ひねくれ者の心理と特徴を詳しく解説【自己診断でチェック】
<監修医師 まっちゃん>
「もしかして私ってひねくれている?」とふと疑問に思ったことがある方、いらっしゃるのではないでしょうか。とはいえ、いちいち他人に尋ねるわけにもいかないですよね。
今回はひねくれ者の心理とその特徴を詳しく解説します。自己診断でチェックできるようにセルフチェックの方法をご紹介しますので、参考にして下さい。
気になる所から確認してみよう
あなたは大丈夫?ひねくれ者度診断
ひねくれた思考の人は、なかなか自分をありのままに認められないものです。まずはどんな人が「ひねくれ者」と呼べるのか、セルフチェックのための項目をご紹介します。
✅ 負けず嫌いである
✅ 嫉妬深い方である
✅ 友達や知り合いと同じ事はしたくない
✅ イベントごとに参加できない場合は、イベントそのものが嫌になる
✅ プライドは高い方である
✅ 他人の目が気になる方である
✅ 自分の考えは曲げない
✅ 孤独である
✅ 褒められてもお世辞に感じて喜べない
✅ ヒットチャートにランクインしているものなど、多くの人に支持されるものを嫌う
✅ 他人の欠点ばかりに目がつく
✅ 知識ではなく経験を評価する
✅ 一度決めた目標に対してがむしゃらに頑張る
✅ 他人を外見で評価する
当てはまる項目が3個以下
当てはまる項目が3個以下だった人は、とても素直で相手を見た目に惑わされず評価できる人です。ひねくれ者というよりは、まっすぐな人です。
どちらかというと、相手の行動に戸惑ったり振り回されることの方が多いでしょう。
「ひねくれ者はこんな心理で行動している」と理解しておくことで、上手に付き合っていくことができるでしょう。
当てはまる項目が6個以下
当てはまる項目が6個以下の人は、ややひねくれた人です。場面に応じて「素直じゃない行動」をとりがちです。
ただし心の底からひねくれているわけではなく、相手の興味をひきたい場合や自分に自信がもてない場合にひねくれた行動をとってしまいます。
当てはまる項目が10個以下
当てはまる項目が10個以下だった人は、反抗的な態度が目立つ人です。自分のプライドに邪魔をされて、なかなか他人と打ち解けて話すことができません。
より良い人間関係を築くためにも、ひねくれ者の心理について理解し、自分の行動を振り返った方が良いでしょう。
当てはまる項目が11個以上
当てはまる項目が11個以上あったという人は、かなりのひねくれ者です。他人から褒められても「なにか下心があるのではないか」と裏について勘ぐってしまいます。
疑心暗鬼のまま生活するのは大変です。また、周囲の人間を傷つけてしまっているかもしれません。
ひねくれ者の7つの特徴
あなたのひねくれ者度診断はいかがでしたか。いったいひねくれ者にはどんな特徴があるのか解説していきます。
自虐的である
ひねくれ者は「どうせ私なんて」「結局私なんか」と自分自身に自信がなく、それを覆い隠すために他人に対してひねくれた態度を取ってしまう、という人が少なからずいます。
相手の言葉をありのままに受け取ることができず、たとえ相手から褒められても素直にほめ言葉を受け容れることができません。
他人の不幸を望むことが多い
自分にはないものを手にした他人に対して嫉妬心を抱きます。
たとえば自分が参加できなかったイベントに出かける人を見かければ「事故に巻き込まれればいいのに」などと、とっさに不幸を願ってしまいます。
また不参加になってしまったイベントに対して「天候のせいで中止になればいいのに」と考えたりします。
友達付き合いが苦手あるいは下手
他人を常に見下すせいで、自分も逆に見下されているのではないかと疑心暗鬼を生じ、なかなか人間関係を築けないと友達ができません。
本音をもらすこともできず、精神的には摩耗していってしまいます。
相手の期待を裏切る
相手に何か手助けしてもらっても、感謝を伝えるどころか「本当は一人で十分だったのにな」というように、相手が望む言葉や態度とは正反対の言動をとってしまいます。
程度はさまざまですが、ひねくれ者の中でも「期待を裏切られてガッカリした相手の表情を見て爽快感を覚える」という人もいます。
このようなひねくれ者は周囲の人間に嫌われたり避けられたりして孤独に過ごすことが多いです。
過剰に他人を攻撃する
インターネット上での誹謗中傷が過熱することを「炎上」といいますが、ひねくれ者は匿名性で相手を攻撃できるネット上で過剰に他人を中傷する書き込みに熱中することがあります。
それにより日頃のストレスを発散し、人によっては見知らぬ誰かを傷つけることにカタルシスを感じます。
多くの場合、職場や家庭での不満を抱えている人がネット上での誹謗中傷に荷担する傾向があります。
プライドが高い
ひねくれ者はプライドが高いために、他人の意見に耳を傾けたり自分の意志を曲げたりすることはまれです。
多くの人が楽しむイベントや人気の商品が嫌い
クリスマスやヴァレンタインなど、日本には数多くの行事があります。
ひねくれ者は「宗教は信じていない」「本来の趣旨から外れている」など様々な理由を挙げ、周囲の人間がイベントを楽しむことに否定的な態度を取ります。
ひねくれ者の一番の特徴はプライドの高さ
ひねくれ者の特徴についていくつかご紹介しましたが、中でも最も特徴的なのが「プライドの高さ」です。
一般的に女性よりも男性の方がプライドが高いと言われていますが、ひねくれ者の場合は性差をこえてプライドの高い人が多いようです。
ひねくれ者はプライドが高いために、たとえ自分が間違ってしまったとしても非を認めず、反対に周囲の人間が間違っていると感じると徹底的にその間違いを攻撃する事があります。
よくいえば正義感が強くプロ意識も高いといえますが、固定観念に捕らわれすぎて融通が利かなかったり、こだわりのあまり他人と衝突しがちです。
また認知そのものが間違っていても、その現実を受け容れられない場合もあります。
またプライドが高いために負けず嫌いであったり、笑い者になっていないか神経質になります。
プライドが高いあまり相手の言葉を素直に受け容れられず、たとえ褒め言葉をもらっても自虐的な返答になりがちです。
職場や友人関係でも、褒めたのに「どうせ本気じゃないでしょうね」というような返答を受けたら、褒めた相手も気分を害しますよね。
自然と「あの人は周囲を見下している」というように、低い評価をうけることも多々あります。
ひねくれ者はどんな心理が働いているのか
そもそもひねくれ者はなぜ相手の言動を素直に受け容れられないのでしょうか。その心理についてくわしく解説します。
自己肯定感が低い、あるいは高い
実はひねくれ者の心理には大きく分けてふたつの正反対の性質によるパターンがあります。それが「自己肯定感が低いからひねくれ者」という場合と、「自己肯定感が高すぎるからひねくれ者」という場合です。
まず自己肯定感が低すぎる人ですが、コンプレックスや過去の経験から生じるトラウマによって自分を肯定できず、褒め言葉などを素直に受け容れることができなくなっています。
コンプレックスによって「自分は他人より劣っている」という思いがあるからこそ、「あの人が褒めてきたけど、絶対にお世辞だ」と考えて疑心暗鬼を生じるのです。
逆に自己肯定感が高すぎる場合は、自分の事を「他人とは違う別格、特別な存在」と考えます。
そのため相手の言葉をそのままに受け取らず、「他人の言葉の裏側まで考えられる自分はやはり特別な存在なのだ」という誤った認知に陥ってしまいます。
嫉妬心
コンプレックスが強い人の場合、自分以外の人間のもつ長所や持ち物、手に入れた環境などに対して「ねたみ」を感じやすいです。
「自分が望んでも得られなかったものを他人がもっている」という状況に納得がいかないのです。
他人とは接点のない見ず知らずの人間はもちろん、友人や親戚、兄弟姉妹までも含みます。親しい人の幸福でさえ「不幸になれば良いのに」と思ってしまうのは、ひねくれ者の心理の大きな特徴の1つです。
他人とは違う自分が好き
ひねくれ者は「その他大勢と同じような思考や行動をとる自分」に価値を見出しません。
組織の歯車になることを嫌い、常に他人とは違う行動を取ろうとします。「全体を俯瞰する自分が好き」なあまり、目の前の人の反応を無視する傾向もあります。
またイベントごとなど、多くの人が楽しむものにあえて背を向けることで「他人とは違う自分」を演出するのです。そのため言動が天邪鬼になりがちです。
常に注目を浴びたい
ひねくれ者は常に自分が主役でありたいと考えます。他人に対して優位に立とうとするあまり、相手の期待を裏切ったり裏腹な態度を取って注目を引きます。
そのためひねくれ者は「はぶられた」「はぶられる」と感じると攻撃的になります。
なぜひねくれ者になってしまったのか?原因を探ってみる
ひねくれ者の心理について解説しましたが、なぜそのような心理に陥ってしまうのか、その原因についても解説します。
愛情不足
人間の性格の根幹は、幼少期の経験に多くが左右されます。親から十分な愛情を得られなかった人は、自分に注目を集めようと成長すると共に様々な方法を模索するようになります。
すると親との関係がうまくいっていなかった人ほど、表現方法が分からずにひねくれた言動をとるようになるのです。
親からの十分な愛情を受けていないと自分でも愛情をどう表現していいか学べない上、酷い場合は喜怒哀楽の表現もうまくいきません。
また親との関係だけではなく、親戚づきあいや兄弟姉妹との関わり方などの家庭環境も大きく人格形成に影響を与えます。
兄弟の中で自分一人だけにないがしろにされていると感じたり、常に出来が良い人と比較され続けると自己肯定感が低い人間に育ってしまいます。
人間関係につまづいた経験がある
親からの愛情は十分に受けていたのに、ひねくれ者になってしまう場合もあります。それは人間関係で嫌な経験をした場合です。
信じていた人の裏切り、親しい人間からのイジメ、相手の言葉を信じていたら金銭トラブルに巻き込まれたなど、「素直に相手の言動を受け容れたら痛い目に遭った」という経験がある人はひねくれ者に変わってしまう場合があります。
ネガティブな思考や相手の言動を斜めから見ることで自分が傷つかないように身を守っている状態といえます。
自分自身に余裕がない
ひねくれ者は自分以外の人間の成功や幸運を受け止めれない、あるいは否定的であることが多いです。これは多くの場合、「自分に余裕がないから」です。
たとえば一生懸命就職活動をしている最中に友達の結婚報告を受けても素直におめでとうが言えないように、自分自身の余裕がないために相手に対する思い遣りもなくなってしまうのです。
ワーキングプアということばがありますが、金銭的な余裕がない場合は特に周囲に対してひねくれた感情を抱いてしまいます。
お金に限らず、自分の頑張りに対して成果が得られない状況下にいると、ひねくれた思考に陥りやすくなります。
自分の意見がなかなか通らない
自己判断で動いたら他人に批判されたり、自分の意見がなかなか通らないという経験が続くと自分自身に対して自虐的になり、ひねくれた言動をとるようになります。
自分の発言がなかなか通らなかったり、なんとなく自分が場の雰囲気に馴染まないと感じると強い疎外感とともに自分自身を否定された心理に陥ってしまうためです。
集団生活や学校、職場などで軽視された軽視された経験のある人ほどひねくれがちになります。
ひねくれ者の性格を直したい!
ひねくれ者だと周囲の人間とうまく人間関係を築けないなど、困ったことがいくつも出てきます。
気にしすぎは良くありませんが、かといって放置できる問題でもありません。そこでひねくれ者の性格を直す方法について解説します。
素直な気持ちを取り戻す
ひねくれ者にとって、「素直になる」ということは意識してもなかなか達成できません。まずは「感謝の言葉を相手にはっきりと伝える」「相手からの褒め言葉を受け容れる」事から始めましょう。
あなたの性格や頑張りを認めて褒めてくれた人も、ひねくれ者から「どうせ普段は頑張っていませんよ」と否定的に返されたり皮肉を言われればムッとしてしまい、ますますあなたの立ち位置は変わりません。
まずは感謝の気持ちを素直に言えるようにしましょう。感謝の気持ちをきちんと言葉にできれば、あなたの周囲の環境も変わってきますよ。
他人をうらやむのをやめる
他人の環境やもちものを「うらやましい」と思えば思うほど、相手に対して焦りや否定的な感情を抱いてしまうでしょう。
「自分は自分、他人は他人」と割り切ることができれば、嫌悪感や嫉妬心を抱かずに済みます。
性格はなかなか変えられませんが、他人を変えるよりも自分を変えることの方がはるかにラクで簡単です。
自分が傷つくことを先回りして不安がらない
ひねくれ者は過去に自分が傷ついた経験から、「もう二度と傷つきたくない」と考え現実に対して否定的な言動をとってしまいます。
確かに傷つくことは怖い上に辛いですが、一歩踏み出さなくては現実は変わりません。傷つかないように周囲を否定してばかりでは、いつまで経っても周囲の理解は得られず悩みも解決されません。
「失敗したらまた再チャレンジできる」と自分に言い聞かせ、まずは行動してみましょう。
自分自身を好きになる
ひねくれ者であることを自覚している人の中には、「そんな自分を変えたい」「周囲の人間に不快な思いばかりさせている自分は駄目な人間だ」と密かに思い悩んでいる人もいるでしょう。
しかし自分自身の肯定感が低いことで逆にひねくれた思考に陥ってしまっていませんか。焦りは禁物です。
まずは自分に自信を持ち、大好きな自分が些細なことでつまづき傷つくことがないという安心感を育てましょう。
自分を信じる気持ちがあれば、他人に否定されたり反省や改善を促されても素直に受け容れることができるようになります。
なぜならば「大切で大好きな私」はその程度の改善では否定されない上に、もっと魅力的になれるからです。
ひねくれ者の心理と特徴をくわしく解説しました。
ひねくれ者は素直に相手の言動を受け取れなかったり相手をけなす、イベントに参加しないなど、周囲との人間関係に軋轢が生じます。
ひねくれ者の心理には家族構成や人生の障害や恋愛の失敗経験など、さまざまな要因が絡まっています。
なかなか素直にはなれないですが、周囲の人間とのより良い関係を築くとまた違った世界が開けてきます。まずは身近な人に「ありがとう」を伝えることから始めましょう。
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