驚愕!着色料は虫だった【危険性がある種類を徹底解説します!】
<監修医師 WASHIO>
「コチニール色素」という赤色の色素をご存知でしょうか。この色素は古くから染物などにも使われている程、長い間私達の身近に存在しています。現在では厚生労働省が認可した食品添加物としても使われています。
このコチニール色素ですが、原材料は何と「虫」です。虫が着色料の一種と聞くと、何だか不思議ですよね。
今回は着色料「コチニール色素」の原材料は虫だという事を含め、その着色料が何に使われているのか、危険性はあるのかなどについてお話ししていきます。
気になる所から確認してみよう
驚愕!着色料は虫だった。。
着色料「コチニール色素」の原材料は「虫」という驚愕の事実を最初にお話しさせていただきました。
コチニール色素の原材料となる「カイガラムシ」は古くから染物の原料として用いられており、古くは会津地方でカタカイガラムシ科のイボタロウムシが養殖されていました。ペルーやメキシコなど、温かい地方でよく育ちます。
ちなみにオスのカイガラムシからは色素は抽出できない為、メスのカイガラムシよりコチニール色素を取り出します。綺麗な赤色はカルミン酸色素であり、実はカイガラムシのメスの体内で作りだされるものです。
現代ではカイガラムシの昆虫から抽出されたカルミン酸を主成分とする赤色の着色料として食品だけでなく、化粧品などにも使われる事があります。
天然由来のコチニール色素の他、カルミンと呼ばれるコチニール色素の化合物が使われることもあります。
コチニール色素は食品添加物として表記される場合には「コチニール色素、カルミン酸色素、着色料(カルミン酸)、着色料(コチニール)」といった表記が用いられます。
コチニール色素についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
コチニール色素の危険性よりヤバい!【カイガラムシの抽出方法】
虫由来の着色料はこんな食品に使用されていた!
虫から抽出されたコチニール色素は、実際に色々な食品の色付けとして使用されています。どのような食品に用いられているのか見ていきましょう。
飲み物
イチゴ牛乳などを含む清涼飲料水やお酒などの着色料として用いられている事があります。
お酒で代表的なものとしてカクテルなどで良く使われる「カンパリ」にもコチニールが使われていましたが、2010年10月以降は代替着色料として赤色2号、青色1号、黄色5号が使われており、コチニールは使われていません。
赤いかまぼこ
かまぼこの外側の色が付いている部分にコチニール色素が使われている事があります。白い部分にはもちろん使われていません。
コチニール色素が用いられているかどうかは、食品の原材料が表記されている部分で確認する必要があります。
ハムやソーセージ
ハムやウインナーを赤色に着色する為に使われている事があります。赤く着色する事で視覚的においしそうに見せる効果がありますが、味が変わる訳ではありません。
ソーセージなどであれば、ソーセージの皮を着色しているものもあります。
イチゴシロップなどの赤色
人工的なイチゴシロップの着色料として、コチニール色素が用いられている事があります。
コチニール色素の他によく似たものとして「赤色102号」が使われる事がありますが、こちらは化学合成された着色料で、コチニール色素とは異なります。
口紅、アイシャドーなどの化粧品
口紅、アイシャドーなどの着色料として使用されている事があります。
化粧品に表記されている場合には成分表示としては、コチニール、カルミン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタンなどの表記が使われます。
危険性がある種類に注意して
虫が由来のコチニール色素ですが、実際に食品などに使用されている事をお話ししました。しかしながら、私達の体内に取り込む事で危険性はないのでしょうか。
コチニール色素が引き起こす危険性はあるのか。
実はコチニール色素を使った「イチゴ牛乳」によって、アレルギー症状や重篤な場合にはアナフィラキシーショックを発症する事が消費者庁によって、報告されています。
アナフィラキシーショックは重篤なアレルギー反応で、最悪の場合には血圧低下により死に至る危険性もあります。
基本的に研究によって安全性が認められているコチニール色素ですが、稀にコチニールの原材料になっているカイガラムシの中に含まれるタンパク質が抽出方法によっては残っている場合があり、それが原因となって重篤な症状を引き起こす危険性があるとされています。
他の種類の色素に含まれる危険性
他にもアカネ科の植物である「セイヨウアカネ」が由来の「アカネ色素」も非常に高い発がん性物質が含まれていると確認され、突然の使用中止となっています。
また市販の入浴剤などにも含まれている「タール色素」も皮膚からの吸収によって、がんや先天性障害を起こす可能性がある化学物質と言われています。
アトピーの方は、肌荒れが悪化しますし、一般の方でもアレルギー性の皮膚炎を起こす可能性があるとされています身近に使われている色素には、実は危険性が潜んでいる事も頭に置いておかなければいけませんね。
その他に食べ物に使用されている色素の種類についてはこちらを参考にして下さい。
【関連記事】
クチナシ色素の安全性を簡単に解説 【アレルギーへの危険性が心配】
過剰摂取を続けるとこんな症状に?!
身近にある着色料ですが、コチニール色素を含めて過剰摂取を続けると、私達の身体に影響があるのでしょうか。
コチニール色素の過剰摂取について
コチニール色素については過剰摂取したからといって、発がん性などは研究によっても報告されていません。しかしながらアレルギー症状やアナフィラキシーショック、喘息や呼吸困難、じんましんを起こす方いるようです。
その場合の原因として挙げられる事は、コチニール色素を生成する際に取り除く事が出来なかった「タンパク質」が原因として挙げられます。
タンパク質アレルギーなどの食物アレルギーなどがある方に関しては、注意が必要になってきます。
他の着色料に関しての過剰摂取について
石油やタール由来の着色料に関しては身体に良くないと認定されているものもあり、赤色104号と赤色105号、赤色106号、青色1号、緑色3号は、発がん性があると言うことで日本以外のほとんどの国で禁止されています。
その他にも、赤色40号と赤色102号はアレルギーを誘発する恐れがあると言う理由で、アメリカを含む諸外国で使用が禁止されています。過剰摂取というよりも、摂取することさえも禁止されているものもあるのです。
前項でお伝えしたように、植物由来の「アカネ色素」に関しても突然の使用中止になっていたり、天然由来の着色料に関しても抽出の際には化学物質を用いていたりしますので、摂取する際に個人でも気を付けたいものです。
自身でもどういったアレルギーがあるかを把握しておくことも重要です。
アレルギー検査についてはこちらを参考にして下さい。
【関連記事】
【アレルギー検査の費用】と種類を徹底解説!
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。