奥歯の歯茎が痛い【原因や正しい治療法をご存知ですか?】
<監修医師 みのり>
しっかりと歯磨きは毎日しているのに、奥歯の歯茎に痛みを感じたりすることはありませんか?
さらに舌で触れてみるとなんとなくぶよぶよしていたり、赤く腫れていると違和感を感じますよね。
この奥歯の歯茎が痛い原因や、正しい治療法についてお伝えします。
気になる所から確認してみよう
奥歯の歯茎が痛いのはストレスが原因?
残業続きや家庭内などでの問題を抱えて疲れやストレスが溜まると、体内の免疫力や抵抗力が低下してしまいます。
その状態は細菌による感染や炎症を引き起こしやすくなります。体の中でも歯茎は特にストレスの影響を受けやすいために、腫れや痛みがすぐに出てしまう場所なのです。
冷やす
まずは冷やしてみましょう。腫れていたり痛みがあるということは、炎症を起こしている状態です。
冷たい水で冷やしたタオルをよく絞って、痛いところに外側から当てたり、ビニール袋に氷と水を入れたものをそっと当ててみて下さい。また、氷を直接、口の中に入れて痛いところを冷やすのも効果的です。
消毒する
市販のうがい薬を使い、うがいをしたり、ゆすいだりしてみましょう。
口の中は微生物や細菌が多く住む場所でもあるので、喉だけでなく口の中をまんべんなく消毒するのが大事です。
睡眠をとる
睡眠をしっかりとることで、体の免疫力や体力を回復することができます。歯茎の腫れの原因となる細菌などに対する抵抗力も回復していきます。
奥歯の歯茎が痛い原因や治療法
ストレス以外の原因や治療法を詳しく紹介していきます。
虫歯
奥歯は銀歯などの被せ物をしていることが多く、外から見ただけでは中の歯の様子は分からないものです。
また、銀歯は劣化しやすく、歯と治療した後の詰め物の隙間は虫歯が進行しやすいので、いつの間にかに神経にまで虫歯が達していたということもあります。
歯の根っこの先には顎の骨があり、その骨の中にまで虫歯菌が達すると、そこに膿を溜めてしまいます。
歯茎が大きく腫れると同時に強い痛みが出るのですぐに気づきます。
<治療法>
治療法としては、虫歯の治療を行いながら、歯茎を切開して膿を出すことが必要になります。歯茎が自然に破れて膿が出てしまうこともありますが、治療をしなければ何度も繰り返してしまいます。
腫れがひどい場合には、化膿止めと鎮痛薬を飲んで症状が落ち着いてから治療に取りかかるケースもあります。
歯根嚢胞(しこんのうほう)
奥歯は根の治療が難しいと言われています。神経を抜くなどの治療後や、自然に神経が死んでしまった場合などは、歯根の中の元の神経があった場所は空洞になります。
そこに何らかの原因で細菌が繁殖して、根の先に膿の袋を作ります。
自覚症状がなく医師によるレントゲンで発見される場合や、
歯茎が腫れて痛みを感じると同時に、歯茎の外側に口内炎のような白いおでき状の物ができて歯根嚢胞が発見される場合もあります。
歯茎から膿が出続けるため分かる場合もあります。
<治療法>
治療法は根の中の細菌や毒素で汚れている部分を、細い針金のようなやすりできれいにこすり取り消毒します。
その後、根の中に薬剤を入れて蓋をして、細菌が入り込めないようにします。
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親知らず
親知らずは横向きや斜めに生えていることが多く、歯磨きがしにくいために、細菌のすみかになりやすい場所です。
細菌が溜まると腫れて、歯茎がさらにかぶさることもあり、痛みや臭いの原因になってしまうことが多いのです。
また、埋まっている親知らずが歯茎を突き破って出てきたときに、一時的に歯茎が剥がれる状態になることもあり、それが隣の歯を圧迫して痛みが出る場合もあります。
さらに、親知らずは口の中の一番奥にあるので、腫れると耳の下のリンパ節を刺激するために、耳の方まで痛くなることもあります。
<治療法>
治療法としては、必要であれば早めに抜歯するのが最善です。
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歯ぎしり
寝ている間に歯ぎしりをする癖のある人は、歯や歯茎が振動によってゆさぶられているため、噛むと痛いと感じます。
また、歯ぎしりは歯にひびが入ったり、割れてしまう原因にもなります。
<治療法>
治療法はマウスピースを就寝中に装着して、歯を保護する方法があります。
歯周病
食べかすや磨き残しを栄養とする細菌が口の中で増殖して、それらが付着することで歯茎が腫れたり、歯磨きの時に出血したりします。
腫れた歯茎は押すと痛いと感じ、炎症を起こしている状態なので、赤い色をしています。歯が伸びたように感じることもありますが、歯茎の組織が壊されて後退したためにそのように見えるのです。
さらに放っておくと、歯を支えている歯槽骨まで壊されていき、歯茎が下がるようになります。
<治療法>
治療法は正しい歯磨きの仕方を覚えて、歯と歯茎の内側に細菌や歯垢を残さないことが一番です。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなども使うのが効果的です。
出血していても、柔らかいブラシやフロスを使い、歯茎の内側に着いているものを丁寧に掻き出すことを続けていくと、約2週間ほどの期間で状態が改善されていきます。
また、歯科での定期的なチェックを、子供は3~4ヶ月に一度、大人なら半年に一度は受けることをおすすめします。
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