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スティーブンス・ジョンソン症候群の3つの原因【初期症状はコレ】

<監修医師 春田 萌>
落ち込む

スティーブンス・ジョンソン症候群とは聞きなれない言葉かもしれませんが、身近なものからごく自然に罹りうる病気でもあります。

最悪の場合、死にも至る可能性がありますし、治療が遅れると多くの後遺症が残ってしまう場合もあります。原因とその病状を知り、早期に的確な治療を受けられるよう以下に解説したいと思います。

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スティーブンス・ジョンソン症候群とは?

 

スティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群:SJS)は高熱とともに口唇、口腔、眼結膜、外陰部に高度の発赤、びらん、出血などの粘膜病変をきたし、さらに全身の皮膚に紅斑、水疱、びらんが認められる重篤な全身性疾患です。

多くは薬剤性によりますが、ウイルス感染やマイコプラズマ感染など一部のウイルス感染に伴い発症することもあります。

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平成27年1月1日から医療費助成対象疾病(難病指定)となり、判断基準項目をクリアしていれば助成金を受け取り治療を受けることができます

発症率は年間人口100万人あたり1〜10人程度と推定されており、男女比、発症年齢ともにに差はなく、死亡率は3〜10%とされています。

 

腎臓や肝臓などの多臓器不全、敗血症、閉塞性細気管支炎などを合併するといわれています。

目に関する症状が合併する確率は60%ともいわれ、その後遺症として失明視力障害、慢性結膜炎、ドライアイ、まつげの脱落など様々な症状を引き起こします。

 

発症直後は被疑薬を速やかに中止し、ステロイド療法が中心となります。また重症化した場合は免疫グロブリン製剤や血漿交換療法が適用されることもあり、多くはステロイド療法と併用して行われます。

 

免疫グロブリン製剤とは自己免疫力の低下を補完し重症化を防ぐ役割を担うものです。また血漿交換療法は、血液中の原因物質を廃棄し、代替の血漿成分を体に戻す治療法のことです。

肝臓の機能低下がみられた場合に選択される治療法になります。

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スティーブンス・ジョンソン症候群の原因

 

薬剤による副作用

発生機序は未だに解明されてはいませんが、6割近くは医薬品に原因があると推測されています。

その医薬品とは、抗生物質解熱消炎鎮痛剤、抗てんかん薬などとされており、市販の風邪薬でもみられるといわれています。医薬品の服用後2週間以内に発症することが多いとされています。

スティーブンス・ジョンソン症候群を発症させる成分として厚生労働省が発表しているものを以下に挙げておきます。

 

✅ アロプリノール

✅ カルバマゼピン

✅ フェニトイン

✅ 塩酸セフカペンピボキシル

✅ レフルノミド

✅ 非ピリン系感冒剤

✅ レバミピド

✅ クラリスロマイシン

✅ ロキソプロフェンナトリウム

✅ ジクロフェナクナトリウム

✅ レボフロキサシン

✅ イブプロフェン

✅ ラモトリギン

✅ フェノバルビタール

 

これらの医薬品成分はドラッグストアで買うことのできる市販薬の他、医療機関を受診した際に処方される一般的な治療薬に非常に多く使われています。

そのためきちんと薬名と内服時期や期間を把握しておくことが、発症した場合の原因究明の近道となるため大切です。

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ウイルス感染

単純疱疹ウイルス、肺炎マイコプラズマ、細菌、真菌などのウイルスや細菌から感染し発症することもあるといわれています。

単純疱疹ウイルスは単純ヘルペスと呼ばれるもので、一度症状が出ると神経節にウイルスが入りこみ、発疹や水疱、高熱などの全身症状がみられます。重症化するとスティーブンス・ジョンソン症候群に移行します。

 

放射線療法や化学物質

悪性腫瘍や膠原病の治療に用いられる放射線療法や化学物質であるトリクロロエチレンなども、皮膚への刺激となり異常反応を起こす可能性があるといわれています。

食べ物や内分泌異常、物理的刺激などによるものとして、アレルギー性の皮膚反応(Ⅲ型アレルギー)といわれています。

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スティーブンス・ジョンソン症候群の初期症状

 

眼の異常

皮膚のただれや水疱の形成とほぼ同時か、もしくは半日から1日程前に、両目に急性結膜炎を生じるといわれています。

急性結膜炎とは結膜部分に炎症が起こり、目の充血や目やに、かゆみ、腫れ、涙が出るなどの症状が現れます。そのほかに、結膜上皮びらん、角膜上皮障害、虹彩炎などもきたします。

 

皮膚の異常

左右対称に関節裏を中心として赤いあざがポツポツと出てきます。重症化するとこのあざが急速に増加し、水疱ただれとなります。

表皮の壊死も起こるため、皮膚の表面が剥離したり、口唇や粘膜、鼻の粘膜部分にも発赤や水疱が生じます。できた水疱は少し擦っただけでも破れ、痛みを伴います。陰部のただれ排尿・排便時の痛みも生じます。

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発熱

咽頭痛などの風邪症状とともに、38度以上の高熱が出ます。この高熱とともにたくさんの水疱ができます。全身の炎症が起きているため、血液検査では白血球の著しい増加と赤沈亢進、CRPの上昇が起こります。

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