喉の奥に違和感があり痛い!異物感の正体は何なの?
<監修医師 WASHIO>
喉に痛みを感じたり違和感があるのにそれ以外の風邪の症状が見られない、なんてことありませんか?
実は、喉の痛みの原因は風邪以外にも様々なものがあるのです。
原因が分かれば、防ぐことも可能ですし、直ぐに治療も行えます。
今回は喉の痛みを引き起こす様々な原因や考えられる病気についてお伝えします。
気になる所から確認してみよう
喉が痛む原因
喉の痛みに対する直接的な原因は喉の炎症です。
例えば細菌やウイルスなどに対して身体が免疫反応を起こした結果喉の炎症となって現れます。
つまり、喉の炎症を引き起こしている要因が、喉の痛みの原因と言えます。
ではここから、喉の炎症を引き起こす原因や病気を具体的に紹介していきます。
◾風邪
風邪の時に炎症を起こしやすいのは、喉にある扁桃という器官です(扁桃腺とも言います)。
扁桃は免疫に関わる器官で、外部から細菌やウイルスが侵入したり、身体の免疫機能が低下した時などに炎症を起こすため、喉の痛みとなります。
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◾声の出し過ぎや、空気の乾燥
大声を出し過ぎると、声帯を酷使することになるため、炎症に繋がります。
また、空気が乾燥していると喉の粘膜を傷付けるので、炎症を引き起こします。
喉は適度に休ませ、無理をさせないことが大切です。空気が乾燥しているときは、マスクなどを使って喉を守りましょう。
◾アルコールやタバコ
アルコールやタバコの煙も喉の粘膜を傷付けます。特に度数の高いアルコールは炎症を引き起こしやすいです。
しかし、酔っ払うことで痛みがある程度麻痺するため、気付きにくいかもしれません。
アルコールを頻繁に摂取していると、声がかすれてしまったり、しゃがれた声になってしまう人がいますが、これも喉が傷付いている証拠です。
喉の奥が痛い!考えられる病気や原因をチェック!
扁桃の周辺など、喉の入り口辺りではなく、喉の奥が痛む場合は上記以外の原因も考えられます。
◾急性喉頭蓋炎
声帯のすぐ上には喉頭蓋という部分があり、ここが急激に腫れることで気道が狭まり、酷い場合は呼吸困難に陥ることもあります。
主に細菌に感染することで発症し、初期症状は風邪に似ており発熱などが見られます。
しかし重症の場合は入院が必要になるため、早期診断が大切です。
◾声帯ポリープ
声帯にポリープ(腫瘤)というできものができる病気です。声の出し過ぎやタバコの吸い過ぎなど、過剰に喉を酷使することで引き起こされます。
そのため、歌手の人やヘビースモーカーの人は注意が必要です。
軽度のポリープであれば喉を休ませることで自然と治ることもありますが、それでも治らない場合は炎症を抑える薬などを用いて治療を行います。
重度の場合は、外科手術によって切除しなければならない時もあるため、少しでも喉に違和感があったり痛みを感じたりしたら、早いうちに病院の診断を受けましょう。
◾ストレス
これまで、細菌やウイルス感染、空気の乾燥やタバコなど外部から受ける影響が原因となる喉の痛みを紹介してきました。
しかし、自身の体調により喉の痛みが引き起こされることを知っていますか?
それがストレスによる喉の痛みです。ここからは、ストレスと喉の痛みの関係を紹介していきます。
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喉の奥が痛いのはストレスが関係しているの?
風邪を引いたわけでもなく、喉を酷使した覚えもないのに、なぜか喉の奥が痛いという人は、ヒステリー球という病気かもしれません。
ヒステリー球とは、主にストレスが原因で引き起こされる病気のことで、喉の筋肉が緊張や痙攣を起こし、狭窄することで喉の内面が触れ合い、異物感や違和感、痛みなどの症状となって現れます。
極度の緊張や不安、鬱状態、アレルギーでも引き起こされるので、誰でも発症する可能性があります。特に女性に多いようです。
ストレス、つまり自律神経の乱れがヒステリー球に繋がるため、自律神経失調症や心身症など、ストレスと関係のある病気と合併して現れることもあります。
予防、治療法としては、とにかくストレスを溜めないことです。何事も無理をしすぎるのは良くないですよね。
例えば好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたりなど自分の好きなことをすることで、精神的にも身体的にもリラックスすることが大切です。
また、適度な運動を取り入れることでリフレッシュし、喉の緊張をほぐすことにも繋がります。睡眠をしっかりと取ることも、自律神経を安定させることに繋がるため、意識して睡眠時間を確保するようにしましょう。
それでもヒステリー球が治らず、長引く場合は病院に行きましょう。
自律神経の乱れを改善する安定剤などを処方してもらうこともできます。
早めに病院を受診しましょう!
喉の痛みの原因や、考えられる病気について紹介してきましたが、どんな原因でも痛みが長引くのは辛いですよね。
直ぐに治療して、症状の悪化や長期化を防ぐためにも、できるだけ早く病院で診察してもらうことをお勧めします。
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