かゆみ止めの飲み薬一覧!【おすすめ市販薬はコレ】
<監修薬剤師 BlueP>
かゆみ止めには、飲み薬と塗り薬という選択肢があり、飲み薬には、一度の服用で全身に作用させるメリットがあります。今回はおすすめの市販薬と病院での処方薬を紹介します。
また気になる副作用についても解説していますので確認してからの服用が安心です。
かゆみの原因
皮膚のかゆみの原因にはどのようなものがあるのでしょうか?主な、かゆみの原因をピックアップしました。
蕁麻疹
蕁麻疹は全身の皮膚にブツブツした赤い腫れができる症状です。細菌やウイルス感染、アレルギー性、物理性、ストレス性、血管性等があります。
一カ月以内に治まる場合を急性蕁麻疹、それ以外を慢性蕁麻疹という分け方も出来ます。急性症状は、細菌・ウイルス、アレルギーが原因であることが多いようです。
蕁麻疹のかゆみの原因物質であるヒスタミンは、肥満細胞で作られて不活性状態で体内に存在します。何らかの刺激により過剰に活性されるとになるとアレルギー・かゆみ等を引き起こします。
本来は脳内で働き眠気を抑えたえり学習機能を高める等に必要な物質です。
ヒスタミンについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、湿疹が全身のいろいろな場所にできます。肌のバリア機能が低下し、皮脂が少なく、水分が保てず皮膚が乾燥している状態です。
乾燥と湿疹によりかゆみを起こします。掻き毟ると皮膚が剥がれ落ち、ただれてしまいます。食生活や環境による原因など、アレルギーとの関連がありそうですが、原因が完全に特定されていません。
虫刺され
虫刺されによるかゆみを毛虫性皮膚炎と呼び原因となる生物は、蚊、ダニ、ノミ、毛虫、毒蛾、シラミなどがあります。かゆみの発生には生物特有の毒素が関連します。
例えば、蚊に刺されたときは、蚊の唾液が体内に入ります。唾液に反応してヒスタミンが活性化して遊離しかゆみが発生します。
また、虫刺されからアレルギー反応を起こすと結節性痒疹に発展してしまい、かゆみや腫れの症状が1カ月から数年間症状が続きます。
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かぶれ
かぶれは、接触皮膚炎と呼ばれます。
原因となる物質の刺激や毒性により発赤やかゆみを生じる刺激性皮膚炎と、その人に特有のアレルギー物質に接触すると身体がアレルギー反応を起こしかゆみや腫れなどを発生するアレルギー性接触皮膚炎があります。
刺激性皮膚炎は触れた直後に症状が起こることが多いですが、アレルギー性皮膚炎は接触から発症までに1日~数日の期間が開くことが多いです。
また、アレルギー性の場合には触れた場所以外の部位に症状が出ることもあります。
かゆみに対するおすすめの市販薬
かゆみの原因を特定し治療することが根治につながる対処といえそうですが、いますぐこの耐え難いかゆみを何とかしたい!というときのおすすめ市販薬を紹介します。
各薬品とも長期間の連用を推奨しない傾向がありますが、これは飲み続けると効果が表れにくくなるところにも原因があるようです。
スラジンA
抗ヒスタミン作用と血管収縮作用のある成分により湿疹、アレルギー、かぶれに効果を発揮し、生薬により、からなり、蕁麻疹にも効果を表します。
ムヒAZ錠
抗ヒスタミン作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用を併せ持ち、1回1錠で12時間効果を維持します。従来製品と比べ眠気が起こり難いのも特徴です。ただし運転や機械操作時には使用しない方がよいそうです。
アレルギール錠
抗ヒスタミン作用、抗炎症作用による各種のかゆみに加え、花粉などによる鼻炎、鼻づまりにも効果を発揮します。皮膚の保湿に有用なビタミンB6も配合しています。
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抗アレルギー錠クニヒロ
抗ヒスタミン作用と抗炎症作用に加え、皮膚や粘膜を保護するビタミンB6も配合しています。
ひどいかゆみに対する処方薬
酷いかゆみに悩まされたときは、皮膚科にまずかかりましょう。ここでは、病院で処方される内服薬について解説します。
ザイザル
抗ヒスタミン薬のザイザルは、花粉症、アレルギー性鼻炎を中心に蕁麻疹、皮膚炎、湿疹痒疹(ようしん)など幅広く処方されています。
効果が高く、素早く効果を発揮しますが眠気が出やすいので使用には注意が必要です。
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アレジオン
各アレルギーに用いられる、抗ヒスタミン薬です。即効性が高く、持続時間もながいのが特徴です。口の渇きや排尿障害などの副作用が軽減されているのも特徴です。
アレグラ
花粉症薬として一般的な薬です。抗ヒスタミン薬になります。効果は控えめで眠気も少ないため飲みやすい薬といえます。
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ポララミン
代表的な抗ヒスタミン薬の一つです。古くから使われているため使用実績が多く安全性が確立されているところが安心です。
口の渇きや、眠気が起こりやすいのが難点ですが、即効性もあり、持続時間も長めです。
ステロイド
ステロイドの内服薬が処方されるケースというのは、おそらくアトピー性皮膚炎などで症状が重い時だと思います。ステロイドには塗り薬もありますが、効果・副作用ともに飲み薬の方が強力です。
副作用が強く出る恐れがある為、長期間の使用は避けたいところです。短期間でも、使用をやめた時にリバウンドが起こる可能性があるので、医師とよく相談してから使用するようにしましょう。
飲み薬の副作用
抗ヒスタミン薬の副作用
抗ヒスタミン薬には、眠気、だるさ(倦怠感)といった、脳内のヒスタミンの働きを抑えることにより起こる副作用以外には重大なものはほとんど無いとされています。
しかし、必ず全員に出るわけではありませんが、ごくまれに危険な症状を表すケースが存在するようです。
具体的には、皮膚の発疹・かゆみ、吐き気・嘔吐、排尿困難、頻尿、再生不良性貧血(青あざ、鼻血、発熱、動悸、息切れなど)、無顆粒球症(突然の高熱、さむけ、喉の痛みなど)
食欲増加による肥満化、抗コリン作用がある第一世代(上記ではポララミン)は緑内障、喘息、前立腺肥大等の症状、疑いがある方は症状が進行する可能性があります。
ほとんどの抗ヒスタミン薬の説明には、他のアレルギー薬、抗ヒスタミン薬との併用を禁止し、長期の連用を控える記述があります。あくまでかゆみを抑えている間に根本原因を解消するのが理想という事でしょうか。
ステロイドの副作用
ステロイドには強い抗炎症作用があるため効果は絶大です。副腎皮質ホルモンと同等の物質を薬品としています。副腎で作られるホルモンを外部から補う為に副腎の機能が低下する恐れがあります。
主な副作用として、副腎機能の不全、強いリバウンド、白内障、緑内障、眼球突出、倦怠感、低身長、精神障害などがあります。
これだけ強力な副作用を持っているにもかかわらず、使用が認められているのは効果が高い証拠でもあります。かゆみを抑える為に使用する場合には、弱いステロイド薬から使用しはじめます。
しかし問題は使用し続けると効果が出にくくなってきます。そのため、徐々に強い薬にしなくてはならず、かといって使用をやめると症状が酷くでてしまうという状態に陥ることがあるということです。
原因を根治出来る見込みがある、もう他に取る手段がない、といった状況下以外では選択する理由に乏しいような感じもしますが、医師がかゆみに対しステロイドを提案する場合には何か理由があると思いますので、よく説明を聞くようにしましょう。
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