Sponsored Link

ツメダニの症状や刺された跡はコレ【5つの駆除方法を伝授】

<監修医師 田中 恵文>
4

ダニ・シラミ・ノミといえば「刺す虫」の代表でしょう。畳に多いダニはフローリングの洋風な暮らしになった今でもなぜか人の暮らしに関わります。

中でも「ツメダニ」はヒトを刺すダニの代表格で、チリやホコリの中にいるダニ類よりも大きくてその名のとおり大きな爪をもっているのです。ツメダニの生態や刺されたときに出る症状などについて解説します。

スポンサーリンク
 

ツメダニの特徴

 

ツメダニの体は大きくても0.8ミリ程度で、薄い黄色味を帯びています。大きな爪でのみの幼虫やチリダニやコナダニなどほかのダニを捕食します。

捕食すると言っても食べるわけではなく体液を吸うのです。旺盛な捕食性質から共食いするという恐ろしい話もあります。

コナダニについてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
コナダニのアレルギー症状に注意【6つの駆除方法を解説】

 

繁殖時期と多い場所

ダニといえば日本全国の草むらから布団まで、いたるところに生息します。ツメダニは人を刺すことには消極的なようですが、高温多湿になる梅雨時から秋口にかけて増殖するため8~9月が被害が激しい時期です。

大量発生するとたまに間違えて人を刺すツメダニに出くわすことになるのです。高温多湿を好むため気密度が高く結露しやすいマンションに見られる傾向があります。

タタミやカーペット・押入れの布団や家具の裏側、動物を飼っている場合はペットのベッドなどで繁殖しています。

 

ツメダニの特性

ツメダニは吸血はしないという特性があります。血液は吸わずに人の体液を吸うのです。体液を吸うために皮膚に刺す針は釣り針のようは形状で簡単には抜けません。

ダニがもし皮膚についていたら間違いなく慌ててひっぱりますがそのために針だけが皮膚に残ることになります。針が残ることでダニによる感染症である刺咬症の原因となるのです。

自分ではがすのは難しいので、まずは慌てずに皮膚科を受診することが最善でしょう。

 

ウサギツメダニ

うさぎに寄生して体液を吸うダニが「ウサギツメダニ」というダニです。ツメダニの一種ですがうさぎに寄生するため、うさぎはかゆみによるストレスに耐えきれずに病気になってしまうこともあります。

うさぎを抱っこしていると人間にもうつることがありますので、かゆそうにしていたら動物病院に連れて行ってあげましょう。

スポンサーリンク

ツメダニにかまれた時の4つの症状

 

ツメダニにかまれて何らかの症状が出る場合、原因はツメダニの唾液腺からの分泌物質です。

 

強烈なかゆみ

かまれてから1~2日後にかゆみが出ます。すぐにツメダニだとは気づきにくいですが、蚊に刺されたときよりもかゆみは強く1週間以上しつこく続き噛み跡が残ることが特徴です。痛みはありませんが強烈なかゆみが続きます。

 

赤い湿疹

かまれると強烈なかゆみと共に赤い湿疹ができます。1センチほどの大きさで腫れた斑点のような湿疹です。

ダニによる湿疹についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
ダニによる湿疹の症状はコレ!見分け方と治療法も知っておこう!

 

皮膚の柔らかいところ限定でかゆい!

衣服から露出している部位なら蚊に刺されたのでしょう。しかし、ツメダニなら衣服で覆われている部位でも簡単にかむのです。

大腿部や上腕部の内側などの衣服に覆われていて皮膚が柔らかいところに被害が出ます。腹腰部では特にふとんや畳に接した側に見られるので注意しましょう。

 

アレルギー性皮膚炎

ツメダニの分泌物はダニアレルギーのアレルゲンにもなります。ツメダニによるアレルギーは刺されてもすぐには現れない遅延性のアレルギー皮膚炎です。

ダニの糞や死骸などが原因で起こるため、症状が現れるのに数時間から数日かかります。そのため原因がわからずに症状が長期化することが多くみられます。

ダニによる遅延性アレルギーで代表的なのはアレルギー性皮膚炎ですが、他にもアレルギー性鼻炎・喘息・結膜炎などが発生します。

 

もしも刺されてしまったら

頭皮を刺されてしまったらまずはシャンプーです。枕にいるツメダニも大量です。これはペットにも言えることで、ペットは人間よりもツメダニに好かれています。

エッセンシャルオイルのティーツリーがダニに効果があり、ティーツリーオイル配合のシャンプーで丁寧に1日1回洗うことが一番良いでしょう。

背中や腰腹部などを刺されてしまったらステロイド入りの市販薬が効果があります。子供が刺されるとかゆさに耐えきれずにかき壊してしまうと水疱になります。

水疱がもとで「とびひ」になったりするので、子供の場合には皮膚科へ連れて行ってあげたほうが良いでしょう。

スポンサーリンク

特徴的なツメダニにかまれ跡

 

ダニがかみました、と書かれているわけではないので経験がないと「ひどい虫刺され」としか思えないかもしれません。ツメダニにかまれた跡は特徴的です。

「ふたつのかみ跡が対になっている」と聞くことがあるかもしれませんが、それはトコジラミという虫のかみ跡でツメダニではありません

 

赤い斑点

小さな赤い斑点が複数まとまって見つかります。「丘疹」と呼ばれるもので、赤い斑点がピンポイントに集まってできて膨らむのです。

 

かまれてもすぐにはかゆくならない

赤い斑点ができていてもすぐにかゆくならなければツメダニの特徴です。数時間から2日後ぐらいに強烈にかゆくなるのです。

大きな爪で皮膚を突き刺し注入されるツメダニの唾液は他のかゆみの原因ヒスタミンとは違ってアレルギー反応を起こします。遅延性のためにすぐにかゆくならず、また1週間たってもかゆみがぶり返すのです。

 

蕁麻疹のようなかまれ跡

ツメダニの唾液は炎症の原因物質です。唾液が注入されると異物と判断され、免疫細胞がかまれ跡に集まってきます。このためかまれ跡に発熱と発赤が見られまるで蕁麻疹のように見えるのです。

 

かきむしりで腫れあがる

あまりにもかゆすぎるツメダニのかまれ跡はかきむしりで腫れあがるのも特徴です。かゆみにまかせてかきむしり続けると肌のバリアが破壊されて皮膚症状は悪化の一途をたどることになります。

 

かまれた跡はクッキリ

もしたくさんの小さな斑点ができていても、跡がクッキリしていなければツメダニではありません。広範囲に境目がはっきりしないものができていたら他の皮膚炎を疑った方が良いでしょう。

スポンサーリンク

ツメダニの駆除方法はコレ!

 

かゆくて不気味でおっちょこちょいなツメダニに刺されないためには駆除することが大前提です。しかし姿が見えないツメダニをどうやって退治したらよいのでしょうか。

 

生態を知る

全国的に屋外屋内を問わず生息するツメダニの越冬や繁殖場所は憎らしいことに屋内です。3から4か月の寿命のうちに100個ぐらいの卵を産み、1から2週間で孵化するというものすごい生命力で増殖します。

肉眼ではほぼ見えないのに高気密な屋内でどんどん増殖していくのです。ちり・ほこり・他のダニを餌にして生きるダニの弱点は「熱」です。50度以上の熱を20分ほど加えると死んでしまいます。

ホットカーペットに「ダニ退治モード」があるのはそのためなのです。ホットカーペットは洗えませんからね・・・

 

家の中でのツメダニの居場所

ツメダニの住みにくい環境作りが一番の駆除方法です。室内の湿度調整も大切で、湿度50%以下を保つことでツメダニは生きていけなくなります。

しかし、居場所になっているのはカーペットや布団・クッション・衣類にマットと室内のほとんどの場所です。箪笥の裏やベッドの下など、日光の届きにくいところや風の通らない場所にも多く生息しています。

 

餌の排除

移動する時には飛ぶツメダニには餌をなくして退治する方法が大切です。ツメダニのエサは他のダニやホコリなので、マメに掃除機で吸引することです。

ダニがいるかもと思う時にはまず毎日の掃除機がけを習慣づけましょう。日光に当てると温度も上がりますし紫外線にはツメダニを殺す効果もあるので、布団やぬいぐるみ・ペットのベッドなどは頻繁に日干ししましょう。

取り込むときに布団たたきでバンバンたたきたくなりますが、そこはぐっとこらえて掃除機で優しくホコリを吸い取るようにしないと顕微鏡サイズの大きさのダニの死骸が舞い散る惨事を招きます。

また、洗濯機に付属の乾燥モードを使うと日干しよりも効率的かつ高温になるのでおすすめです。

ツメダニ以外の身近なダニについてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
イエダニの2つの症状や特徴【この薬を試してみて!】

マダニの3つの取り方【人間が刺されたらワセリンが活躍!】

 

結露をなくす

冬の閉め切った室内は特に暖房などで結露しやすい環境です。ということはツメダニにも格好の生息環境が整うわけです。

暖房をする際には換気をよくするほかに除湿器やエアコンの除湿モード、押し入れや収納などには除湿剤をたくさん入れてこまめに交換するように心がけましょう。

 

最後の砦は塩素

塩素はツメダニを含むダニの抗原を分解できるという心強いデータがあります。

箪笥の中の衣類やクローゼット・押し入れの中身など、洗えるものは塩素系の漂白剤を使用して洗ってしまいましょう。意外と衣類にいるツメダニも多いようで侮れないものなのです。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

スポンサーリンク
 
 

関連するこちらの記事も読まれています

サブコンテンツ