クエン酸の効果・効能が凄い!【多く含まれる食品も徹底解説】
<監修医師 WASHIO>
今日のテーマは、クエン酸について。
クエン酸という名前はよく聞きますが、どういったものか、皆さんご存知ですか?実はクエン酸は、健康や美肌効果から掃除まで、とても幅広く活躍してくれるのです。
今日は、クエン酸の効果や効能から、どのような食品に含まれるのかまで、詳しく解説していきたいと思います。
気になる所から確認してみよう
そもそもクエン酸って何?
クエン酸は「酸っぱい」という味を作り出す物質。レモンなどの柑橘類や梅干しなどを食べた時に「酸っぱい!」となるのは、クエン酸の酸味成分によるものです。
クエン酸には、食品に含まれている天然のクエン酸のほかにも、デンプンなどを発酵させて作り出す人工のクエン酸もあります。簡単に作り出すことができ、安価で安全性も高いため、粉末状やサプリメントとして薬局などでもよく見かけますよね。
また、食品添加物として使われることも多く、お菓子やジュースの酸味剤や香料、酸化防止剤、豆腐を作る時の凝固剤など、様々な用途があることも特徴です。
クエン酸のすごい効果・効能
疲労回復
クエン酸の代表的な効果といえば疲労回復。
まず、クエン酸特有の作用に「クエン酸回路」というものがあります。クエン酸回路は細胞内のミトコンドリアにあり、摂り入れた栄養素をエネルギーに変換して生命維持をする、重要な役割を担っています。
疲労の原因の一つは、このクエン酸回路がしっかり働いていないこと。クエン酸を摂取することで、クエン酸回路の働きを正常にして疲れを取ります。
また、運動をすると溜まる「乳酸」も疲労物質として有名ですね。
乳酸は、筋肉に溜まることで働きを制限し、疲れの原因となってしまいます。クエン酸には、乳酸の分解を助ける効果があるので、疲労回復を早めてくれる効果が期待できます。
食欲増進
酸っぱいものを食べると唾液が出てきますよね。それは胃でも同じこと。酸っぱいものを食べると胃液の分泌が増え、胃の働きを活発にしてくれます。
その効果により夏バテ予防にも最適。食欲がないようなら、梅干しを一つ口に入れると良いですね。
血液サラサラ
血液が酸性に傾くと、ドロドロになって血流を悪くしてしまいます。
ドロドロの血液は動脈硬化の原因となり、高血圧や心筋梗塞、脳卒中などの命に関わる病気を招いてしまうことも。
クエン酸は、胃で「クエン酸ソーダ」という血液をサラサラにしてくれる物質に変換され、腸から血管内へと吸収されます。血流が良くなることで、肩こりや冷え症、むくみ改善などの効果も期待できますね。
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キレート作用
これも、クエン酸特有の作用。
キレートレモンという飲み物があるので、名前を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。キレート作用とは、ミネラルを吸収しやすくする作用。
カルシウムや鉄などは体内で吸収されにくい性質を持っていますが、クエン酸の酸性がカルシウムなどを溶かすことによって、吸収がスムーズに行われるようになります。
骨粗しょう症や貧血予防にも良いですね。
美肌効果
クエン酸の血流改善効果やキレート効果により、肌の新陳代謝を活発にする作用が期待できます。
また、内側からだけでなく、外側からもクエン酸の美肌効果は得られます。クエン酸水を使うことで、ピーリング効果といって、古い角質を剥がしてくれる作用も期待できます。
ただし、クエン酸は酸性。肌の弱い人は重曹を混ぜて、弱アルカリ性にすると良いでしょう。
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病気予防
クエン酸には、ほかにも様々な病気の予防効果があります。
まずは尿酸値を下げてくれる効果。尿酸とは、尿と一緒に排出することが出来なかった老廃物のことで、尿酸値が上がると「痛風」を発症しやすくなってしまいます。
また、尿中のカルシウムが結晶化することも防ぐため、「尿路結石」の予防にも効果的。
肝機能の改善にも一役買ってくれるため「肝臓病」にも良いですし、キレート作用により「ガン予防」にも効果があるとされています。
クエン酸はこんな用途も効果的
掃除
キッチンや浴室、トイレなどの水回りの掃除に適しています。
水回りの汚れで気になるのは水垢ですよね。水垢はアルカリ性。酸性物質であるクエン酸には中和作用のほか、カルシウムなどを溶かす作用もあるため、ツルツル・ピカピカになります。
他にも、炊飯器の匂い消しや、電気ポットの汚れ、アルミ鍋の黒ずみ、ペットのトイレの消臭など、幅広く効果を発揮してくれます。
ただし、クエン酸と「混ぜるな注意」と書かれている塩素系洗剤などを一緒に使うと、有毒ガスが発生してしまうため注意しましょう。
入浴剤
クエン酸の疲労回復効果やピーリング効果を、上手く利用したいですよね。
浴槽に30~80gのクエン酸を入れてかき混ぜるだけ。敏感肌の人は、肌に刺激がないように少量から始めましょう。重曹を少し多めに混ぜれば、炭酸入浴剤にもなり、お湯がまろやかになるので是非お試しください。
抗菌・消臭効果を活かそう
クエン酸には、抗菌作用や消臭効果もあります。様々な利用法がある「クエン酸水」を作って常備しておくと、何かと便利だと思います。
例えば、クエン酸水でうがいをすれば風邪予防になりますし、足にスプレーすれば足の匂い対策や水虫予防にも。ガーゼに浸して患部に貼れば、肉芽の治療効果も期待できます。
クエン酸は、1kg500円ほどと安価で、天然成分のため、小さなお子さんのいる家庭でも安心して使えますね。
クエン酸はこんな食品に多く含まれている!
食べ物・飲み物
基本的には「酸っぱい!」と感じるような酸味のある食品に多く含まれています。
食べ物で言うと、レモンやグレープフルーツ、ミカンなどの柑橘系の果物。また、イチゴやパイナップル、キウイなどにも多く含まれています。
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梅干しやお酢などは普段の食事の取り入れやすいですね。お酢は本来、酢酸という成分が含まれているのですが、それが体内に入ることでクエン酸へと変換されます。
飲み物なら、ハイビスカスティーやローズヒップティーなど。アセロラドリンクを始め、コンビニやスーパーではクエン酸効果をうたったドリンク剤も多数売られていますよね。
クエン酸は水に溶けやすく、熱にも強いため調理にも向いています。
クエン酸の摂り方
クエン酸の摂取目安量は2~5gとなっています。普通の人なら2g、スポーツをする人などは5gほどを摂ると良いでしょう。ただし、クエン酸は体内に入って数時間で排出されてしまうため、一度に全量ではなく、3~4回に分けるようにしましょう。
クエン酸は、ビタミンB群と一緒に摂ることがオススメ。疲労回復効果が高まります。同じく相乗効果が得られるのはビタミンC。美肌効果が高まります。
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クエン酸の活用術
クエン酸には、食品に対して以下のような効果もあります。
✅ 大根おろし:辛みを和らげる。
✅ ゴボウやレンコン:アクを抜いて変色を防ぐ。
✅ 里芋や山芋:ぬめりやえぐみを取る。
✅ 漬物を作る時:野菜の色味を良くする。
✅ 味噌を作る時:カビの発生を防いでくれる。
手っ取り早くクエン酸を取るなら、やはり「クエン酸水」を飲むことですね。
クエン酸水のレシピは、とっても簡単。水(精製水などが良い)250mlに、クエン酸を小さじ1/2(2g)を加えるだけ。これに重曹を小さじ1/2加えれば炭酸水にもなりますし、梅やシソで味付けをすると飲みやすくなりますね。
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