります。

この膨疹は次々とあらわれますが、膨疹1つ自体は24時間以内に消えて正常な皮膚に戻ります。

 

原因としてはアレルギーが多いのですが、熱や冷気などの温度刺激、紫外線、汗、ストレスなどでも生じます。

 

足にできやすい蕁麻疹としては、外部からの物理的な接触が原因の機械的蕁麻疹があります。

時計のバンドや衣服のゴム、ベルトの締め付けなどが原因で、赤みがあるだけでかゆみがないところが特徴です。

【関連記事】
ヒスタミンとは?食中毒やアレルギー症状の原因だった!?

 

痒疹(ようしん)

痒疹とは、赤い盛り上がりが、皮膚にいくつも生じる症状で、非常に強いかゆみが伴います。

すねの当たりに出来る物から、全身に出来るタイプまでさまざまです。

治るまでの期間も状況によって異なり、1週間程度で消える物から、何カ月も消えずに茶色いイボのようになってしまう物まで様々です。

 

痒疹の原因ははっきりとわかっておらず、虫刺されやアトピーが関係していることもありますが、そうでない場合も多く見られます。

 

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症とは、膿がたまった水ぶくれ(膿疱)が手のひらや足の裏にいくつも出来る症状です。

 

まず境目がはっきりした赤い斑点が現れ、その中に多数の小さな水ぶくれが生じ、だんだんと黄色に変わっていきます。

この膿疱は出来初めはかゆみがあり、やがてかさぶたとなって剥がれ落ちるサイクルを慢性的に繰り返します。

 

手のひらには中央部や、親指・小指の根元、足の場合は土踏まずや足の縁に現れることが多いのですが、皮膚の下や爪にも生じて、爪が黄色に変色して変形することがあります。

 

膿は白血球の一種が角質の中に溜まったもので、細菌やウイルスは入っておらず、人にはうつりません。

合併症として関節炎が10~30%という高い確率で生じます。

 

原因は良く分かっていませんが、歯槽膿漏(しそうのうろう)や蓄膿症(ちくのうしょう)、中耳炎など、体の他の場所で細菌感染が起こっていると生じやすくなります。

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足の湿疹への対処法

 

触らない

足の場合も含め、どの湿疹ができた場合でも共通して行うべき対処法は「触らない」ように努めることです。

痒い場合は掻きむしりたくなってしまう物ですが、ただでさえ異常を起こして損なわれている皮膚をさらに破壊することになるので、さらに状態を悪くすることにつながります。

 

また、かきこわしで傷が増えると、細菌が入って膿んだり、白癬など違う病気につながったりもします。

手、特に爪の間は多数の細菌が住んでいるため、掻きむしるとそれだけ黴菌が入りやすくなるので、かゆくても触らないように努力する必要があります。

 

ステロイド剤

ステロイド(副腎皮質ホルモン)剤は皮膚炎に対して広く使用される薬です。

皮湿疹に対しては塗り薬などの形で使われます。

 

ステロイドの主な作用は炎症を抑えることで、皮膚の赤み、腫れを和らげてくれます。

また、塗った部分の免疫反応を抑える作用もあるので、アレルギー反応などで生じた痒みを抑えてくれます。

 

ステロイドはあくまで炎症を抑える効果しかないので、対症療法にしかなりませんが、辛い症状を抑えれば掻いたりストレスで悪化したりすることを防げます。

抗生物質入りのステロイドなら、もし搔き壊して細菌が入ってしまった湿疹でも対処が可能になります。

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保湿

保湿は皮脂欠乏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎で重要となります。

皮脂が欠乏したことで損なわれている水分保持能力を補うため、ワセリンなどの保湿剤使って皮膚の水分が逃げないようにしてやることが大切です。

 

ステロイドなどでかゆみを止めても、水分が少ないとまたかゆくなることは止まらないので、乾燥や皮脂の欠乏で皮膚炎が生じているときは、かゆみ止めと保湿剤を併用すると、より高い効果が見込めます。

 

抗真菌剤

抗真菌剤は白癬の原因となる白癬菌を殺すための薬です。

白癬菌は細菌ではないので、細菌を殺すための抗生物質は効きません。

 

水虫に対して抗生物質入りのステロイド剤が使われないのはこれが原因です。

白癬菌が角質の中で活動している限り水虫は治らないので、抗真菌剤を使って白癬菌を居所するしかありません。

 

原因物質の除去

接触性皮膚炎の場合、原因になった物質に触らないようにすればすぐに治ります。

足にかぶれが起きたときは、イラクサなどの植物や、毛虫などが考えられます。

 

皮膚炎が突然生じたり、繰り返し生じたりするときは、どんな時にどの部分に生じたのかを記録しておけば、原因を特定しやすくなります。

足に触れる物はそう多くはないので、心当たりをつけるためにも観察は大切になります。

 

アトピー性皮膚炎の人も、刺激のある物やダニやほこりといったアレルゲン物などと触れることで症状が出たり悪化したりすることもあるので、過去に悪化のきっかけになった経験がある物や、慣れない物と触れる時には注意が必要になります。

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