オルニチンで便秘解消って本当?【腹痛や下痢など副作用も心配】
<監修薬剤師 藤沢 淳司>
サプリメントでもよく聞くオルニチンは一体どんなものでしょうか?
一般的に効くような効果もありますが、沢山の効果を持った物質です。
ただ摂取しているだけでは気付かない副作用についても説明していきます。聞いた事がある方も改めて効果を知っておくとこれからの生活に役立つこと間違いなしです!
気になる所から確認してみよう
オルニチンとは
まず初めに、オルニチンという物質について知っておきましょう。
オルニチンは体内で巡る遊離アミノ酸の一種です。
オルニチンを摂取すると腸で吸収された後、肝臓の働きを助けてくれて疲労回復する事が出来ます。肝臓の働きについては後ほど詳しく説明していきます。
オルニチンが便秘にも効くって本当?嬉しい3つの効果
次に、オルニチンがもたらす効果について説明していきます。
二日酔い
一番の効果としてよく知られているのは二日酔いへの効果です。
オルニチンは血液の中に含まれて全身を巡っていますが、臓器の中でも肝臓の機能を助けてくれます。
アルコールを代謝して体にアルコール分を残さないような働きに一役かっています!
疲労を回復
二日酔いと同じような働きではありますが、体にたまった毒素を解毒する働きが良くなると、疲労回復が早くなります。
体の中でアンモニアという物質が増えることで、細胞に栄養が行き届かなくなり、肝臓の機能が衰えて結果として疲労が蓄積されます。
アンモニアは食べたものの分解や消化で発生するため解毒の働きはとても大切です。
新陳代謝
オルニチンには新陳代謝をアップさせる働きがあります。新陳代謝が良くなることで女性には欠かせないデトックス作用もあるのでむくみ解消にも役立ちます。
他にも、ニキビや乾燥といった肌トラブルの予防や腸内環境の改善による便秘解消も期待されます。
肝臓はどんな働きをしているのか
これまでの話でも肝臓はオルニチンがあることでとても働きがスムーズになることが分かっていただけたと思います。
ここではオルニチンを摂取することで一番助かっている肝臓がどのような働きをしているのかを知りましょう!肝臓の働きは主に以下の3つがあります。
✅ 代謝
消化された食べ物から糖質やたんぱく質、脂質を腸で吸収します。
しかし、腸で吸収されたものがそのまま各臓器や細胞へと送られるわけではなく、栄養素として使える形へと変えます。
✅ 解毒
二日酔いのところで説明したようにアルコール分の分解だけでなく、薬や老廃物などの有害な物質を分解し、体に害が起きない物質へと変えていきます。
たとえば、運動をすることで筋肉がぶどう糖を使い、乳酸という物質が出来ます。乳酸は肝臓によってグリコーゲンというエネルギー源にリサイクルしています。
✅ 胆汁の生成と分泌
胆汁とは老廃物を流すだけでなく、脂肪分の消化と吸収を助ける消化液です。
胆汁は1日に800mL程度作られています。胆汁は腸に分泌されますが、一部が肝臓へと戻り、残りは最終的に便として体外に排出されます。
また、コレステロールは肝臓の動きによって脂質から作られます。健常な肝臓では食事で吸収されるコレステロール量に合わせて作る量を調節しています。
コレステロールは細胞の膜を作る働きやホルモンにも欠かすことの出来ない物質です。
肝臓はとても大事な役割を果たしてくれています。肝臓に病気がある場合は他の臓器と違って自覚症状が起こりにくいため、注意しつつも健康を維持していかなければいけません。
オルニチンの代名詞シジミとは
オルニチンを多く含んでいる食べ物は、シジミです。シジミとは、淡水汽水域にいて、砂泥に生息している小型の二枚貝のことです。1年かけて5mm程度成長し、10年以上生きています。
オルニチンの効果でも説明したように疲労回復や二日酔い、新陳代謝などの効果が得られます。
また、シジミにはオルニチンの他に、タウリンやビタミンB群、鉄分、カルシウム、亜鉛も含まれています。これらの成分についても詳しく説明していきます。
✅ タウリン
血液中に含まれるコレステロール値を下げます。魚介類に多く含まれます。
✅ ビタミンB群
血液が作られる働きを助けて貧血を防ぐはたらきがある。
✅ 鉄分
貧血を防ぐ働きがある。
✅ カルシウム
骨や歯の主な成分。女性は妊娠、出産でカルシウムが減り、閉経後に骨粗鬆症になりやすい。
✅ 亜鉛
新陳代謝に欠かせない成分をつくる。味覚や皮膚、髪の毛などに欠かせない。
このようにシジミには体にいい成分をたくさん含みます。効果的な摂取方法としては、味噌汁などに用いスープを全部飲むことです。
シジミの旨味成分は汁に溶け出てしまう為、実だけなく汁も飲むようにしましょう。
シジミには土用シジミ、寒シジミなどの種類がありますが、料理としては味噌汁以外にも佃煮などもいいですね!
シジミ以外にもこんな食品に含まれている
出来ればサプリメントでなく、食品によって摂取できた方が良いですが、どのような食品に含まれているのでしょうか。
オルニチンが多く含まれている食品はシジミの他に以下のような物があります。
✅ キハダマグロ
✅ チーズ ✅ ひらめ ✅ えのきだけ ✅ ぶなしめじ ✅ パン ✅ エリンギ ✅ まいたけ ✅ 枝豆 |
一番はシジミで100gあたり10〜15mgです。次にキハダマグロが2~7mgです。やはりシジミを食べることが一番ではありますが、過剰摂取には気を付けなければいけません。
過剰摂取は下痢や腹痛など副作用に要注意
オルニチンは体の中に含まれる成分ですので、食べ物から摂取することで害はありませんし、通常摂取量では副作用が起こることはありません。
しかし、サプリメントを摂取する場合はオルニチンの成分が濃縮されているために、過剰摂取となる可能性があります。オルニチンの摂取量は1日400mg~1g程度で適度に摂取しましょう。
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