フロモックス錠100mgは膀胱炎に効く?副作用が出やすい人とは!
<監修薬剤師 T.Nagao>
膀胱炎は、実は非常にポピュラーな病気です。
膀胱炎の特徴上、女性の患者さんが圧倒的に多く、一生に一度はなるとまで言われています。
膀胱炎にも種類がありますが、ほとんどの人がかかる急性膀胱炎は薬を飲むことで治すことができます。
今回は、フロモックスという抗生物質がどのように膀胱炎に効くのか見ていきましょう!
気になる所から確認してみよう
膀胱炎に効くフロモックス錠100mgの特徴
膀胱炎について
そもそも膀胱炎とはどういう病気なのでしょうか?
膀胱炎は、膀胱に細菌が入り込み、炎症を起こしてしまう病気です。
症状としては、頻尿、尿をした後に痛みがある、残尿感がある、尿が濁る、尿に血が混じるなどです。
膀胱炎の原因となる細菌は、ブドウ球菌や大腸菌、緑膿菌、セラチア属、プロテウス属、肺炎球菌などです。
また、細菌は尿道から膀胱に入り込むため、尿道の短い女性の方がかかりやすい病気となっています。
膀胱炎というと恥ずかしがってなかなか病院に行けない方もいるかもしれませんが、放っておくとどんどん症状は悪化します。
もしくり返し泌尿器科系の症状が出る場合は膀胱炎以外の病気の可能性があるかもしれません。できるだけ早めに病院で診察してもらうようにしてください
フロモックス錠100mgについて
フロモックスは塩野義製薬が販売している抗生物質です。
膀胱炎だけでなく、細菌が原因の病気(腸炎、咽頭炎、中耳炎など)にも効きます。
フロモックス錠100mgは細菌の壁の合成を阻害する
さて、先ほどフロモックス抗生物質にもいろいろ種類がありますが、フロモックスはセフェム系と呼ばれるグループの薬です。
細菌が細胞の壁を作ることを阻害する作用を持ち、菌を死滅させたり菌が増殖したりするのを防ぎます。
ペニシリンによく似た効能を持ちます。また、比較的副作用が少なく安全性が高く、かつ様々な病原菌に有効なため各診療科で使用されています。
類似した抗生物質
フロモックスに成分や効能がよく似ている薬に、ケフレックスやメイアクトがあります。
これらも、セフェム系抗生剤と呼ばれる薬です。
また、ジェネリック薬品も出ていますので、気になる場合は医師や薬局で質問してみるといいでしょう。
フロモックス錠100mgはいつまで服用したら良いのか
フロモックスの服用のしかたと注意点
フロモックスは、通常、1日3回、1錠を食後に服用します。
この抗生物質は、体内に一定の濃度で保つことが重要です。そのため理想としては食事と食事の間、4~5時間の間隔をあけて飲むことが望ましいと言えます。
とはいえ、厳密には「何時間あけて飲む」という決まりはありません。
三食毎食後に、規則正しく飲むのが正しい飲み方です。
飲み忘れてしまったらすぐに1錠飲んでください。
もし飲み忘れてしまったまま次の食事の時間になってしまった場合は、2錠飲んだりせずに、1錠だけ飲むようにしてくださいね。
フロモックスはもらった薬は全部飲みきる
急性膀胱炎の場合、抗生物質が有効であれば、1〜2日で症状がおさまります。
効果時間は1~1.5時間ですが、抗生物質の性質上「治った!」とはっきり自覚するのは難しいでしょう。
また、4〜5日で治癒することもあるようです。
症状がおさまるのは1〜2日でも、完全に治るまで4〜5日かかるんです!
もし、あなたの症状が2日でおさまったとしても、薬を飲むのをやめないでください。
症状が軽くなっても、菌が弱まっているだけの可能性があります。
ここで薬をやめてしまうと、菌が息を吹き返して、病気が悪化してしまいます。
処方された薬を飲みきって初めて膀胱炎を完治することができます。
フロモックスの服用方法については以下の記事でさらに詳しく解説しています。
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フロモックス錠100mgの副作用に注意すべき人
フロモックスの副作用
主な副作用として、「発疹、蕁麻疹、かゆみ、発赤、紅斑、腫脹、発熱、関節痛、下痢、胃痛、吐き気、口内炎」などが報告されています。
特に下痢は起こりやすい副作用のようです。
人によっては、フロモックスを飲むと眠気を感じることがあります。 もし眠気を強く感じた場合は、車の運転や機械の動作、高所での作業などは行わないようにしてください。
まれに重い副作用として腎障害、肝機能障害、溶血性貧血、中毒性皮膚壊死症などがあらわれることがあります。もし、著しい倦怠感や食欲不振、発熱、黄疸、吐き気、嘔吐、発疹やかゆみなどがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
またフロモックスは重度のニキビ治療用に使用されることもあるため、「ニキビ治療に使いたい」とお考えの方がいらっしゃいましたら医師に相談して下さい。
ニキビ治療でフロモックスを使用する場合でも、「短期間で一気に治療する」ことが大前提となっています。
安易な使用はやめておきましょう。
こんな人は副作用が起きやすい
以下に挙げる人が副作用が起きやすい可能性があります。必ず主治医の方に相談してください。
セフェム系薬剤にアレルギーのある人
言わずもがなですが、もしセフェム系抗生物質にアレルギーがある人は絶対に飲まないでください。
ペニシリン系薬剤にアレルギーがある人
ペニシリン系薬剤に過敏なアレルギー反応示す方は、過敏症が発生するケースが報告されています。
高度の腎機能障害がある人
腎臓に持病を持っている方は、普段の薬との飲み合わせに注意が必要なケースがあります。 また、薬の量や時間の間隔を調節する必要があるかもしれないので、医師にご相談ください。
アレルギー性の持病のある方(喘息、発疹、蕁麻疹、アトピーなど)
アレルギー体質の方は、副作用が出やすいことがあります。
高齢者の方
高齢者の方は副作用が出やすいので注意してください。 まれに、出血しやすくなる場合もあります。 また、健康状態によっては、薬の量や時間の間隔を調節する必要があるかもしれないので、医師にご相談ください
これまで、膀胱炎とフロモックス錠100mgについてご説明しましたが、実は膀胱炎にも種類があります。
急性膀胱炎や慢性膀胱炎(繰り返し膀胱炎になる病気)は抗生物質で治療できますが、間質性膀胱炎という、細菌が原因でない膀胱炎もあります。
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フロモックス錠100mgで症状が改善しない場合は、早めに専門医の診察を受けてくださいね。
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