六君子湯の4つの効果がスゴい【飲み方や長期服用は大丈夫?】
<監修薬剤師 サリー>
六君子湯(りっくんしとう)と言う薬を知っていますか?六君子湯は漢方薬の1種になります。
漢方薬は自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせで作られる薬で、病院では、煎じなくても効果のある乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。今回はそんな六君子湯の持つ凄い効果について説明していきます。
気になる所から確認してみよう
六君子湯の効果
まず始めに六君子湯にはどんな効果があるのでしょうか?
漢方薬全体に言えることですが、西洋医療とは異なり病気とはまた異なる「証」と呼ぶ適応する症状が存在します。
どんな症状に効果を及ぼすかは漢方薬やメーカーごとに異なりますので、こちらで挙げる効果は参考として、実際の効果については各メーカーの説明書をよく読んで服用するようにしましょう。
胃腸の調子不良
胃腸の調子が悪いときというと、胃炎や胃下垂、消化不良、胃痛、嘔吐など様々ですが、その全てに効果があります。
くずれた胃腸の働きをもとに調整することで症状が改善していきます。そして調整するだけではなく、胃腸を元気にしてくれる働きもある薬です。
逆流性食道炎
これまでに説明してきた2つの効果は胃腸の調子が良くないときに出る症状ですが、その他の効果が出る症状として最近では逆流性食道炎にも効果があることで注目されています。
逆流性食道炎とは、一度胃に送られた食べ物が胃酸と一緒に食道へ上がっていき、胃酸によって食道が荒れてしまうことです。
食べた直後にすぐ横になってしまいがちな方、ストレス、タバコやコーヒーなどでも起きてしまう症状です。
症状についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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自律神経失調症
自律神経失調症という病気を知っていますか?交感・副交感神経が乱れてしまう事で起きる病気です。よく鬱と間違うのですが、うつ病は脳から分泌される物質が減ってしまうことでかかる病気で全く違います。
自律神経は体をコントロールするため、ちょっとでもバランスを崩してしまうとトラブルが起きて症状が表れます。具体的な症状としては慢性的な疲労、だるさ、偏頭痛、不眠、耳鳴り不安感、イライラなどがあります。
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その他
その他の効果がある症状としては不妊症、喘息、気管支炎があります。
※ここで…
六君子湯には製薬会社より沢山の種類が出ています。その一部を挙げます。
✅ ツムラ 漢方六君子湯エキス顆粒
✅ クラシエ薬品 漢方 六君子湯エキス顆粒
✅ 松浦薬品 六君子湯エキス細粒
✅ 三和生薬 六君子湯Aエキス細粒「分包」
✅ 小太郎漢方製薬 六君子湯エキス錠(小太郎漢方製薬)
✅ JPS JPS六君子湯
六君子湯の飲み方
上記で六君子湯の効果について説明してきましたが、良い薬だからと言ってきちんと用法用量を守らなければきちんとした効果も得られません。次は内服方法について説明していきます。
用法
水または白湯で通常の薬と同じように服用してもかまいませんが、お湯に溶かして飲むのも良いそうです。
薬を飲むタイミングとしては食前か食間(空腹時)に経口服用します。服用した後に、むかつきや食欲が無くなるようなことがあった場合には食直後でもいいとされています。
ここに書かれた用法はどの製薬会社から出た薬でも対応しているという訳ではありませんので、参考までとしてください。
容量
年齢、体重、症状により適宜増減する事はありますが、基本的に成人(15歳以上)1回1包(約7.5g)を1に2回内服します。その他の年齢別の(ツムラ六君子湯エキス顆粒)の容量は以下に示します。
✅ 7歳から14歳 : 3分の2程度を1日に2回
✅ 4歳から6歳 : 2分の1程度を1日に2回
✅ 2歳から3歳 : 3分の1程度を1日に2回
✅ 2歳未満は服用しない
となっています。ツムラ六君子湯エキス顆粒の容量を挙げましたが、始めにも言ったように年齢や体重、症状によって増減しますし、処方される製薬会社によっても量が異なることがあります。
製薬会社の提示する容量を守って服用してください。特に小児に服用する際には必ず状態を見るようにしてください。
六君子湯の長期服用は危険!?
薬には危険がつきものです。用法・用量を守って服用する事はもちろんですが、副作用もあります。
重い副作用はありませんが、六君子湯には6つの生薬が配合されています。その中の一つ「甘草」の大量服用により、むくみ(浮腫)、血圧が上がってくることがあります。
これを「偽アルドステロン症」と言います。六君子湯の他に複数の漢方の長期併用時などに起きることが多く、注意が必要です。
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その他には肝障害が報告されています。
ひどい倦怠感や強い吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、体重増加や手足のしびれ・痛み、ふるえ、低カリウム血症、蕁麻疹といった症状が出た場合には病院を受診するなどの対応をしてください。
その他の症状としては、胃の不快感や食欲不振、軽い吐き気、下痢があります。薬が良いからと言っても症状改善には個人差が出てきます。
六君子湯の効果を知ることはできたでしょうか?
良い薬も沢たくさん開発されてきている中で、六君子湯は様々な効果もありとてもすばらしい薬です。今後も他の症状にも効果があることが分かる様な気がしますが、用法・用量はきちんと守ってください。
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