首の寝違えに!湿布での的確な治療法を知っていますか?
<監修柔道整復師 岡部大輔>
打撲や筋肉痛、肩こりなど様々な症状に合わせて湿布薬が処方されることがありますね。
しかしそれ以外にも、「朝起きたら首が痛い!まさか、寝違えた?」という場合にも湿布薬は有効です。
しかし冷感タイプと温感タイプがあり、首の寝違えにはどちらが適しているのかわからない、そんなあなたに湿布の正しい使い方をご紹介します。
また湿布以外にも効果のある治し方についてもご紹介します。
気になる所から確認してみよう
寝違えの原因
湿布の使い方をご紹介する前にまず、なぜ寝違えが起きるのか原因をご紹介します。
睡眠中の無理な姿勢や、無理な首の動かし方で首の筋肉に負荷がかかる事で、筋肉痛のような症状が起きる事です。
寝違いの痛みから少しでも早く開放されるためには、アイスノンや冷湿布で患部の炎症を抑えることが重要となります。
そして、寝違えは急性症状ですので、痛みは長くても一週間程度でひきます。 その間は痛みが出るような無理な動作やストレッチなども禁物です。
首の寝違えには冷感湿布と温感湿布のどっちが効くのか
どちらも消炎鎮痛剤としては有効です。ただ首の寝違えに対して湿布を貼るということであれば、「温感湿布」を選択した方が良いでしょう。
温感湿布は、カプサイシンという唐辛子などに含まれている辛み成分のひとつが入っています。
そのため、皮膚に温かく感じるように刺激を与え、患部の血行を良くすることで消炎鎮痛作用を狙っているのです。
首の寝違えは冷感湿布と温感湿布を使い分けよう!
首の寝違えには温感湿布をおすすめしましたが、場合によっては冷感湿布が有効な場合もあります。
判断の基準となるのは寝違えた原因と患部の状態です。
もしも患部が熱を持っていたり、腫れている場合には皮膚より下の組織が炎症を起こしているのでアイシングの一環として冷感湿布を用いましょう。
ただし通常の首の寝違えは、冷やすことによって肩や背中の血行が悪くなる可能性がありますので、さきほどご紹介したように温感湿布をおすすめします。
湿布は根本的な治療ではなく、あくまでも痛みや炎症に対する応急処置です。
ケースごとに温感湿布と冷感湿布を使い分けることが適切な処置に有効です。
もしも市販の湿布薬で痛みが治まらない場合や、判断が自分では難しい場合には病院を受診するようにしましょう。
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寝違えを予防する方法
湿布の使用方法についてご紹介しましたが、一番いいのは「寝違えを起こさないようにすること」です。寝違えてしまうのは寝るときの体勢による問題が大きいですので、予防する方法についてご紹介しておきます。
①心地よい高さの枕を使用する
②首回りを冷やさないようにして、血行をよくしておく
③日常生活の運動不足を解消しておく
④うつぶせで寝ないようにする
以上の四つのポイントを守るだけで、寝違いを起こす確率を低下させることができます。
絶対に寝違いを起こすわけにはいかない重要なイベントの前にはぜひお試し下さい。
マッサージするには注意が必要
首の寝違えは、一週間もすれば自然に症状が和らいでいくものです。
とはいえ、首筋が痛いと「早く治らないかな」と考えついつい首や肩をもみほぐしてしまいがちですが、痛みを助長させてしまう可能性が高まります。
首は脳に栄養を送る重要な血管や神経が通っている非常に重要な場所です。
無理に首をひねりポキポキ鳴らしてみたり、首を揉んでみたりという行為は脊髄損傷や麻痺などを引き起こす可能性がありますので素人判断で行うのはやめましょう。
長く痛みが続く場合には専門家の指導を仰いでください。
ただしどうしても「即効で治したい」とお考えの方に、安全に出来るマッサージや寝違い解消に効果的なツボなど治す方法についてご紹介します。
首のストレッチで解消
首は非常にデリケートな場所なので、下手に患部を刺激してしまうと症状を悪化させてしまう可能性があります。
無理のない範囲で左右にひねってみましょう。じわじわとやさしくゆっくりと首をひねっていきます。
特に手の支えは必要ありません。痛みが出る一歩手前まで首をひねり、じっと20秒程度待ちます。ストレッチすることで筋の柔軟性を向上させることが目的になります。
触っても大丈夫な様子であれば、3本指を首の筋肉に這わせ軽く押してほぐしましょう。
筋肉の線維走行に沿うように押してください。
ツボを押す
ツボを押す場合は、首を直接圧迫すると症状を悪化させてしまう危険性もありますので、首以外に存在する「首の痛みに効くツボ」を活用することをおすすめします。
一番おすすめしたいのは「楽枕」(らくちん)というツボです。
手をぐっと握りしめると、指のつけ根にある骨が浮かび上がるかと思います。この時浮かび上がる骨の人差し指と中指の中間にあるツボです(左右どちらも同じ)。
このツボをゆっくり片方の親指で圧迫していき、「ちょっと痛いな」と感じる程度の指圧を加えればOKです。
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くれぐれも線維を横断するようにゴリゴリとほぐすのはより痛みを助長させてしまう可能性がありますので注意して行いましょう。
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