下腹部の張りや痛みに要注意!【女性はコノ病気の可能性あり】
<監修医師 吉野 聖奈>
「なんだかお腹が張って調子が悪いな」という事ありませんか?性別に関係なくこのような事はどなたでもありますよね。
しかしただの食べ過ぎなどと過信してはいけません!この腹部の張りや痛み。どんな事に注意したらいいのか?また女性の場合は特有の病気の可能性があるかもしれません。
今回は、腹部の張りや痛み!&もしかして女性はこんな病気の可能性についてご案内させていただきます。
下腹部が張るのはこんな原因
まずは、「お腹が張る」というのは一般的な原因として
✅ 便秘 ⇒腸の運動機能の低下が原因
✅ 腹腔内にガスがたまる⇒これも腸の運動機能の低下が原因ですが、ストレスを受ける事も原因のひとつとなります
✅ ストレス⇒腸はとてもデリケートな器官なのです。緊張したり心配事や悩み事があったりすると、お腹が痛くなるという事はありませんか?
✅ 食べ過ぎ(暴飲暴食)⇒必要以上の消化をしなければいなくなった時。胃・腸は大変な負担がかかります。その結果として消化不良を起こしお腹が張ってしまうのです。
いかがですか?ざっと見ても心当たりはありませんか?
どうしてガスがたまるの?
では、何故お腹にガスが溜まるのでしょうか?いくつかの例を挙げてみました。
*呑気症(どんきしょう) ⇒食事中に過剰に空気を一緒に飲み込んでしまった
*便秘⇒腸内に溜まった便が腸内にガスを発生させる
*食事の内容⇒米やパン・芋類などのでんぷん質や糖分を含む食品の食べ過ぎ
*炭酸飲料⇒飲み物自体にガスが含まれている場合。コーラやビール等
*暴飲暴食⇒過剰な食事摂取により胃腸の働きは低下し腸内ガスの排泄も悪くなる
*炎症・血流障害⇒血の巡りが悪くなる事に働きが悪くなる
*過剰な緊張感⇒胃腸の働きが悪くなり腸内ガスの排泄低下
上記に挙げた事が「お腹が張る」の原因と考えられます。つまり、「腸の機能低下」が関係しています。実際に自分が思っているよりも腸はデリケートなんですね。
下腹部が痛い。こんな病気かも?
では次に「下腹部が痛い。でも食べ過ぎはないな~」下腹部が痛い症状は、あまり長くは続かずほんの数日で収まる場合であれば便秘だったり、体調不良だったり大きな問題はありません。
ですが、長く続くようであればなんらかの病気が疑われます。もしかしたら、こんな病気が隠れているのかもしれません。
考えられる病気
✅ 便秘がち、排便の際に下腹部(子宮のあたり)に痛みをかんじる
⇒子宮筋腫
✅ 下腹部の不快感、下腹部痛、微熱、不正出血
⇒子宮内膜炎
✅ 下腹部の中心部付近に重い痛み
⇒膀胱炎
✅ 下腹部痛、発熱、腹膜刺激があると下腹部を押しすぐに離すと激痛を伴う。嘔吐や消化器系の症状が出ることもある。
⇒子宮付属器炎
✅ 生理痛のようなチクチクした痛み下腹部から肛門にかけて突き刺すような痛み
⇒子宮外妊娠
いくつかの症例を挙げてみましたが、子宮系の病気が結構ありました。下腹部の痛みが長く続くようであれば、受診をお勧めします。
下腹部に張りと痛みがある時は・・・
痛みだけじゃくて、なんだかお腹が「張っている」と思ったら。どんな病気が隠れているのでしょうか?次の症状から見えてくる病気をみてみましょう。
どんな症状があるの?
✅ 腹部の不快感、さし込むような腹痛、便秘や下痢を繰り返す
⇒過敏性腸症候群 (腸の検査や血液検査で明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感があり便秘や下痢が長く続きます)
✅ 便秘、腰痛、頻尿、腹部膨満感、下腹部左右どちらか片側での腹痛
⇒卵巣嚢腫 (卵巣に液状成分が留まっている状態のこと)
✅ 腰痛、便秘、頻尿、貧血
⇒子宮筋腫 (子宮筋層内の平滑筋(へいかつきん)成分から発生し、エストロゲン(女性ホルモン)の働きによって発育する良性腫瘍のこと)
✅ 月経時に下腹部痛、社会生活が困難になるほどの痛み
⇒月経困難症(重い生理痛)(器質的な異常を共わない機能性月経困難症(原発性月経困難症)と器質的疾患を伴う器質性月経困難症(続発性月経困難症)があります)
✅ 月経前の下腹部の痛み、吐き気、便秘、めまい、腰痛
⇒月経前症候群(月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経が始まるとともに軽減されるものをいいます)
✅ 膨満感、激しい腹痛、嘔吐、発熱、脱水、
⇒腸閉塞(口から摂取した飲食物が消化器官を通り通常は体内に吸収されるのですが、これらの食べ物や消化液の流れが小腸・大腸で滞った状態をいいます。つまり、内容物が腸に詰まった状態が腸閉塞といいます)
✅ 腹部が張っている、腹痛、腹部にしこりがある、下痢便秘を繰り返す、体重減少
⇒大腸がん(長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に発生するがんです)
まとめ
いかがでしたか?下腹部の張りや痛みには、これだけの色々な原因が浮上しているのです。
全てが当てはまるという事ではありませんが、お腹の痛みが続いたり、張ってる感じが続いたりした時には思い込みで自己解決せずに病院での受診をお勧めいたします。
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