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ルッコラは栄養の宝庫!【効能もたっぷりで美味しい食べ方も紹介】

<監修薬剤師 藤沢 淳司>

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皆さんはルッコラという野菜を御存知でしょうか。

 

ルッコラはパセリなどのように、お店では主にサラダや料理の付け合わせとして登場する脇役的な存在です。

 

今回はそんなルッコラを取り上げ、栄養価や健康へのメリットなどについて説明します。

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ルッコラってどんな野菜?

 

ルッコラとはアブラナ科のハーブです。和名は「キバナ」と言うものの、白い花を咲かせます。

 

ゴマのような風味で、ほのかに苦味・辛味もあります。鉄分、カルシウム、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素を含みます。

 

原産地は地中海沿岸で、日本にはイタリア料理の普及とともに徐々に広まっていきました。

 

現在国内では主に東京都、静岡県、千葉県などで生産されています。

 

また、種まきから収穫までが30~40日と早く、管理も比較的容易なことからルッコラの家庭菜園を行う人もいます。

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そもそもハーブとは?毒性があるってほんと?

 

ハーブとは「草」を意味するラテン語が語源になっています。

 

①スパイス、②保存料(防腐効果、防虫効果など)、③薬用(飲み薬、塗り薬として利用)、④芳香用(香りに鎮静作用あるいは興奮作用がある)などとして利用されます。

 

ハーブにはルッコラの他にもセージ(ホルモンバランスを整えるなど)、セントジョーンズワート(抗うつ作用など)、ネトル(抗アレルギー作用など)などの多くの種類があります。

 

しかし、中には毒性のあるハーブも存在するため注意が必要です。

 

アメリカのハーブ製品協会(AHPA)は「メディカルハーブ安全性ハンドブック」の中に600種類以上のハーブを掲載し、その安全性についてクラス1~クラス4までの4段階に分類しています。

 

クラスが上がると、専門家の管理を必要とする傾向があります。このようにハーブは毒を含んでいても、少量であれば薬になるという面を持っていることから有毒植物と言われます。

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ルッコラの嬉しい10の栄養価

 

ルッコラは様々な栄養素を含む緑黄色野菜です。ここではその主な栄養素について説明します。(推奨量・摂取目安量は30~40代男性の量です。)

 

β-カロテン

ルッコラ100g当たり3600μgのβ-カロテンを含みます。

 

β-カロテンは体内に入ると一部がビタミンAに変わり、抗酸化作用(体内に活性酸素が蓄積して細胞が傷つくのを防ぎます)、他のビタミンの働きを促進する働きがあります。ビタミンAの1日の推奨量は900μgです。

 

熱に強く、油に溶けるという性質をもっているため、油炒めなどで摂取すると良いです。

 

ビタミンC

ルッコラ100g当たり66mgのビタミンCを含みます。ビタミンCにも抗酸化作用があります。

 

疲労回復、ストレス緩和、コラーゲンの生成を助ける、鉄分の吸収の促進などの働きがあります。

 

ビタミンCの1日の推奨量は100mgです。熱に弱く、水に溶けてしまう性質があるため、生野菜として摂取した方が良いです。

 

ビタミンE

ルッコラ100g当たり1.4mgのビタミンEを含みます。ビタミンEにも抗酸化作用があり細胞や血管の健康を保ちます。

 

その他にも、血中コレステロール値の改善、血流改善、肌荒れの予防・改善などの効果もあります。ビタミンEの1日の摂取目安量は6.5mgです。

 

カリウム

ルッコラ100g当たり480mgのカリウムを含みます。カリウムには、ナトリウムの排出を促進して高血圧を予防するなどの働きがあります。カリウムの1日の摂取目安量は2500mgです。

 

カルシウム

ルッコラ100g当たり170mgのカルシウムを含みます。カルシウムには、骨や歯を形成するだけでなく、筋肉の収縮や血液の凝固にも関わっています。カルシウムの1日の推奨量は650mgです。

 

ルッコラ100g当たり1.6mgの鉄分を含みます。鉄分は、赤血球という血液成分を作り出すのに必要となる成分です。

 

その他にも、骨や歯を丈夫にする作用、疲労回復効果などがあります。鉄分の1日の推奨量は7.5mgです。

 

葉酸

ルッコラ100g当たり170μgの葉酸を含みます。葉酸には、赤血球の産生や動脈硬化を予防する働きがあります。

 

また妊娠中の胎児の成長にとっては欠かせない栄養素で、妊娠中は一定量を取る必要があります。葉酸の1日の推奨量は240μgです。

 

食物繊維

ルッコラ100g当たり2.6gの食物繊維を含みます。食物繊維には、善玉菌を増やして腸内環境を整えます。

 

また、糖や脂質の吸収を穏やかにして排出を促進する働きがあるため、肥満や生活習慣病の予防・改善に効果が期待できます。食物繊維の1日の推奨量は20gです。

 

グルコシノレート

グルコシノレートは、アブラナ科の植物(キャベツ、わさびなど)には共通して含まれる成分です。

 

グルコシノレートには解毒作用があるため、肝臓の働き(肝臓の働きの一つに解毒作用があります)をサポートします。

 

アリルイソチオシアネート

ルッコラの辛味成分はアリルイソチオシアネートによるもので、大根にも同様の成分が含まれています。

 

胃酸の分泌の促進作用、抗酸化作用、抗癌作用、殺菌作用、血栓予防作用などが期待できます。熱に弱いため、生野菜として摂るのが良いでしょう。

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ルッコラを食べるとどんな効能が期待できるの?

 

ルッコラには見出し3で説明したような栄養素が含まれているため、様々な効能が期待できます。

 

ビタミンやミネラルが不足しがちなダイエット中の方なども是非、積極的に摂りたい食材です。

 

疲労回復

ルッコラに含まれるビタミンC鉄分などが疲労回復を促進する効果があります。疲労回復を目的とする場合は、生野菜として摂取するのが良いです。

 

貧血予防

カルシウム鉄分、葉酸などが豊富に含まれているため、貧血の予防・改善に効果的です。月経中の女性や妊婦さんは積極的に摂取しましょう。

 

整胃腸作用

ルッコラに含まれるアリルイソチオシアネートが胃の調子を整え、食物繊維が腸の調子を整える働きがあります。

 

脂っこい食事の付け合せには最適です。

 

抗酸化作用

ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンには抗酸化作用があり、動脈硬化を抑制するため、様々な血管の病気を予防できます。

 

生活習慣病の予防・改善

カリウムにはナトリウムの排出を促進し、高血圧を予防・改善する働きがあります。

 

また、食物繊維には糖や脂質の吸収を遅くして、排出も促進するため、脂質異常症や糖尿病の予防・改善が期待できます。

 

さらにアリルイソチオシアネートには一部のがんを予防する働きもあると言われています。

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サラダだけじゃもったいない!ルッコラの美味しい食べ方5選

 

ここでは、ルッコラのサラダ以外の調理法を御紹介します。

 

ルッコラの混ぜご飯

ルッコラを細かく刻んで、ゴマ油と塩で味付けをします。混ぜご飯にするため、少ししょっぱめの味付けにします。

 

水気が出てきたら切ります。その後温かいご飯と混ぜます。

 

ルッコラのおひたし・胡麻和え

ルッコラを沸騰したお湯で茹でた後、ざく切りにして水気をしっかり切ります。

 

おひたしとして食べるなら、薄口醤油をお好みの量を加え、仕上げに鰹節を乗せます。胡麻和えとして食べるなら、さらにすり胡麻と砂糖(少々)も加えます。

 

ルッコラの炒め物

ルッコラをベーコンやウインナーなどのお肉と一緒に炒め物にするのもお勧めです。

 

炒める際の油もオリーブオイルや胡麻油などを使ってみましょう。

 

ルッコラのかき揚げ

ルッコラ単品を水で溶いた小麦粉につけてかき揚げにするのも良いです。

 

また、細切りにした玉ねぎやごぼうなど他の食材と一緒にかき揚げにするのもお勧めです。

 

ルッコラのパスタ

パスタと適当な大きさに切ったルッコラを茹でます。次にパスタやルッコラ、ベーコンなどの具材を油で炒めます。仕上げにお好みでチーズをトッピングするのも良いです。

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ルッコラのライバル!パセリと比較してみよう

 

パセリの主な栄養素

パセリ100gに含まれる主な栄養素はβ-カロテン7400μg、ビタミンB1(チアミン)は0.12mg、ビタミンB2は0.24mg、ビタミンC120mg、ビタミンE3.3mg、ビタミンK440μg、カリウム1000mg、マグネシウム42mg、鉄7.5mg、葉酸220μg、食物繊維6.8gです。

 

このようにパセリに含まれる栄養素はルッコラと重複するものも多くあります。

 

パセリの効能

1. 貧血の予防・改善

鉄分や葉酸、カルシウムが豊富なため、ルッコラ同様、貧血の予防・改善効果が期待できます。

 

2. 高血圧の予防・改善

カリウムの含有量が豊富なため、体内の過剰なナトリウムを尿や汗として排出するのを促進します。

 

利尿を促し、むくみの改善が期待できます。また、高血圧の予防・改善にも良いです。

 

3. 整胃・腸作用

食物繊維の量も豊富なため、ルッコラと同様、腸内環境を整える効果があります。

 

糖や脂質の吸収を穏やかにして排出を促進するという働きがあるため、生活習慣病の予防やダイエットにも効果が期待できます。

 

また、パセリに含まれるピネンという成分が腸の痙攣を抑制し、腸の痙攣に伴う下痢や便秘を抑える効果があるという報告があります。

 

さらに、胃の粘膜を保護したり、消化を促進する作用があるということも分かっています。

 

4. 抗酸化作用

β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなど抗酸化作用をもつビタミンが豊富なため、体内の活性酸素の働きを抑制し、血管や細胞の老化を防止する働きがあります。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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