酒精(食品添加物)の3つの効果【妊婦への影響は大丈夫?】
<監修薬剤師 藤沢 淳司>
酒精というのは醸造用のエチルアルコールと似た成分を持った「発酵アルコール」のことを言い、「お味噌」や「お菓子」などの食品に食品添加物として使用されています。
食品に含むことで食品の発酵を防ぎ二酸化炭素の発生を抑える効果があるのです。今回はそんな酒精(食品添加物)がもたらす効果などをご説明いたします。
気になる所から確認してみよう
酒精とは?
酒精というのは簡単に説明すると「お味噌」などに含み、含んだ食品の発酵を防いでくれる食品添加物のことで、“二酸化炭素の発生を抑える”のに効果的と言われています。
酒精とは醸造用の発酵アルコールを食品添加物にしたものです。
酒精は一言で言うとさまざまな食品に含まれている「食品添加物」のことです。酒精とは醸造用の「発酵アルコール」のことで、「エタノール」や「エチルアルコール」とよく似た効果をもたらします。
酒精を食品添加物として含まれる食品はさまざまです。
食品添加物として酒精が含まれている食品には「お味噌」や「お菓子」、インスタントを含めた「市販の麺類」などが挙げられ、ほとんどの食品に含まれています。
その他には調味料では「みりん」や「醤油」に含まれており、お酒類で挙げるとすれば「日本酒」「ワイン」「焼酎」「清酒」などがあります。
さらに食品以外では「消毒用のアルコール」にも酒精が使われていることがあります。
食品に酒精(食品添加物)を含むことで二酸化炭素の発生を抑えます。
酒精が数多くの食品に含まれる理由として「お味噌」を例としてご説明いたします。
まず「お味噌」は“一年以上発酵”させて作られるのですが、酵母(こうぼ)は発酵により“二酸化炭素を発生”させてしまいます。それが原因となり、よく家庭で見られる容器が膨張してしまうというような症状が現れるのです。
これを阻止するためにはまずは二酸化炭素の発生を抑える必要があります。そのために使われているのが今回ご説明させていただいている「酒精」で、酒精を入れることにより発酵を止めて二酸化炭素の発生を抑制するのです。
酵母についてはこちらを参考にして下さい。
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酒精の効果
酒精は食品に含むことでその食品の発酵を防ぐ効果がありますが、酵母の働きを止めてしまうので“健康に対する効果はない”ということを覚えておきましょう。
酒精には健康効果はありません。
酒精は上記でもご説明した通り食品添加物ですので、発酵食品に使われていますから生きた酵母の働きを止めてしまうことになり、栄養が損なわれてしまいますので酒精自体には全く“健康に対して得られる効果はない”と断言できます。
酒精を使わずに一年以上かけて作った熟成味噌には健康効果があります。
本来であればお味噌で言えば伝統的に作られた“一年以上熟成”させたものを食べた方が健康には良くさまざまな健康効果を得ることが出来ます。
この「熟成味噌」というものには「大豆たんぱく質」や「ビタミン」「脂質」「ポリフェノール」など数多くの栄養素が含まれています。熟成味噌のこれほどの栄養素が含まれている理由は、それぞれの栄養素の“酵母が生きているから”です。
同じ発酵食品である甘酒についてはこちらを参考にして下さい。
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熟成味噌がもたらす健康効果にはがん予防や生活習慣病の予防があります。
熟成にみそは上記のように身体に良い栄養素がたくさん含まれています。なので味噌汁などを作る際に熟成味噌を使用することによって、下記のように「ガン予防」や「生活習慣病の予防」にもつながることが分かっています。
「ガン予防」…熟成味噌にはがん予防の効果があると言われており、今後の研究にも注目されています。
「生活習慣病の予防」…生活習慣病の中で特に重要な「コレステロール」と「血圧」を正常値にしようとしてくれる効果があり、「動脈硬化」や「脳卒中」、「心疾患」の予防にもつながると言えます。
妊婦への影響は大丈夫?
食品添加物ということで妊婦さんへのもたらす影響を心配している方が多いようですが特に大きな問題はありませんので安心してください。
酒精は多くの食品に含まれていますが心配はいりません。
酒精はさまざまな食品や調味料、酒類に含まれているので妊婦さんへの影響を心配する声が多いですが、それぞれの食品に“微量”しか含まれておりませんので妊婦さんへの影響は全く問題ありません。
しかし摂り過ぎてしまうと身体に影響が出かねませんので注意してください。
酒精以外の妊婦さんが摂取することに躊躇してしまう食品添加物についてはこちらを参考にして下さい。
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