マルチトール(還元麦芽糖)の危険性に驚愕!【虫歯になりにくい?】
<監修医師 WASHIO>
最近「人工甘味料」という言葉を見たり聞いたりしますが、どのくらいご存知ですが?
何で作られているのか、体に害はないのか、どんな特徴があるのか、などなど・・・沢山ある中から、今回は「マルチトール」について解説していきます!
気になる所から確認してみよう
マルチトールの特徴はコレ!
還元麦芽糖
マルチトールとは、糖アルコールの一つで、麦芽糖(マルトース)に水素添加を行い、化学反応をさせて作られ、別名「還元麦芽糖」とも呼ばれています。
カロリーは砂糖の半分で、虫歯になりにくいと言われ、エネルギーを制限された方向けのガムやキャンディーやダイエットに関連した食品や飲料等によく使用されています。
マルトース
マルチトールとマルトースは名前が似ているので間違われそうですが、全くの別のもので性質も異なり、マルトース(麦芽糖)は、水飴の主成分になります。
マルチトールは一般的に安全性は高いとされていますが、その原料となる麦芽糖(マルトース)がどんなものから作られているか、注意しなければなりません。
カロリーと血糖値
マルチトールのカロリーは1gあたり2Kcalほど、甘みは砂糖の8割程度でダイエット商品等に使われます。(砂糖は約4Kcalで、砂糖の主成分であるショ糖の甘さを100%として)
又、血糖値は砂糖ほどではありませんが上昇させますので、太らないという事ではありません。GI値は、砂糖に比べて三分の一程度です。
お腹が緩くなる
同じ糖アルコールである“キシリトール”等も同じですが、マルチトールも摂り過ぎるとお腹が緩くなります。但し、この作用を利用して便秘解消に摂取する人もいますが、この行為は根本的な解決にはなりませんので止めましょう。
キシリトールについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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原料は遺伝子組み換えの可能性が高い?
マルチトールの原料は麦芽糖(マルトース)で、マルトースの原料は麦ではなく、多くはトウモロコシやジャガイモのデンプンから作られており、このような甘味料の原料となるのはアメリカ産の遺伝子組み換え作物が使われる事が殆どなので、原料は遺伝子組み換えの可能性が高くなります。
遺伝子組み換えについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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マルチトールの特異性を知って上手に使おう
マルチトールには、いくつかの素晴らしい特性があるのでご紹介します!
摂取カロリーが少ない
マルチトールは小腸で吸収されにくいので、砂糖に比べて食後の急激な血中濃度の上昇が起きにくく、日本のカロリー計算では前にも述べたように、砂糖の半分の2Kcalと計算されることになっているので、糖尿病患者にとっては摂取しやすい糖分で、糖尿病患者向けにマルチトールを使ったジャムが販売されています。
糖尿病患者と甘味料についてはこちらも参考にして下さい。
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水分活性を抑え、保存性を高める
水分活性を抑えて保存性を高める効果も砂糖並みで、果実の味に影響を与えない事から、果実の味もストレートに表現される等、砂糖の代替としては申し分のないスペックです。
又、日本では添加物ではなく、食品として取り扱われており安心感があります。
性質が安定
性質が非常に安定しており、ジャムやマーマレードに使うと果汁中の成分と結びついて黒ずんでくるというようなことがなく、いつまでも明るい鮮やかな色を保ちます。
味・香りを妨げない
砂糖と甘未曲線が近く、後味の良い甘さですが、個性の強い味・色・香りを持っていない為、果実の味・色・香りがストレートに表現出来ます!
その他、マルチトールの特徴
✅ 低エネルギーの砂糖に代わる甘味料としてはもっとも多く、商品の種類も多い
✅ 甘さは砂糖の約半分、甘味は砂糖に近く、スッキリとした後味が特徴
✅ 商品としては単独のもの、ベースにしてステビア甘味料等の非糖質系甘味料をブレンドしたもの等が液状・粉末・顆粒・錠剤等の形で販売されている
✅ その他の糖質系甘味料としてマルチトールの他に、「ソルビトール」「キシリトール」「パラチノース」「エリスリトール」等がある
✅ マルチトールが入った化粧品は、吸湿性や保湿性は低いが、大気中の湿度に影響される事が少ないという特徴を持っており、乾燥肌や敏感肌の方向けの製品が多い
✅ 血糖値に影響を与えない経路で吸収されるので、インスリン分泌も刺激しない
✅ 糖質制限をしなくてはならない方にとっては糖アルコールが安全性が高いと言われている
✅ マルチトールやキシリトール等の糖アルコールはトクホ(特定保健用食品)に利用されている成分になる
✅ 食品や飲料の他、医薬品や医薬部外品の原料としても使用される
✅ 最近注目されている「希少糖」も糖アルコールの一種で、自然界にその存在量が少ない単糖及びその誘導体として定義されており、メタボリックシンドローム対策にも新たな機能性の素材として期待されている
マルチトールの3つの危険性に驚愕!
原料作物や原産国の特定が難しい
マルチトールは“澱粉(デンプン)”を発酵させて麦芽糖を作り、その麦芽糖に水素を反応させて作られます。
デンプンの種類にもジャガイモ澱粉・タピオカ澱粉・トウモロコシ澱粉等、様々な国の様々な農産物から得られるデンプンの為、麦芽糖の製造工場が一定期間にどの国のどんな作物のデンプンを使用したかを可能です。
しかし、マルチトールになった時点でどのデンプンを原料にしたか等の製造方法までは特定出来ませんので、原産国も原料作物も特定する事が難しいと言えます。
オ―ガニックではない
デンプンの材料となる作物は、無農薬栽培のものではありません。大手のデンプン製造元が、無農薬の原料に限定してデンプンを製造することは困難というのが現状です。
マルチトールの評価
マルチトールは麦芽糖に水素を添加するという化学合成的な手法を使って製造されますが、日本政府がマルチトールを“合成添加物”には分類せず、天然由来の“食品”として認定した理由は不明です。
「水素添加」というと、マーガリン・ファストスプレッド等の「トランス脂肪酸」を作る工程でもありますが、今のところあまり問題視する人はおらず、この安全性については、数十年の実績のあるシロップであるという他は専門家でなければ説明するのは難しいようです。
トランス脂肪酸についてはこちらを参考にして下さい。
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マルチトールは虫歯になりにくい?
マルチトールは主に砂糖の代用品の“甘味料”として使用されますが、砂糖以外の甘味料は、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の2つに分けられるようです。(独立行政法人農畜産業振興機構での分類による)
又、ラクトプランL-137(免疫力を上げることに特化して育てられた特別な乳酸菌)に含まれているマルチトールは、糖質系甘味料に分類されるのですが、これも更に“でんぷん由来の糖”“その他の糖”“糖アルコール”の3つに分けられ、マルチトールは“糖アルコール”というものにあたり、キシリトール等と同じ分類になります。
この“糖アルコール“類は、低カロリーや血糖値を上げない等の特徴を持ち、更に、虫歯になりにくいという効能を持っています。
マルチトールという名前はあまり聞いたことがない方も多いと思いますが、キシリトールはよくガムなどのイメージもあり、ご存知の方も多いと思います。
糖アルコール類は虫歯になりにくい力を持っている糖質であるということですが、但し糖アルコール類は多量に摂取するとお腹を壊す作用も持っているので、摂り過ぎには注意しましょう!
何でも摂り過ぎは身体に悪いので、適量を毎日の食生活に上手に取り入れましょう!
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