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鼓膜再生までの期間はどれ位?【手術費用も解説】

<監修医師 豊田早苗|監修看護婦 ジビ子>
耳

鼓膜にあいた穴が大きすぎたり、中耳炎になったりすると再生しないことがあり、その時には何らかの処置を行って修復する必要が出てきます。

 

方法はいくつかありますが、そうした鼓膜再生手術にかかる費用はいくらぐらいになるのでしょうか?

 

今回は、鼓膜が再生するまでに要する期間や、手術の方法、費用について説明していきます。

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鼓膜再生までにかかる期間

 

鼓膜というのは比較的再生能力が高い器官で、損傷を受けてもすぐに血管が伸びて修復されていきます。

損傷の程度にもよりますが、早ければ1週間から10日、長くても2~3か月程度の日数があれば治ってしまいます。

 

穴が一回空いたら耳が悪くなる?と気になるかもしれませんが、治れば聴力は元通りになるので、特に心配する必要はありません。

 

後遺症が残るのは、鼓膜自体へのダメージではなく、それよりも内側まで影響を受けた場合がメインです。

また、再生する回数が決まっているわけではありませんが、何度も破れると再生しにくくなってしまうので、気を付けましょう。

 

鼓膜が破れたときに良い食べ物というものは特にありません。

繊細な場所に傷がついているので、炎症などが生じないようにするため、栄養バランスが偏らないようにして、アルコールなどの刺激物を避けることがベストです。

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鼓膜は自然に再生する?

 

鼓膜は破れると再生しないという話も聞きますが、実際はそんなことはありません。鼓膜は比較的短い期間で再生するようになっているので、時間さえあればちゃんと治ります。

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鼓膜は耳の穴(外耳)の奥にある膜で、直径は大体8~9mm、厚さは約0.1mm程度です。

奥というと深い位置にあるように思えますが、大人では耳の入り口から2.5~3cm程度と、意外と浅い場所にあるのです。

 

病院に行った場合でも自然治癒に任せて経過を観察するにとどめる場合が普通です。

しかし、鼓膜には中耳に異物が入ってこないようにする壁の役目もあるので、穴が開いたまま放っておくと良くないことになります。

 

中耳は普段は外気に触れない繊細な場所なので、刺激を受け続けたり細菌が侵入したりすると、中耳炎になることがあるからです。

 

よって、鼓膜が損傷した際の治療は、細菌が入ってこないようにする消毒をして、抗生物質の入った塗り薬や飲み薬が出されるだけで、後は自然治癒に任せることが一般的です。

 

ただし、鼓膜の穴がかなり大きいときや、中耳炎が慢性化してしまったときは自然に再生しないことがあるので、外科手術で修復する必要が出てきます。

 

鼓膜が破れたときの痛みがいつまでも強く残っている場合や、出血がひどいときなどは注意が必要です。

いずれにしても、鼓膜に損傷があるままにしておくのは良くないので、早く耳鼻科を受診することをお勧めします。

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鼓膜再生の手術について

耳

鼓膜にあいた穴が大きすぎたり、中耳炎を起こして塞がらなかったりするときは、手術によって穴を塞ぐ必要が出てきます。

 

鼓膜の手術には、組織を他の場所から採取して張り付け、血液から作った糊を使って穴をふさぐ方法が使われます。

組織は耳の後ろから小さい切れ端をとるだけですので、跡の心配をする必要はありません。

 

手術に要する時間は20~30分程度で、穴が塞がって聴力が戻る可能性は90%以上です。

 

昔は1~2週間の入院が必要でしたが、現在では入院の必要はなく、当日で帰宅が可能です。

ただし、小さな子供の場合は全身麻酔が必要になるので、1泊の入院が必要となります。費用は3割負担で6万~10万円程度です。

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手術以外の治療法

 

保存的治療

手術の他には保存的治療という方法があります。

これは刺激を与えることで鼓膜の再生を促す治療で、再生する方法には特殊な紙を張り付ける簡単なものから、自分の血液から作った点耳薬を使うものまでいろいろとあります。

 

体への負担が軽く、1回あたりに要する時間もかなり短時間で済みます。

費用は5000~1万円程度で、手術に比べると費用も掛かりません。ただし、穴が大きい場合には、手術でないと対応できないことがあります。

 

再生療法

近年になり出来た新しい方法には再生療法と呼ばれるものもあります。

鼓膜の穴の周囲を針で傷つけて刺激して再生の基になる細胞を呼び寄せ、

栄養である「塩基性線維芽(えんきせいせんいが)成長因子」を浸したスポンジを乗せることで鼓膜を再生させる方法も開発されています。

 

この方法では麻酔も必要なく、3週間程度で穴が塞がるとのことです。

65%程度の人は1回の治療で塞がり、2回目の治療を施せばさらに20%の人は完治します。4回まで治療を行うことが出来、複数回行っても後遺症の危険性がない点がすぐれています。

 

保険適用が申請中であるため、受けようとすると自費治療で高額になりますが、認められれば他の方法と同程度の値段で可能になるでしょう。

 

まとめ

しるし   

鼓膜に穴が空いても音は聞こえますが、耳鳴りが常時して音が全て雑音に聞こえるため、耳かきなどでも、かゆいからといって奥に入れすぎて、鼓膜を傷つける事故も多く発生しています。

 

幼児の場合は耳の穴から鼓膜までの距離が短く、予期しない時に急に動くので、耳掃除をしてあげる際は注意が必要です。

 

もしも何らかの原因で鼓膜が破れても、パニックにならずに耳鼻科を受診しましょう。

鼓膜は再生力が強いために治癒し、一度破れたら耳が聞こえなくなるということはありません。しかし、そのまま放置して中耳炎を発症すると、穴が塞がらなくなることがあります。

 

穴が大きすぎると塞がりきらないこともありますが、その場合でも治療で元通りにすることが出来ます。

破れた場合でも、穴が残ってしまった場合でも、放置して聴力に問題を抱え続けるのが一番よくありません。

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早めに病院を受診し、状態の診断と消毒などの処置をしてもらいましょう。

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