顔の歪みに割り箸矯正が効果的!【自分で治せる美顔方法も紹介】
<監修医師 豊田早苗>
「顔が整っている」という言葉がありますが、これは世間一般では美人であったり、男前な人の事を指します。
しかしどんな人でも健康面で顔が整っていない、つまり顔が歪んでいるとコンプレックスどころか辛い神経痛やけいれんに悩まされることがあります。
今回は顔の骨格が歪む原因や顔が歪む病気、顔の歪みの改善方法について解説します。
気になる所から確認してみよう
頭蓋骨の仕組み
頭蓋骨は頭や顔の部分の骨の総称です。頭蓋骨は合計15種23個の骨の組み合わせによって成り立っています。頭蓋骨は脳が入っている脳頭蓋と顔面の基礎を作る顔面頭蓋に大別されます。
脳頭蓋は6種8個の骨から成り立っています。
顔面頭蓋は9種15個の骨から成り立っています。何らかの原因で骨の位置のズレやこの骨の組み合わさっている接合部がズレたりすることで顔の歪みが生じます。
目と鼻のあたりに存在するのが涙骨です。鼻では鼻の表面の骨である鼻骨、鼻の内部を支持する鋤骨、鼻の内部に存在する小骨である下鼻甲介が存在します。
両頬に存在するのが頬骨です。
口では口の上部分に存在する上顎骨、その後方に存在する口蓋骨、口の下のいわゆるあごの部分である下顎骨、舌骨は文字通り舌を動かすための筋肉を支える骨です。舌骨は下顎骨のやや下に位置します。
顔の歪みが起こる4つの原因
日常生活から生じる顔の筋肉のこわばり
目や口、鼻、耳を動かすための表情筋は骨や皮膚につながっています。ストレスや緊張が続くと表情筋が硬くなり表情がこわばり、顔の歪みが起こってしまうのです。
座っている時の癖で顔が歪む
座っている時に片手で頭を支える頬杖ですが、片手で顔の重心を支えるために顔の歪みに繋がります。特に下顎骨への負担が大きくかかり徐々にズレを生じてゆきます。
頬杖をつく人の心理状況として居心地が悪い、退屈などのストレスが関わっています。
食事の癖で顔が歪む
基本的に食事は食べ物を奥歯で噛む(咀嚼)して飲み込みます。
しかし、咀嚼の際に左右どちらか片側の歯で噛み続けるとどんどんと上顎骨と下顎骨がズレてゆき、噛み合わせが悪くなり顔が歪んでしまいます。
不慮の事故による顔の歪み
交通事故などで顔を強打したりして骨を骨折した場合、折れた骨は自己修復されてゆくのですが、完全に元通りとはゆかず歪んだ状態になってしまうこともあります。
顔の歪みによる3つの影響
コンプレックスの原因に
顔が歪んでくるとどうしても輪郭が大きく見えたり、目が左右非対称であったりとどうしても不格好に見えてしまいます。そ
うしたことでコンプレックスを抱き、対人での精神的苦痛や外出できないといったストレスの原因となり、ひどい場合にはうつ病となることもあるようです。
肩こりの原因に
顔の歪みは頭蓋骨のゆがみが原因となることが多いのですが、頭蓋骨は背骨の一部である頚椎とつながっており、頭蓋骨がズレる事によりその下に存在する肩の骨や筋肉に負担をかけて肩こりの原因となることもあります。
ひどい場合は歩行困難に
頭蓋骨と腰の骨は背骨でつながっています。
頭蓋骨がズレてくる事により頚椎に負担がかかりその下の背骨の一部である腰椎に負担がかかり、腰痛を引き起こし、ひどい場合は歩けないほどになってしまいます。
歩行障害についてはこちらを参考にして下さい。
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歩行障害の6つの種類!【原因や病気の可能性を徹底解説!】
その歪みもしかして病気かも!?
顔の歪みは骨格のズレ以外でも起こります。
顔の目、あご、頬にかけて存在する神経である三叉神経に起こる痛みを三叉神経痛と呼びます。突発的にピリピリとした鋭い痛が繰り返される為に顔がこわばり、歪んだ表情になります。
顔の神経の病気は他にも顔面神経麻痺があります。
これは顔の片側だけに麻痺が生じ、まぶたが閉じきれなくなったり、頬や口角が垂れ下がったり、口の中の食べ物やよだれが垂れるなどの麻痺症状を引き起こすものです。
原因は脳出血や脳梗塞による半身麻痺、帯状疱疹ウィルスの感染などです。
顔のまぶたの筋力に障害がおこるのが眼瞼下垂です。まぶたを持ち上げる筋力が低下する為、まぶたが降りてきて目に被さり、目を見開こうとする為、額の筋肉を使う為、眉毛がつり上がった表情となります。
無理に目を見開こうとする為、目の筋肉が疲れて、眼精疲労や肩こりの原因となります。眼瞼下垂は、瞼をあげる筋肉(眼瞼挙筋)やこの筋肉を動かす神経の異常が原因で起こります。
眼精疲労についてはこちらを参考にして下さい。
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菌による感染症でも顔の表情が変わる事があります。原因は破傷風菌と呼ばれる土の中に存在する菌です。
この菌に感染する事により首筋が張ったり、口がこわばって上手く食事が取れなかったり、顔全体の筋肉が傷んでひきつるなどして顔の歪みが起こります。
50歳以上の方がかかりやすく顔の表情が変化する病気にパーキンソン病があります。これは筋肉を動かすための信号を送る脳の一部が障害されて信号が出にくくなる難病です。
パーキンソン病にはふるえや筋肉の固縮、手や足を動かす際の動作が緩慢になるといった動作障害がおこります。また顔の変化として表情の変化に乏しくなるといった仮面様顔貌が現れることがあります。
顔面に起きる麻痺症状についてはこちらも参考にして下さい。
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自分では気づかない。顔の歪みチェック
左右の目の位置
左右どちらかの目の位置が高いと顔が歪んできている可能性が高いです。これは顎骨が上にズレてくると目の下に位置する頬骨も上にズレてくるためです。
片側だけほうれい線ができる
加齢や顔のたるみでできるほうれい線ですが、通常では左右対称にできるのが片側のみ出来ることがあります。
これは上顎骨と下顎骨がズレてくるために片側の皮膚に負担がかかりたるみが生じるためです。
口角で顎骨のズレがわかる
唇の端と端の左右の口角がしっかり水平の関係になっていなければ歯の噛み合わせが悪く、上顎と下顎がズレていると言う事になります。
わりばしで歪みが治る?!自分でできる対処法2選
体操を行う
あごの体操の方法を紹介します。
コットンやガムを口に含んで左右の奥歯で右→左→両方の順で強くかみます。
左右のこめかみを押さえながら口を大きく広げます、これを10回繰り返します。
口を「い」の発音で開いたり閉じたりを繰り返します、これを20回行います。
割り箸矯正を行う
割り箸で簡単にできる矯正方法を紹介します。用意するものは鏡と割り箸のみです。
まず鏡で口角が右と左どちら側に下がっているか調べます。次にその下がっている側の奥歯で割り箸を5分ほど強く噛みます。
次に左右の奥歯で同時に割り箸を噛みます、この時口角が下がっている側の奥歯を強く噛むように意識します、これも5分間行います。
これで割り箸矯正は終了です、歪みが矯正されるまで続けてゆきましょう。
そもそもの癖を治す
様々な方法で体の歪みを直しても原因そのものを取り除かなければ意味がありません。
長時間の頬杖をついて座らない、作業中などであれば時々は立ち上がってストレッチを行うなどリラックスしましょう。
長年の癖が積み重なり、顔が歪んでしまう原因として大きいのはやはり食事の取り方です。数を数えながら左右に均等に咀嚼してゆくようにしましょう。
顔の歪みについて解説しました。顔の大きさなどは生まれつきの骨格だけでなく日々の習慣によって決まってくるものです。
顔の歪みは見た目だけでなく、ひどい場合は痛みなどを伴い生活に様々な影響を及ぼします。
日々の歪みの起こらないような生活習慣を心がけ、必要な場合は矯正を行い、将来の為に健康な日々を送れるようにしてゆきましょう。
顔以外にも気になる形の違いについてはこちらを参考にして下さい。
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