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レックリングハウゼン病の症状まとめ【治療法や遺伝についても解説】

<監修医師  WASHIO>
落ち込む

レックリングハウゼン病という病気を知っていますか?病気には様々な名前があって難しいとは思います。

今回はあまり聞き慣れない病気ではありますが、レックリングハウゼン病という病気の症状や治療法、遺伝との関わりについて説明していきます。

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レックリングハウゼン病ってどんな病気?

 

レックリングハウゼン病は神経線維腫症と言い、ドイツの病理学者のレックリングハウゼンが発見した為、「レックリングハウゼン病」と呼ばれるようになりました。細かな分類としてはⅠ型とⅡ型の2種類に分類されています。

 

まず、神経線維腫症Ⅰ型の特徴として挙げられる症状にはカフェオレ斑や神経線維腫という皮膚病変があり、そのほかには骨や眼、神経系、消化管などの様々な臓器に色々な病変を生じる母斑症です。

 

また、常染色体優性の遺伝性疾患であるとされています。生まれてくる赤ちゃんのうち3000人に1人の割合で起き、日本での患者数は約4万人で、病気にかかる人に性差や人種差はありません。

 

神経線維腫症Ⅰ型は遺伝性の疾患ですが、患者さんの半数以上は突然変異で発症しています。

 

神経線維腫症Ⅱ型は、脳神経や脊髄神経、末梢神経に神経鞘腫ができ、頭蓋の内や脊髄には髄膜腫など、数多くの腫瘍が出来る病気です。

 

一般的な症状としては10代から成人期に始まる難聴が表れます。病院でMRIやCT検査で両側に聴神経腫瘍があることが見つかれば神経線維腫であると確定されます。

 

また、兄弟姉妹や親などが神経線維腫症Ⅱ型を発症していて、片側の聴神経腫瘍あるいは神経鞘腫・髄膜腫・神経膠腫・若年性白内障のうち、2つの病変が認められる場合も同じです。

 

外国での発生率は、2万5千人から6万人に1人が発症するという報告があり、日本においても同様の発生率があると考えられています。

 

ちなみに国内では、約800名だったことが確認されています。この病気に関しては人種や性別による差はありません。

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レックリングハウゼン病の症状

 

レックリングハウゼン病の症状について説明していきます。

 

カフェオレ斑

カフェオレ斑とは盛り上がりのない斑(皮膚湿疹の一つ)があり、色は淡いミルクコーヒーの色から濃い褐色まで様々あります。斑の形は長円形のものが多く、輪郭は丸みを帯びています。

 

生まれた直後はカフェオレ斑が複数あるだけの場合が多く、子供の場合は5mm以上、大人の場合は15mm以上で6個以上あるとレックリンハウゼン病の可能性があります。

 

神経線維腫

皮膚の神経線維腫は思春期頃より全身に数多くできます。このほか末梢神経内の神経線維腫、びまん性(病変がはっきりしない状態)の神経線維腫が見られます。

 

思春期前後から、体の様々な箇所に数ミリメートルから数十センチメートルの軟らかい皮下腫瘤(できもの)が出来てきますこれが神経線維腫です。

腫瘍が悪性化してしまいクロム親和性細胞腫悪性神経鞘腫になることもあります。

 

その他の皮膚疾患

その他の皮膚疾患として雀卵斑様色素斑(ソバカスのような集合性素斑)や有毛性褐青色斑・貧血母斑・若年性黄色内皮腫などです。

 

骨病変

脊柱や胸郭など骨の変形、四肢骨の変形、頭蓋骨や顔面骨の骨欠損などがあります。

 

眼病変

眼に現れる主な病状として、虹彩小結節視神経膠腫などの症状が出ます。

 

脳脊髄腫瘍

脳神経と脊髄神経の神経線維腫・髄膜腫・神経膠腫などがあります。また、脳波に異常が見られるケースも認識されています。

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レックリングハウゼン病の原因は遺伝?

 

始めにも述べたように、レックリングハウゼン病は遺伝性の病気と言われています。病気にかかっている人の半数以上は親に問題はなく、細胞を作る染色体の突然変異によって発症します。

 

その割合として約10万分の1の確率で突然変異が起こって発症しています。

 

遺伝子の異常がある場合に、発症する割合は約100%とされていて、両親のどちらかがレックリングハウゼン病を罹っている場合に子供に遺伝する確率は50%となります。

 

具体的な原因遺伝子は17番目の染色体です。17番染色体に異常が生じて発症します。

 

※突然変異とは

親にない異なる性質をもつようになることをいいます。レックリングハウゼン病では遺伝子に両親とは異なる変化が突然生じることを表しています。

 

難病レックリングハウゼン病の治療方法

 

レックリングハウゼン病の治療は、病気の発症を未然に防ぐための根本的な治療法は未だ見つかっていません。その為に、対症療法といって症状に応じた治療を行うしかありません。

 

皮膚の病状が現れた場合には皮膚科や形成外科を受診し、子供に病状が現れた場合は小児科、骨の病状が現れた場合は整形外科を受診して治療をすることになります。

 

皮膚症状のうち、カフェオレ斑は目立たないことが多く、希望する場合は形成外科でのレーザー治療なども行われています。しかし、色が薄くなっても再発することがあり、更に色が濃くなってしまう例も報告されています。

 

骨や神経系などに異変を感じた場合や病状が出た場合には、早急に受診することが大切です。レックリングハウゼン病は治療について専門医の診察を受けることも必要になる可能性もあります。

 

レックリングハウゼン病は腫瘍が多数できると言うことがあることで良性ではなく、悪性腫瘍を合併する場合が、健康な人と比べると少し高めですので注意が必要になります。

 

また、女性でレックリングハウゼン病にかかっている方のうち、50歳以下の方には乳がんの危険性が5倍程度高くなります。

 

何気ない症状でも病院を受診して検査をすることで病気であると診断される事が多くあります。小さな変化でも日々の自己チェックが欠かせませんので注意してください。

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