手の甲の湿疹の原因はストレス?【ぶつぶつ消したい】
<監修医師 WASHIO>
水仕事や乾燥によって、手荒れは起こりやすくなります。
ハンドクリームなどで予防できれば良いのですが、場合によっては悪化して手仕事が辛くなる場合もあります。
今回は手の甲に出来る湿疹とその原因や対処法についてお話しします。
気になる所から確認してみよう
手の甲のぶつぶつ湿疹の10の原因
手の甲にぶつぶつが出来る湿疹には10の考えられる原因があります。
家事や仕事によるもの
主婦であれば、食器を洗う際に洗剤を使います。
また美容師の方はシャンプーをする仕事は必須になりますが、この際に皮膚の表面にある「角層間脂質」という手の油分が少なくなってしまいます。
これにより皮膚を保護してくれていた「角層間脂質」が皮膚を保護する機能が弱くなり、湿疹が起こる事があります。
強いかゆみ、水疱、水ぶくれが引き起こる事が多く、女性に多いもので「手湿疹」と呼ばれます。
水仕事などで起こる慢性的な湿疹は「慢性湿疹」とも言われます。
手の油分が少なくなることで、手に触れる物による刺激やアレルギー反応によって起こる湿疹です。
かぶれによるもの
洗剤だけでなく、金属、植物、ゴムによるかぶれなどは「接触性湿疹」と呼ばれます。こちらも強いかゆみがあり、手の甲以外にも出ます。
ブツブツもなく、かゆみがある場合には接触性湿疹の可能性が高いです。
子どもや幼児が履いているパンツなどで、ゴムが締め付けられているとかゆがったりしていませんか?
その締め付けがかゆくなったところが接触性湿疹の可能性があります。
脂や汗によるもの
かゆみは手湿疹などの様にさほど強くありませんが、思春期などに起こりやすい湿疹で「漏脂性湿疹(ろうしせいしっしん)」というものがあります。
春から夏の汗や脂が多い時期に起こりやすく、脂質・糖質・アルコールの取り過ぎ、ホルモンバランスの乱れなども原因と言われています。
乾燥によるもの
前述の脂が多い場合と異なり、油分が少なくなってしまっている場合。
空気の乾燥する冬場などに多く見られる湿疹で「皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)」というものがあります。
乾燥が原因ですので、元々乾燥肌の方、長時間お風呂に入る事によって油分が少なる、エアコンなどが原因と考えられます。
乾燥によりかゆみが起こる場合もありますので、ハンドクリームなどでしっかりと保湿をしてあげる事が重要です。
原因不明のブツブツ
「汗疱(かんぽう)」と呼ばれる、手に小さな水泡のブツブツが出来るもので、かゆみはある場合とない場合があります。
こちらの記事で詳しく解説してありますので参考にしてみて下さい。
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マラセチア菌によるもの
マラセチア菌というカビの一種によって、赤い湿疹が手の甲に出来る場合があります。
「マラセチア毛包炎」という病気になりますが手だけでなく、身体にも出来る事があり、見た目はニキビにも似ています。
マラセチア菌は湿気を好みますので、手を洗った際などによく水分を拭き取る事が大切です。
ダニによるもの
一般家庭の布団などにいるダニに噛まれることによって、赤い湿疹が出る事があります。かなり強いかゆみが出ますので、掻きむしらないようにしましょう。
普段からなるべく清潔に保ち、換気するようにしてダニを寄せ付けない事が大切です。
ストレス
ストレスや睡眠不足により、自律神経のバランスが悪くなる事によって、血行不良になり、肌のターンオーバーも乱れます。
これにより皮膚のバリア機能が乱れて、手に湿疹が出る事があります。【関連記事】
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アトピー性皮膚炎
手にもアトピーが出る方は、水疱が出来てそれが破れる事にによってかゆみや酷い場合は痛みがある事があります。
人によってはペンも握れないほどの痛みになる方もいるそうです。
手のアトピーを掻きむしる事で他の感染症を引き起こす場合もありますので、早期の治療が必要です。
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日光によるもの
日光なんて晴れの日にはみんな当たるものと思いますが、その日光に対してアレルギーがある方がいます。
太陽による紫外線によって肌に赤く炎症反応が起こったり、ヒリヒリするような感覚、乾燥がひどくなったりします。
特に強い紫外線を浴びた翌日などに症状が急に出たりすることがあるようですね。
かゆみは個人差があるようですが、搔いてしまうと赤みがひどくなったりしますので、こすったり、搔かないようにして冷やしたりする事が重要です。
手の甲のぶつぶつ湿疹の対処法
では、ぶつぶつが出た際にはどのような対処法があるのでしょうか?
保湿をする
ハンドクリームや薬局やドラッグストアなどで販売されているワセリンなどを塗って、手の乾燥を防ぐようにする事が大切です。
日光が強い日には日焼け止めを使い、アームカバーなどをして日焼けを防ぐようにしましょう。
石鹸を変える
手肌に優しい低刺激の石鹸を使う事も一つの手です。
良く手を洗う習慣がある人には、石鹸やハンドソープさえも刺激になる事がありますので、普段使うものを低刺激の物に変えてみるのもお勧めです。
手袋を着用、ぬるま湯を使う
水仕事が多い方は刺激を避けるために、ゴム手袋を着用する事によって刺激を防ぐ事ができます。
しかしながら、ゴムによってかぶれる方もいますので、ゴム手袋の下に綿素材の手袋を着用してから使用するのもお勧めです。
また水による刺激を避けるために、なるべく刺激の少ないようにぬるま湯を使う事も手肌には良いです。
清潔に保つ
汗をかいたらこまめに拭きとる、ダニが原因と分かっている場合には普段使っている布団などをなるべく清潔に保つなど、出来ることからこまめに気を付けることで、湿疹を防ぐ事ができます。
かゆみ、症状が酷い場合には?
湿疹くらいで病院に行くのも・・と思ってしまうかもしれませんが、かゆみがひどかったり、繰り返し続く場合、アトピーの悪化の場合には病院を受診し、早期に治療する事が完治への近道です。
何科を受診すればいいの?と迷うかもしれませんが、皮膚の病気ですので、皮膚科を受診するのが良いしょう。
かゆみや水ぶくれ、水疱に対しては塗り薬を処方してます。
状態によってはステロイドの塗り薬、アレルギー薬を服用したりしますが、だいたい1~2週間もすれば、症状は落ち着いてきます。酷くなる前に早めの受診が大切です。
また皮膚は「内臓の鏡」とも言われていますが、あまりに皮膚疾患が長引く場合には内臓の疾患も疑われます。
血液検査や必要な検査を受ける必要がありますので、その際には内科、アレルギー科などの受診が必要になります。
手の湿疹といえど、沢山の原因があります。普段から防ぐ事が出来るものもありますので、なるべくこまめに保湿をし、手を清潔に保つ事が大切です。
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