エチゾラム錠0.5mgの8つの副作用【この効果がスゴい!】
<監修薬剤師 cinnamon>
エチゾラムは、チエノジアゼピン系抗不安剤です。先発品デパスのジェネリックです。
先発品のデパスには、いくつかの種類のジェネリックがありましたが、現在は成分名のエチゾラムという名前で統一されています。
今回は、エチゾラム錠0.5mgの8つの副作用について、見ていきましょう。また、効果についても検証していきたいと思います。
エチゾラム錠0.5mgの効果
神経の興奮を抑える
エチゾラムは、不安や緊張、焦りや抑うつなどの精神症状を改善する抗不安剤です。視床下部や大脳辺縁系のベンゾジアゼピン受容体に作用し、神経の過度な興奮を抑える物質の働きを高めてくれます。
精神をリラックスさせる効果があるので、神経症、うつ病、心身症、統合失調症などの方に処方されます。
また、睡眠障害の方にも処方される薬です。不安や緊張をやわらげ高ぶった神経を鎮めるので、寝つきを良くするという作用があります。
即効性がある
抗不安剤の中では即効性のある強力な薬です。飲んですぐに効果があらわれるのが特徴ですが、効き目の持続時間は約6時間なので、抗不安剤の中では短い方です。
また、効き目が強いため、効果が切れることがはっきりとわかることも特徴です。
筋肉の緊張・痙攣を抑える
筋肉をほぐす作用があるため、頸椎症、腰痛症、筋収縮性頭痛などの症状でも処方されることがあります。抗不安剤ではありますが筋弛緩作用も強いので、整形外科など他の領域でも処方されています。
デパス錠についてはこちらを見て参考にして下さい。
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エチゾラム錠0.5mgの副作用
眠気
眠気、ふらつき、倦怠感、脱力感などが起こることがあります。睡眠導入剤として処方される薬でもあるので、眠気については効能と副作用が表裏一体になっているともいえるでしょう。
ですので、日中に服用する場合は注意が必要です。強い眠気がある場合は、車の運転や危険な作業はしないようにしてください。
過敏症状
紅斑、発疹、蕁麻疹、かゆみなどの過敏症状があらわれることがあります。このような症状があらわれたら使用を中止してください。
依存性
エチゾラムは強力な効果のある薬なので、依存性も強い薬と言えます。
効果の強い薬は、効いている、という実感を得られやすいのですが、逆に効果の切れ際もはっきりと感じられるため、それまで抑えられていた症状がまたあらわれてくるので不安になってしまい、また薬に頼ることになる、という悪循環に陥ってしまいます。
また、長期間の服用で薬に対する耐性が出来てしまいます。薬に慣れてしまうと効果が弱くなったように感じることがありますが、自己判断で量を増やしたりしないようにしてください。1日の量は3mgまでとされています。
離脱症状
長期間に渡り服用していると、薬をやめる際に離脱症状が起こります。常に薬が効いている状態に慣れてしまっているので、急に薬を断つと精神や身体に様々な不調があらわれてしまうのです。
イライラや気分が滅入るなどの症状のほか、頭痛や肩こりなどの身体症状、吐き気や発汗などの自律神経症状、幻覚や妄想、聴覚異常、せん妄などが起こることがあります。
せん妄についてはこちらを見て参考にして下さい。
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悪性症候群
発熱、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗、白血球の増加、血清CK値の上昇などの症状があらわれたら使用を中止し、医師の診察を受けてください。
体冷却、水分補給などの処置が必要となります。また、腎機能が低下することもあります。
呼吸障害
呼吸抑制が起きることがあります。また、呼吸機能の低下している方がエチゾラムを投与されると、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあります。
呼吸不全、意識障害、頭痛、発汗などの症状があらわれたら気道を確保し換気を行ってください。
横紋筋融解症
筋肉痛、脱力感、血清CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇などの症状があらわれたら使用を中止して、医師の診察を受けてください。
間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常などが起きたら使用を中止し、胸部X線検査及び、副腎皮質ホルモン剤の投与などが必要になります。
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生活上の注意
注意力などの低下
眠気、注意力・集中力や反射運動能力の低下などが起こることがあります。車の運転や、危険な機械の操作などはしないようにしてください。また、エチゾラムを服用したらアルコールは避けてください。
禁忌
急性狭隅角緑内障、重症筋無力症の方には、エチゾラムは禁忌薬となりますので、服用しないでください。
また、脳の器質的障害、心機能障害、肝機能障害、腎機能障害、呼吸障害、妊娠中や高齢の方、体力的に衰弱している方も注意が必要になります。
腎機能の低下についてはこちらを見て参考にして下さい。
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最後に
抗不安剤として、即効性もあり高い効果を発揮するエチゾラムですが、副作用には十分注意が必要になります。用法、用量を守って処方された通りに正しく服用してください。
エチゾラムに依存してしまいやめることが難しくなった場合は、かかりつけ医と相談しながら薬の量を減らしていくと良いでしょう。
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