いくらの栄養や効能がスゴい!【食べ過ぎに要注意!】
<監修医師 ゆまこ>
いつもお寿司や海鮮丼で目にかかることの多いいくら。好物にしている方も多いのではないでしょうか?
そんな美味しいいくらですが実は栄養や効能も嬉しいことが沢山あるんです。
今回はいくらの栄養や食べ方の注意点について解説していきます。
いくらに含まれる栄養素
いくらにはビタミンAなどの成分が含まれている
いくらに含まれる主な成分は「ビタミンA」や「ビタミンB群」「ビタミンD」「葉酸(ようさん)」「ビタミンB12」「ビタミンE」「DHA」「EDA」「アスタキサンチン酸」「タンパク質」「カリウム」「マグネシウム」「リン」「鉄分」「亜鉛」「脂肪酸」など数多くの栄養素が含まれています。
それぞれの成分による効能は以下の通りとなります。
✅ ビタミンA … 粘膜の強化をしてくれます。
✅ ビタミンB群 … 脂質をエネルギーに変えて代謝や脳の働きを助けてくれます。
✅ ビタミンD … 骨を強くするカルシウムの吸収を促す作用があり、「骨粗しょう症」の予防になります。
✅ ビタミンB12と葉酸(ようさん) … 女性に多い貧血の予防に役立ちます。
✅ ビタミンE … 老化現象の原因となる成分の抗酸化作用(活性酸素の発生を抑える作用)があり、特に美容にもっとも効果があります。
✅ アスタキサンチン酸 … ビタミンEよりも抗酸化作用が強く、活性酸素除去に効果が高いので「目の老化」や目が痛くなったり、赤くなる、霞んで見える、まぶしいといった症状が現れる「眼精疲労(がんせいひろう)」の予防になり、さらに免疫力も高めてくれます。
✅ DHAとEDA … 鮭よりも多く含まれているので“血液をサラサラにする“効果があり、「動脈硬化」や「高脂血症」の予防に効果的です。その他、学力や記憶力の向上効果も期待されています。 |
いくらは低カロリーです
いくらのカロリーは100gあたり約272kcalで高カロリーだと思われがちですが、意外と“低カロリー”です。
コレステロールも卵黄1個分の約半分しかありませんので、あまり気にする必要はありません。
いくらから得られる効能
いくらは認知症などの脳の老化予防に効果的です
いくらに豊富に含まれているビタミンB群は代謝を促進してくれ、ビタミンB2は皮膚や粘膜を正常にしてくれるので「ダイエット」や「生活習慣病」「糖尿病」などの予防をしてくれます。
またビタミンB12には脳細胞や脳神経の再生をし、“脳の老化予防”があり、「認知症」「アルツハイマー」「脳梗塞」「動脈硬化」などといった大きな病気の予防にも効果的です。
その他神経を守り正常な働きをしたり、「ヘモグロビン」や「赤血球」の合成造血作用に関与したりなど重要な役割を果たします。
いくらの食べ過ぎは注意が必要
人工いくらは天然いくらよりも価格が高い
皆さんは人工いくらというものがあるのはご存知でしょうか?人工いくらとは世界で初めて富山県津市で作られたものです。
ただ、今現在は天然いくらよりも人工いくらの方が価格が高いため、ほとんど市場には出ていません。人工いくらは“サラダ油”と“海藻エキス”が主成分で、皮部分には「カラギーナン」や「アルギン酸ナトリウム」や「ペクチン」が使用されています。
いくらは毎日食べなければ大丈夫です
いくらを食べ過ぎると「痛風(つうふう)」という血液中の尿酸値が高い状態で、足首や足の、膝といった関節に強い痛みと高熱がでる急性の関節炎になると言われていますが、そんなことはありません。
「プリン体」は穀物、お肉、お魚、野菜などの食物に含まれる旨みの成分ですが、体内でも生成されていますので摂取のし過ぎは禁物です。
しかし魚卵のなかでもいくらの中に含まれている他の魚卵に比べて数値が低く、100g中3.7mgです。ですので大量に毎日食べる事さえしなければそんなに心配はいりません。
尿酸が増えすぎてしまうと痛風を発症してしまいます
プリン体は体内で分解されると「尿酸」になり、尿酸は体内の中に常にあるもので“作られる量と排出される量のバランスが一定でないといけない“のです。
しかし、もともと排出されにくい性質を持っていて、排出されずに尿酸が増えすぎてしまうとやがて体内で結晶化が起こり痛風を発症してしまうので注意が必要になります。
妊婦さんがいくらを食べると菌が感染する可能性があります
いくらを食べる方で最も注意が必要になるのは妊婦さんです。妊婦さんがいくらを食べてしまうと、いくらの中にある食中毒菌の「リステリア菌」が妊娠により感受性が高くなっている妊婦さんに感染してしまうことがあります。
この「リステリア菌」というものに感染した場合、初期では発熱や頭痛、嘔吐や下痢、関節の痛みといったインフルエンザとよく似た症状が現れます。
早めに気づき初期症状の段階で治療出来ればまだ良いのですが、ただの風邪だと思い込み重症になってしまうと「髄膜炎(ずいまくえん)」や「敗血症」などといった重篤な全身症状が起こります。
そうなってしまった場合の致死率非常に高く、20%~30%と言われています。もしも妊婦さんがリステリア菌に感染してしまうと、やがて胎児にも感染してしまい「流産」を起こしてしまいますので、妊婦さんがいくらを食べることは好ましくありません。
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