舌の下に痛くないできものがある!これは病気の前兆?
<監修医師 みのり>
舌の表面に何かできものはよく聞いたりしますが、
下側や裏にできものが出来て、しかも痛くないなんて・・・なにかの病気じゃ?と不安になりますよね。
今回は舌の裏のできものを紹介しようと思います。
気になる所から確認してみよう
舌の先裏側にできる「のう胞」
5㎜前後から1㎝までの透明感のある水ぶくれのようなもの。
痛みは普段ないため、放置されることが多いものですが、食事のときや日常の時に刺激を受けると破損し内溶液を放出し消失して、
完治したと思われますがまた再発されるとも言われます。
一般的には下唇に集中して、舌尖部下面(ぜっせんぶしためん)に多くでき、これをブランディヌーン嚢胞(のうほう)といいます。
のう胞の原因
口腔粘膜(こうくうねんまく)に多く存在する唾液を作る器官が唾液を作るものの口腔内に排出できない状態で、
粘膜の下の唾液と同じ成分が蓄積(ちくせき)する現象です。
のう胞の治療方法
治療方法は切除を基本として、原因となっている小粘液腺(しょうねんえきせん)を同時に除去しますが、十分に行われない限り再発する事があるそうです。
唾石(だせき)
舌の裏にできものがあり、痛みを感じない場合、唾石かもしれません。唾石とは、唾液腺の中に出来た結石のことを言います。
この結石が唾液腺をふさいでしまい、唾液が溜まり膨れることがあります。
唾石(だせき)の原因
唾液腺に結石が出来る原因は、はっきり特定されていないようですが、細菌などを核として、唾液に含まれるカルシウムが沈着してできてしまうとの見解もあるようです。
唾石(だせき)の治療方法
まれに自然排出されるようですが、多くは唾液腺に通る管を切開して、この結石を取りだす手術を行います。再発を防ぐには腺ごと結石を取り除く必要があります。
舌の癌(がん)
舌のがんとは舌にできるがんで、舌の横や裏側にできやすく、表や舌尖にできることは稀だといわれています。口腔がんの中でも40%と割合が最も多いがんです。やや男性の方が多く、他の口腔がんに比べて平均年齢は低く、20代~40代でもみられます。。
舌癌ができる原因
喫煙、飲酒、口腔内不衛生(こうくうないふえいせい)が原因とあげられています。
また歯並びの悪い歯、金歯、合わない入れ歯などで長期にわたって舌に刺激が加わっていることも原因の1つになりやすいと言われています。
舌癌の予防方法
口の中の衛生を常に気を付けて、食事後には歯を磨く習慣をつけるなど虫歯予防が大切です。
生活習慣では禁煙、禁酒、過度に熱い食べ物や冷たい食べ物や香辛料が強いもの、高塩分食品は避けましょう。
舌にできものが出来る原因
できものができる原因には、口の中が弱っている可能性があります。
疲れや過度なストレス、寝不足など日々の生活習慣の荒れによって免疫力が落ちて、口の中にできものができやすくなることがあります。
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口の中に菌が増加
口の中が乾燥していたり不潔であったりすると、菌が増殖しやすくなります。疲れていたり体調が悪かったりして抵抗力が低くなっていると、細菌感染しやすくなります。。
ドライマウスが原因
息をした時に乾燥が続く場合はドライマウスを引き起こす原因にもなります。ドライマウスとは、口の中が乾燥して唾液が出にくいことを言います。
暑さでのどが渇く現象ではなく、三か月ほど毎日口の渇きが続いている状態をドライマウスといいます。
対処方法は、唾液の分泌を増やすことが一番効果的です。
レモンや梅干しなど酸っぱい食べものを食べると唾液が分泌されて効果があります。
キシリトールなどのガムを噛むことでも唾液が分泌されます。
放置していても平気なのか
口の中を清潔に
単なる口内炎であれば歯磨きや、デンタルフロスを使って口の中を清潔にすることで、口の中の細菌を減らし、治りが早くなると言われています。
歯磨き粉により痛みが強い場合は、歯磨き粉を使わずに丁寧に磨くだけでも構いません。丁寧に歯ブラシで磨くことで汚れをとることができます。
舌がんの場合は発見が遅いと恐ろしいことに
舌がんは、初期症状の場合自分の目で状態を確認できます。
✅舌が白い模様があったり、表面の皮が異様に赤くなっていたりしている。
✅一部小さなしこりのようなものができている場合があり、出血がある。
✅香辛料が強い食べものを食べると舌が痛んだりしみたりする場合。
この3点に心当たりがあれば、舌がんの初期症状の現れかもしれません。
舌がんと口内炎の違い
口内炎と舌がんの違いは、自然に治癒するかしないかです。酷い口内炎でも、薬を塗れば1週間程度で治ります。
口内炎だからとただ口腔内の清潔やビタミンを取ることで予防をしていても、
酷いしこりがあり、薬を塗って1週間たっても治らない場合は舌がんを疑うことも頭に入れておくといいかもしれません。
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まとめ
ただの痛くない口内炎だと思い放置をすることにより、舌がんだった場合、どんどん進行します。
舌がんが進行していくと、がんが邪魔をして舌が動かしにくくなって話しにくくなったり食事がしにくくなったりします。
また、リンパ節に転移してリンパ節が腫れたり、肺がんなど全身に転移するようになります。
人は舌があるからこそ、言葉を発したり食べ物を食べることができます。
1か月2か月放置をしないで、1週間程度様子をみて、歯の定期診断だと思い早めの診断をおすすめいたします。
舌がんの手術では、大きさによってがんの部分だけ取り除くときもあれば、舌全部を取り除かなければならないときもあります。
また、転移したリンパ節も一緒に取り除いたり、体のほかの部分を切り取って舌を取り除いたところを補うような手術をしたりも必要に応じて行います。
術後も、抗がん剤を使ったり放射線を当てたりすることもあります。
また、他に転移している場合は、転移したがんの治療を行なったり、再発しないか定期検査を行なったり、再発した場合は再度治療や手術を行ったりすることもあります。
普段から喫煙、飲酒が多い方は舌のチェックをまめに行い口の中を清潔にしましょう。
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