手首の捻挫の症状はコレ!【治らない時の治療方法も解説】
<監修医師 WASHIO>
自分の意思に反した方向に手首をねじってしまい、捻挫してしまう事がありますが、捻挫くらいで病院なんて行っていられないなんて思ったりするかもしれません。
しかしながら、捻挫も放っておくと重症化したりします。今回は手首を捻挫した際の治療や対処法についてお話しします。
手首の捻挫の4つの症状
手首は骨と靭帯が複雑に構成されている場所になります。捻挫の程度によって、出てくる症状は異なりますが、主な症状としては4つが挙げられます。
腫れ
捻挫した箇所が腫れる事は良く見られる症状です。左右の手首を見比べて、明らかに痛めた方が腫れている場合は注意が必要です。
腫れの原因としては、手首の関節の部分にある靭帯が損傷してしまい、内面にある滑膜層が炎症を起こしてしまうからです。
炎症を起こした際に処置が不適切なものだった場合、腫れが悪化したり、慢性化する事によって関節の変形を引き起こしたりしますので注意が必要です。
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熱を持つ
炎症があると患部が熱を持ちますので、この場合は熱を取る為に患部を冷やしてあげる事が大切です。
あまり冷たすぎるのも良くありませんので、氷水の温度(0度程)がベストです。
痛み
応急処置をしても痛みが引かない場合、または痛みが増してくる場合は要注意です。患部をなるべく動かさないようにして、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
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内出血
手首の靭帯が損傷してしまい、靭帯が切れてしまった場合には内出血が起こる場合があります。
内出血をしている場合には明らかに捻挫した箇所が青黒くなったりして、皮下出血が広がっていることが目で確認出来ます。
この場合には患部を固定する事が大切です。固定する事で内部の傷口の出血を抑える事ができます。
これを怠った場合には靭帯の再生を妨げて、関節の修復にも時間がかかってしまいます。
<骨折との見分け方>
骨折の場合でもこれらと似たような症状が出ますが、骨折との見分け方としては、
① 明らかに変な方向で骨が曲がっている
② 骨折した場所で骨同士が振動しているような感覚がある
③ 骨折箇所がずれたり曲がっているように見える
④ 動かすと痛むが安静でも、痛みがある
などが挙げられます。
手首の捻挫の4つの治療法
では、実際に手首の捻挫をした際の治療法を4つご紹介していきます。
RICE・応急処置
捻挫は応急処置が重要になってきますが、応急処置の基本はR(安静)I(冷却)C(圧迫)E(拳上)になります。
R(安静)
患部を冷やしながら、机などの腕の体重を預けるようにして、安静に出来る姿勢を取る事が大事です。
I(冷却)
一瞬冷やすだけでは効果がありませんので、氷水の入った袋を準備してしっかりと冷やしましょう。
C(圧迫)
しっかりと患部を冷やしてから、包帯などを巻いて固定しましょう。
E(拳上)
内出血を防ぐためにも、患部は心臓よりも上に上げるようにしておきます。
捻挫は患部に炎症が起こっているので、速やかに「アイシング」を行う事が重要になってきます。アイシングの基本としては「20分冷やして、1、2時間ほど間隔をあけて、また冷やすのを48時間程繰り返す」ことです。
48時間冷やせば良くなると思われがちですが、冷やすことは応急処置にすぎません。捻挫を早く治す方法としては、早急に応急処置をする事です。
固定する
患部を動かさないように固定する事が、捻挫の治療で重要になってきますが、手首は日常生活で最も使う事が多い場所です。
サポーターや包帯で患部を固定し、日常生活にも差し支えないようにしましょう。サポーターは固定するものでもありますが、動きやすい事も重視しなければなりません。
そこで捻挫の治療に良いサポーターとしては「アスリート用」のサポーターが良いとされています。アスリート用の物は元々動く事を考えて作られているからです。
自分に合うサポーターを見つけて、適度な力で圧迫、固定し、回復に努めましょう。
また包帯の巻き方ですが、手首に巻く際は7~8センチ程のところまで巻くようにします。固定する際にはきつく締め付けないようにします。
きつく巻きすぎると逆にしびれや痙攣に繋がる恐れがあります。
湿布を貼る
湿布は貼った場所から薬を吸収していくものです。基本的に患部を冷やすために「冷湿布」を使うようにします。湿布もれっきとした医薬品ですので、使用期間などを良く守るようにしましょう。
皮膚が薬を吸収する為、副作用が出ないとも限りません。
人の湿布を使ったりするのではなく、自分の症状に合った湿布をきちんとした使い方で使用するようにしましょう。
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お風呂の中などでストレッチ
お風呂の中だと痛みがそんなに出ないので、筋肉や筋が温まって伸びるのでストレッチがしやすくなります。
捻挫をすると手首も曲がりにくくなってしまいます。一定期間が経過したら、ゆっくりとストレッチをしてリハビリをし、筋肉を伸ばす事で回復を早める事が可能になります。
お風呂の中でのストレッチなどは自分で出来る事ですが、なるべく応急処置後には病院を受診する方が良いです。
病院を受診する際には「整形外科」になります。整形外科であれば、レントゲン撮影や超音波検査が可能ですので、万が一骨折していた場合にも早期発見が可能になります。
「腫れてないし、そんなに痛みもないから」と適切な処置をしなかったために、靭帯が切れて不安定になった状態が続く事=何度も何度も同じ場所を捻挫してしまう捻挫の癖が付いてしまう事がありますので、しっかりと完治させる事が大切です。
また治療期間としてはだいたい損傷した靭帯が治るまでに、全治2~3か月はかかると言われています。
捻挫の程度にもよりますが、軽度で2週間程度、動かせない位のもので1か月程度になりますが、完全に治りきるまでには個人差があります。
手首の捻挫がしばらくしても治らない時の対処法
捻挫が半年や一年経っても、なかなか治らない場合もあります。その場合に見直したいのが「痛みがあるのに無理をして動かしていないか」「適切な血処置を行ったか」「治療をけ継続して行っているか」になります。
無理して動かす事で、関節が変形してしまう「変形性関節症」などを引き起こしてしまう事もあります。
またなかなか治らない場合は後遺症が残っている場合も考えられます。しっかりと治療をする事が大切です。
捻挫の治し方としては「冷やすこと」が重要で、その後程度によりきちんとテーピングをしたり、医師の診察を受けて完治まできっちりと治療をする事により、改善していきます。
いかがでしたか?捻挫と言えども、きちんと応急処置をする事で治りが異なります。適切な治療を受けて、しっかりと治すようにしましょう。
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