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カコージンは点滴静脈投与が鉄則【作用副作用を詳しく解説】

<監修薬剤師 サリー>

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今回はカコージンという医薬品について少し解説していきたいと思います。この薬剤は主に急性期の病院で利用される薬剤となっています。

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カコージンは点滴で使うお薬です

 

薬剤名でカコージン注と言われるお薬についてまずは解説していきたいと思います。

 

この医薬品は一般名でドパミン塩酸塩と言われ心臓が原因となる心原性ショックや出血が原因となる出血性ショックなどの急性循環不全と言われる症状の際に利用されます。

 

投与方法としては内服や外用ではなく点滴静脈投与がメインとなってきます。

 

また、その他にも排尿がなく無尿や欠尿であり利尿剤を使っても改善が見られない状態であったり、脈拍数が増加した状態であったり、他の強心剤や昇圧剤などでは十分な効果が得られない状態の場合にも利用されることがあります。

 

使う量によって、その作用は変化してきます。少ない量ですと腎動脈拡張作用が主となり、心臓収縮力はあまりみられません。

 

ただし、多い量になりますと心臓収縮力の増加および末梢血管の収縮が見られ、腎臓の血流量の低下が見受けられます。

 

つまりは、よく血液が集まりやすい、つまりは血量が多い臓器とされている心臓や腎臓周囲の血液の流れなどをうまくコントロールすることによってその作用を発揮している部分もあります。

 

この様に、どちらかというと比較的大きな急性期の病院で使用されるケースが多い薬剤となっており、専門医によって処方された薬剤は薬剤師や看護師のもとで投与速度などを厳密に管理され使用される必要があります。

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カコージンの作用は主に2つ

 

カコージンつまりはドパミンにはいくつかの作用が知られています。いくつか簡単に紹介していきたいと思います。

 

そこには主に、血液などの増減を起こすことによってうまく作用を発揮していることが多いとされています。

 

心収縮力増強作用

まずは、心臓への影響について解説していきたいと思います。カコージンにはβ作用というものがあります。

 

心臓周囲にこのβ作用が働くことにより心臓の収縮力を増加させ、それによって、心臓周囲の血流量をコントロールする作用をもっているのです。

 

腎血流量増加作用・腸間膜血流量増加作用

次に、末梢の血管への影響について少し解説をしていきます。末梢の血管にはα作用というものが関連してきます。

 

その作用により、腎臓周囲の血管であったり腸間膜周囲の血管を拡張させます。そうすることによって血圧上昇を促します。

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こんな時にカコージンは点滴投与で効果発揮

 

カコージンが主に投与される病態について二通り紹介したいと思います。

 

それは出血性のショック状態である出血性ショックと言われる病態、もう一つは心臓が原因である心原性のショック状態である心原性ショックと言われる病態です。

 

どちらも急性循環不全と言われる状態です。

 

出血性ショック

出血が非常に多い場合には輸液を補充することが大前提となります。基本的にはカコージンなどの血管収縮作用のある薬剤を使用することとなっています。

 

しかし場合によっては、必ずしも使用することが正しいとは限りません。

 

心原性ショック

まず心原性ショックについて簡単に説明したいと思います。出血性ショックと同様に名前からも推測できるように、心臓が原因となって起こるものです。

 

最も多い原因としては急性心筋梗塞です。

 

心筋梗塞の範囲が広い場合、心室中隔に穿孔ができた場合、心筋が壊死して急性に僧帽弁閉鎖不全を生じた場合、心臓破裂の場合などでも、ショックに至ります。

 

また、軽い不整脈ならばさほど問題はないのですが、少し重症な不整脈の場合にもショックの原因となります。

 

そんな心原性ショックの治療に利用されるのが、輸液であったり、昇圧剤であったりします。カコージンは昇圧剤となり、血圧が低下している状態を改善する作用があります。

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カコージンの使用には注意が必要

 

投与に際して何点か注意することを紹介していきたいと思います。

 

新生児・乳幼児、老人等の重篤な心疾患患者に使用する場合 には水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与します。

 

つまりは新生児や乳児、幼児もしくは高齢者への使用も可能ではあるのですが、十分に注意が必要であるということです。

 

また、妊婦さんや授乳中の人は使うメリットの方が大きい場合に利用することとなっています。

 

基本的には様々な薬剤は新生児や妊婦、授乳中の母親や高齢者への投与はとても難しいものであるとされています。もちろんこの薬剤も例外ではありません。

 

その他にも以下の様な症状がある病気の方に投与する場合には、その症状や病気が悪化する可能性もありますので投与に際しては十分に注意する必要があります。

 

例えば、アルコール中毒や心室細動、凍傷、糖尿病や動脈硬化症や褐色細胞腫などの疾患です。

 

ちなみに糖尿病に注意が必要となる理由はブドウ糖をカコージンが含有しているからです。

 

それ以外の病状における具体的な内容は今回省略させていただきますが、この様な症状や病気のある方には十分な注意を払いながら投与することが先決となります。

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カコージンは飲み合わせにも要注意

 

今回は他の薬剤との飲み合わせについて少し紹介させていただきます。

飲み合わせに問題がある薬剤の大まかな分類についてまずは紹介させていただこうと思います。

 

① まず1つ目の薬剤はその薬剤がドパミン受容体を遮断することによりカコージンよる腎動脈血流増加作用が軽減する可能性があるというものです。

 

これにはプロクロルペラジンやドロペリドール、フェノチアジン誘導体、ブチロフェノン誘導体などが知られています。

 

② 次に代謝が阻害されカコージンの作用が増強もしくは延長する可能性があるというものです。

それにはモノアミン酸化酵素阻害剤が主に当てはまります。

 

③ 最後は麻酔剤との併用になります。それによりカコージンの感受性が高まり心室細動等の不整脈を誘発させる可能性があります。

 

主にハロゲン化炭化水素系麻酔剤やハロタンといった薬剤になります。

 

大きく3項目に分けて紹介させていただきましたが、これらの薬剤と併用することによって、副作用の増強など様々な負の要因が起きてきますので細心の注意が必要となります。

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カコージンの4つの副作用

 

今回はカコージンという薬剤の代表的な副作用を4つ紹介したいと思います。

ただし、ここで紹介しているもの以外にもたくさんありますので注意してください。

 

麻痺性イレウス

この疾患はカコージンの添付文書の中でも重大な副作用の項目に記載があります。

イレウスとは基本的に閉塞つまりはつまってしまうという状態になります。

 

非常に危険な状態の1つと言えます。そのため、腹痛や膨満感がある場合には十分に注意が必要です。

 

消化器障害

消化改善薬にドンペリドンやメトクロクラミドというものがあります。

これらのお薬はドパミンの機能を抑制することにより、消化管の動きを改善して、その機能を発揮します。

 

つまりはドパミンの体内での作用を抑えることで、消化作用を改善するのです。

では、逆転の発想で考えてみましょう。今回の薬剤はドパミンそのものなのです。

 

つまりは消化器系の運動を抑制しようと働きかけるのです。そして、その影響により吐き気や嘔吐と言った副作用症状が起きることがあります

 

不整脈

この薬剤はそもそも心臓に影響を与える薬剤となっています。

心臓の脈拍数をコントロールするために、その影響で徐脈や頻脈と言った不整脈をきたす場合があります。

 

基本的には頻脈を引き起こすとされているので、頻脈性不整脈又は心室細動を持ってらっしゃる方にとっては使用する際に注意が必要となります。

 

そのため、カコージンを使用して動悸がすごいなどの訴えがある場合には即座に投与を終了する必要があります。

 

抹消の虚血

末梢の組織つまりは手足の血流の悪化(抹消虚血)が起こりうることがあります。

そのために手足に冷感を感じたり、状態としては静脈炎を生じたりすることがあります。

 

さらにひどい場合には潰瘍を起こしたり、壊死を起こしたりするため、さらに注意が必要となります。

 

まとめ

しるし   

今回はカコージン注についてお話をさせていただきました。少しでも皆様のお役にたてればと思います。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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