フェキソフェナジン塩酸塩錠60mgの4つの副作用に注意しよう!
<監修薬剤師 藤沢 淳司>
フェキソフェナジンという薬をご存知ですか?ある症状に対してとても有効な薬ですが、効能の反面、副作用も気になるところ。
フェキソフェナジンの効能や副作用を知り、理解を深めましょう。
気になる所から確認してみよう
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mgの効果
アレルギー症状に効く
この薬の特徴はアレルギー反応の症状に効くということです。アレルギー反応を起こす物質といえば、花粉症やハウスダストなどなど。これらの物質が体内に入り抗体が反応すると、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、アレルギー症状を引き起こします。
フェキソフェナジンはこのヒスタミンを感知させないようにし、アレルギー症状を緩和します。
ヒスタミンについてくわしくはこちらを参考にして下さい。
【関連記事】
ヒスタミンとは?食中毒やアレルギー症状の原因だった!?
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に効く
皮膚疾患には湿疹や皮膚炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などが挙げられます。これらの原因もヒスタミンが関与していました。皮膚疾患で特徴的な耐え難い痒み(皮膚掻痒症)。これもフェキソフェナジンの効果によって和らげることができます。
ポイント1 フェキソフェナジンはアレグラのジェネリック薬
フェキソフェナジンの名前はまだ有名ではありませんが、アレグラという薬はCMなどでも有名ですね。実はフェキソフェナジンはアレグラの後発薬。つまりジェネリック薬です。ジェネリックと言っても、成分に変わりはなく、ジェネリックの方が単価が安いのが特徴です。
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mgの副作用
主な副作用
フェキソフェナジンの主な副作用は以下の通りです。
頭痛 眠気 腹痛 下痢 消化不良 そう痒 めまい 倦怠感
要注意 アナフィラキシーショック
気を付けたい副作用の一つがアナフィラキシーショックです。この病気の症状は、服用後、数分後に全身の倦怠感、血圧の低下、意識消失が起こります。そして、そのままにしておくと死に至る危険な副作用です。
要注意 肝機能障害
薬との相性が悪く、肝臓の機能が障害されることがあります。機能が障害されると、食欲不振や全身の倦怠感の他、皮膚や白目が黄色くなる黄疸という症状が現れます。
肝機能の低下で起きる症状についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
肝機能低下で起こる4つの症状【その原因や改善方法を徹底解説!】
要注意 血液疾患
血液疾患で起こるのは以下の病気です。
✅ 無顆粒球症・好中球減少…無顆粒球とは血中に含まれる好中球を主に言います。好中球は体内に侵入してきた、異物に対して貪食・殺菌をする役割があります。
好中球が減少しているときは好中球減少症。無顆粒球症とは、血中の好中球がほとんどいない状態の病気。その結果、肺炎などの感染症にかかりやすくなってしまう病気です。
✅ 白血球減少…白血球もウィルスなどの病原菌に対して、体を守る働きをしています。そのため、白血球が減少すると体の防御反応が低下し、感染症のリスクが高まります。
また、白血球の数値が低いと肝硬変や全身性エリテマトーデスなどの病気の可能性が疑われます。
ポイント2 フェキソフェナジンの副作用 ウソ・ホント
ネット上では、フェキソフェナジンの副作用について様々な情報が飛び交っています。その副作用についてもご紹介します。
1.服用すると太る
もし、体重増加が副作用としてある場合、薬の添付文章に記載されているはずですが、フェキソフェナジンにはそのような記載がありません。むくみが太ると勘違いしているかもしれません。ちなみに体重増加が認められるのは、今までの体重から+3キロ以上の事を言います。
2.悪夢を見る
悪夢を見る副作用はホントです。添付文章の中に精神神経系の症状の中に悪夢や睡眠障害が記載されています。悪夢の副作用が気になるようでしたら、医師に相談しましょう。
3.生理不順になる
こちらもホントの副作用。しかし、生理不順が起こる原因は一因だけでなく、様々な要因が考えられます。
他にも風邪薬や抗アレルギー薬を服用すると生理不順になりやすい人は、体質の問題ですので、服用する際は医師や薬剤師に相談しましょう。
先発薬のアレグラの副作用についてはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
アレグラ60の副作用はコレ!危険な飲み合わせに要注意!
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mgの飲み合わせに注意
薬の服用でもう一つ、注意したいのが他の薬との飲み合せです。どんな薬と相性がよくないのでしょうか?
制酸剤
この薬は胃腸薬に含まれている成分です。胃内のpHを高くし、胃の粘膜を保護。痛みを軽減させる働きがあります。制酸剤とフェキソフェナジンを一緒に飲むと、フェキソフェナジンの効能が落ちるので注意が必要です。
エリスロマイシン
副作用が起こりやすくなるのが、エリスロマイシンとの組み合わせ。エリスロマイシンは細菌感染による発赤や腫れに対して有効で、特に耳鼻科でよく処方される薬の一つです。一緒に飲むと、フェキソフェナジンの血中濃度が上昇し、副作用を引き起こしやすくしてしまいます。
濃度の上昇度によっては、副作用が起こらない時もありますが、フェキソフェナジンとエリスロマイシンの処方をした医師が同一人物でない限り、服用するのは控えた方がよさそうです。
ジェネリック薬とはいえ、薬の影響は人それぞれ。効能と副作用を知り、薬を正しく服用しましょう。
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。