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小青竜湯の4つの副作用に注意【風邪への効果を徹底解説!】

<監修薬剤師 藤沢 淳司>
だるい

小青竜湯とはツムラなどの内服薬である漢方薬です。

漢方薬と聞くと、効くけども高いイメージがありませんか?実はそうではないのです。最近では保険適用になっている漢方が150種類以上あります。今回は漢方の一つ、小青竜湯について、副作用や風邪への効果を解説します。

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小青竜湯(しょうせいりゅうとう)とは?

 

小青竜湯は、処方されることが多い漢方薬です。漢方は中国で生まれた体系医学で、2000年以上昔の中国の漢方の古典である医書に書かれてあるものです。

 

そもそも漢方薬とは、構成生薬と言って自然の草木からとった漢方の原料の組み合わせでできていて、小青竜湯とは「辛温発表剤(しんおんはっぴょうざい)」という部類です。

 

効果として体を温め、病気を発散して治す働きを持つと言われています。具体的には、発汗作用があり、体の熱や腫れや痛みを発散、また、水分バランスを調整する働きもあります。

 

西洋医学的には、気管支拡張作用や抗アレルギー作用、抗炎症作用があります。小青竜湯の構成生薬は下記の8種類です。これらの生薬が一緒に服用されることによってとても良い効果を発揮します。

 

✅ 麻黄(マオウ)

✅ 桂皮(ケイヒ)

✅ 芍薬(シャクヤク)

✅ 半夏(ハンゲ)

✅ 五味子(ゴミシ)

✅ 細辛(サイシン)

✅ 乾姜(カンキョウ)

✅ 甘草(カンゾウ)

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小青竜湯の4つの効果

 

小青竜湯の効果は以下のような症状があります。

 

感冒

感冒とは風邪と同じような感じで、くしゃみや鼻水、咳、痰、発熱、倦怠感があり急性の呼吸器疾患のことを指します。他にも風邪と思われる症状である鼻汁、鼻づまり、流涙に効きます

 

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは原因となるウイルスと体を守る抗体という物質が鼻の粘膜で反応して、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりのある症状になります。

 

気管支喘息

発作性の呼吸困難や喘鳴、咳症状のある疾患です。気管支喘息の元となる抗原の吸入や運動、感染、ストレスなどが喘息を引き起こすことになります。気道の炎症が続き、気道が敏感になっている症状です。

【関連記事】
気管支喘息の4つの症状【意外な原因や治療法を解説!】

 

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは、目に起きるいろいろなアレルギー疾患の総称です。目のかゆみや充血をすることもあり、花粉症もアレルギー性結膜炎の一つになります。その為、花粉症にも効きます

【関連記事】
アデノウイルスの8つの症状【結膜炎に注意して!】

 

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 6つの副作用に要注意

 

漢方薬は副作用が無いような気がしますが、他の薬と同じで副作用があります。しかし、副作用は少ないとされていますが、発症するには個人差がありますので注意するようにしてください。具体的な副作用として以下のような症状があります。

 

偽アルドステロン症

副作用の代表的なひとつとして偽アルドステロン症が挙げられます。

アルドステロン症とはアルドステロンというホルモンの過剰分泌によって起こる疾患で、だるい、血圧上昇、むくみがあり、手足のしびれ・痛み、筋肉のぴくつきなどの症状があります。

偽アルドステロン症とは、ホルモンの過剰分泌ではなく、小青竜湯の配合生薬である甘草の大量服用によって、同様の症状が起こることをいいます。

甘草の副作用についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
甘草(カンゾウ)の10の副作用に注意!【正しい一日量を解説】

 

間質性肺炎

間質性肺炎とは、肺の中にある肺胞(ブドウの房のような組織)の壁やその周囲に炎症が起きることです。症状としてはから咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。階段を上ることや少し動くだけで息切れがする、息苦しくなる、空せき、発熱等が見られます。

 

肝機能障害、黄疸

肝臓の症状として、肝臓でつくられる消化酵素である胆汁の色素ビリルビンという物質が血液中に増え、皮膚表面や粘膜が黄色くなる黄疸を引き起こします。

また肝機能障害については、血液検査の項目にあるAST、ALT、γ-GTPなどの数値が上昇したかどうかにより確認できます。

 

胃腸症状

胃腸症状として胃の不快感、食欲不振、吐き気、吐く、腹痛、下痢があります。

 

その他

その他の症状として、動悸や不眠、発汗多過、尿が出にくくなることや、褐色尿、イライラ感あり、全身のだるさがあることもあります。ひどい場合やきつい場合はすぐに服用を辞めて、早めに受診してください

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小青竜湯の使用上の注意を確認

 

用法容量

ツムラの小青竜湯は、成人は1日につき9.0gを2~3回に分けて、食前や食間(空腹時)に服用します。規定量が決まっていますが年齢や体重、症状により増減する場合があります。

 

市販薬もありますが個人で量を調整することは避けてください。効き目のない場合や副作用がある場合には医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

注意が必要な場合

添付文章にも記載されていますが、服用する際に注意が必要な方や注意しなければいけない場合があります。

✅ 医師の治療を受けて他の薬と併用している方

✅ 妊婦または妊娠していると思われる方

✅ 約1ヵ月間服用しても症状がよくならない方

✅ 発汗傾向の著しい方

✅ 高齢の方

✅ 今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある方

✅ むくみや排尿困難の症状のある方

✅ 高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害の診断を受けた方

麻黄には、心臓や血管に負担をかける交感神経刺激薬のエフェドリン類という物質が含まれます。そのため、高血圧や心筋症、心筋梗塞、脳卒中などの循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります

腎臓に関するトラブルについてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
腎臓の位置はココ!【腎機能低下の4つの原因や症状をチェック】

 

禁忌

禁忌となる対象はこちらです。

✅ アルドステロン症の患者

✅ ミオパチーのある患者

✅ 低カリウム血症のある患者

上記の方は内服する前に医師に相談して、他の薬に変えてもらいましょう。

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